LOVE STORY3
「行かないで!!」
最近毎晩のように見ている夢。
その中で私はいつもあなたに向かって叫び手を伸ばす。
あなたの隣にはあの写真立ての髪の長い私とそっくりな女性。
あなたは彼女の肩を抱いて私の前を歩いて行く。私の声などまるで聞こえていないようだ。
私の足は石の様に重く一向に前に進まない。
「お願い行かないで!!」もう一度叫ぶけれどあなたにはやはり聞こえていない。
2人は幸せそうにニッコリ微笑み合いながら私の前から消えて行く。
そうして私は泣きながら目を覚ますのだ。
横には眠っているあなたの顔がある。
長いまつ毛。
高い鼻、少し薄い唇に薔薇の花びらの様な耳。
あなたの頬に手を乗せておでこにそっとと自分おでこを合わせてみる。
眠そうにしながらあなたが目を覚ます。
そんな顔で見つめられたら正直照れるんだけど。
「どうした?もしかして泣いてる?」
「泣いてなんかないもん」
「行かないで!!って誰に言ってたんだよ」
なんだ、起きてたんじゃん意地悪。
「内緒」
「この野郎吐いて楽になれ!!」と笑いながら私を抱きしめにかかる。
また彼の反則技だ。
私も彼に明日早いじゃないのー?と言いながら彼の腕にすっぽりハマってしまっていた。
ホントずるいんだから。
そして結局また何も聞けぬまま気がついたら起床のアラームが鳴っていた。
私達は同棲してる訳でもない。
でも気が付けばいつも彼の部屋で料理を作って待ってる私がいた。
ってやっぱそれって世間では同棲だよね。
そしていつも彼の方が先に出て行く。
夜中に呼び出しで出かけてしまう時もある。
その日の朝も彼は早くに出かけて行ってしまっていた。
朝はコーヒーだけな彼はいつもしっかりカップも洗って出かけて行く。
几帳面な彼らしい。
私はいつもそのあとゆっくりコーヒーを飲み出社。
仕事は事務系だが最近はリモートの仕事も多い。
そして最寄りのスーパーで買い物をして帰宅。
今日は彼にスタミナつけて貰う為にお肉にしよう。
最近どうも元気が無くて始終何か考え事をしてるようだ。
仕事で何かあったのかなあ?
そう思いつつ下拵えをしつつ彼を待つ。
そして
そしてその日彼は朝になっても帰って来なかった。
※一生さんとコウさんのドラマがラブストーリーだったらって想像から生まれたこのお話し。
プロローグだけで終わるつもりが勝手にお話し進んじゃってます(汗
着地点どうしょうと思いつつサスペンス方向に流れる予感。
でも展開も何も決めてない行き当たりばったりのこのお話し。
続きが書けるか乞うご期待!!(お蔵入りになったらごめんなさい。)