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タイ、カンボジア国境にて、【国境】について考えてみる

年末にタイを陸路で出国し、カンボジア旅行に行っておりました。


カンボジアが誇る世界遺産【アンコールワット】がある遺跡の街、シェムリアップを訪れることが今回の旅の目的と言いたいところですが、実は別の隠れた目的がありました。


その目的とは、


息子に【国境】というものを意識してもらいたい、


そして


「世界は繋がっていて、行こうと思えばどこにでもいける。」そんな感覚を持ってもらいたい、


ということでした。


それで空路ではなく、わざわざ陸路を選んで旅行したわけです。

夜明けのアンコールワット


地図には線が引かれていても、実際の土地には線は引かれていない。


当たり前のことながら、リアルでそれを確かめることは、意外と大事なことではないかと思うのです。


僕が19歳で初めてタイとマレーシア、マレーシアとシンガポール国境を歩いて渡った時、


「世界は繋がっているんだ。」


そんな感覚を実感して感動したものでした。


「世界中、行こうと思えばどこにでもいける。」


そんな根拠のない自信を持ったのもその時だったと記憶しています。

この19歳の時に生じた「根拠のない自信」が良くも悪くも、僕がタイ移住ためのエネルギーの源泉となったのは紛れもない事実です。


この感覚を幼少期から身につけておいてもらえれば、今後息子が成長するに連れて、【世界】というフィールドをもっと高い臨場感で捉え、自身の可能性を最大化することができるのではと思っています。


さて、それでは僕がなぜ、【陸路】で国境を越える経験が重要だと考えているのか?


それについて書いていきます。


カンボジア、タイ国境の街ポイペトの出入国ゲート
タイ出国してカンボジアイミグレに向かう途中の橋
ポイペトの街1
ポイペトの街2

そもそも日本にいると一般的には、【飛行機】で出入国することになります。

飛行機を降りれば、そこは見るもの聞くものが母国と異なる異国の新鮮さであったり、文化風習の異なる外国から日本に戻ってきた安心感というものがあります。


飛行機の空間を経由して、ワープしているような感覚です。


それはそれで「ホームとアウェイ」を感じさせてくれる貴重な経験です。


しかしながら、陸路で国境を歩いて渡ると言うことはまた違った意味を持っています。


目の前にある街の前には、なぜかイミグレーションが設置され、1時間弱の煩雑な手続きを経ないと、その街に入ることができない。


そのまま歩いていけばわずか数分だと言うのに、、、。


そして煩雑な手続きを終えた後、歩いて国境を越え、隣国に入国すると、景色が一変するにも関わらず、そこにいる人、言語や通貨や食文化などは混じり合っているのです。


地図上の国境線と、そこにあるイミグレーションを超えても、人の営みは確かに繋がっており、国境と言うものが人為的に引かれたものであると言うことを自然と体感することができるのです。


世界は繋がっていて、国境は人が作ったものであり、自分で歩いて越えて行けるということ。


=(イコール)何も特別なことではなく、誰にでもできること


なので、自分の世界観を広げるためにも、こういう体験を是非小さいうちにしてもらいたいと思っています。


そのうえで、今後【国家】というものについて考えるきっかけになればと。


さて、実際に僕の目論見は上手く行ったのでしょうか?(笑)

タイ東部の国境の街【アランヤプラテート】を超え、カジノと工業団地開発の進むカンボジアの新興都市【ポイペト】に入ると上記の通り様相が一変します。


カジノを併設したホテルが立ち並び、カジノを訪れるタイ人富裕層がいるかと思えば、僕らのようにシェムリアップを目指す旅行者も多数います。


行き交う人々の活気はそのままに、10年前と比較しても高層ビルが増えていましたし、工事真っ盛りでありながら、道も町並みもキレイになっていました。


(初めて訪れた20数年前とは比べようがありません。)


昔と変わらない風景ももちろんあります。
建設も盛んで活気がありました。


僕らを見つけたタクシーの運転手、ホテルの客引き達が「タイ語」で声をかけてきます。


そして、「1500バーツ」。


通貨もタイバーツでした。


*カンボジアではメインはUSドル、カンボジアリエル、そしてバーツも結構使われています。


案の定、息子はその様子に驚いていたようでした。


「カンボジア、すごいねー。」


まず、旅の裏目的一つ達成です。(笑)


この後ポイペトの街を後にして、遺跡の街、シェムリアップに入ります。


そこでも息子の世界観を大きく広げるような様々な体験をすることができたので、そのエピソードも次回以降紹介できたらと思います。


旅は人生を豊かにする。

そして若者であればあるほどに。


即席で思いついた格言ですが、本当にそう思います。

子連れでの陸路国境超えは、色々と煩雑なこともありますが、得られることも多いと思いますので、機会があれば是非やって見られることをオススメします!

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