【翻訳】エリック・ラングを囲む会:「日本のデザイナーのゲームをどう思いますか?」「人生は1箱のチョコレート」
先の週末(6/9、10)に上海でボードゲームイベント「Shadow Market」の第2回が開催されたのだが、このイベントにはボードゲームデザイナーのエリック・ラング(Eric M. Lang)氏が招待されている。ラング氏はこれまでに『Rising Sun』、『Blood Rage』といったゲームをデザインしている。
イベントに先立って中国のデザイナーとラング氏の交流会が開かれたのだが、そのときの模様をShadowの発起人・Halifaが記事にしている。以下はその記事を翻訳したものだ。
※本記事は2018年6月8日に公開された記事を翻訳したものです。翻訳にあたっては配信者に許可を受けています。配信者:上海ボードゲームデザイナー協会(Shadow)
※翻訳するにあたって手を加えた部分があります。
【目次】
・日本のデザイナーのゲームをどう思うか
・ボードゲームの電子化について
・テーマが先か、システムが先か
・ゲームのテーマとパブリッシャーとの関係
・どんなゲームが「面白い」?
・中国のデザイナーが世界的なゲームを作るには
・ラング氏からの課題:デザイナーとしてのトレーニング
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今日この時、我々はまた進歩を遂げた。
これまでは小さな1台のテーブルにデザイン愛好者を自称する者たちで集まって活動してきたが、本日は世界トップクラスのデザイナーが上海へやって来て、中国のデザイナーと交流してくれた。この間、2年と少しである。
もちろん、これはSHADOWの功績ではない。CMON(訳注:香港のパブリッシャー)とMYBG(訳注:中国・広州のパブリッシャー)、そして通訳をしてくれた何さん(訳注:「Mr.Box卓遊」というネット番組の配信者)の奥さんに感謝したい。
とにかく、我々はドメスティックな組織から始まり、ワールドワイドなコミュニケーションができるまでになった。まず初めに台湾のデザイナーやパブリッシャー、そして日本、欧米と、交流が徐々に増えてきている。
今後も進歩を続けて外国の友人やパブリッシャーと知り合い、中国へ来てもらい、そしてShadow Marketに参加してほしい。
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以下は交流会のダイジェストだ。ラング氏はとてもいい人であった。交流は、主にデザイナーが順に質問をし、ラング氏が答えるという方法で行われた(1体多であり、ラング氏にとっては大変だっただろう)。
みんなが自分の聞きたいことを尋ねていった。自分が尋ねたことが一番よく記憶に残っているので、まずは私の質問を紹介しよう。
【日本のデザイナーのゲームをどう思うか】
私が尋ねたのは主に2点だ。
1点目は、「私は2018年に東京で開催されたゲームマーケットであなたにお会いしました。一部の日本のデザイナーのゲームに興味を持っていたようですが、日本のデザイナーのゲームをどう思いますか?」。
ラング氏:ゲームマーケットは新興の、若い展示会で、エッセンやGen Conとは違います。しかし、非常に勢いがあります。日本のデザイナーのゲームは新規性のある点が多いと感じました。しかし、今回は通訳を連れていなかったので、実のところほとんどは、具体的なシステムがよくわかりませんでした。
しかし、ラング氏が面白いと感じ、契約した(訳注:ここでいう「契約した」の含意は原文からはよく読み取れない)作品があるとのことだ(以前の記事で紹介した『王様の新しい街』)。ただし、改善すべき点が多くあるとも。
【ボードゲームの電子化について】
2点目の質問は、ボードゲームの電子化についてどう思うか、また、現在一部のデザイナーがSteamのTTS(Tabletop Simulator)でボードゲームをテストしているが、これについてはどう思うか、自身では使っているか、である。
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