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この世の全ての母親へ 

皆さん、こんにちは。
これは今まで私が仕事を通じて出会ってきた数々の"母親”を反面教師にして、これを読んでいる現在のそして将来の母親になる全ての女性がどうか人に迷惑をかける母親にならないための連載です。
結婚もしていない、子供も作る予定がない私からの大きなお節介です。

母親とは愚かである

愛情の意味を履き違える母親たち

私は現在、教育系サービス企業で働いています。その仕事の中でたくさんの生徒を見てきました。それと同時にたくさんの家庭と、母親を見てきました。その中で、最難関校と呼ばれる学校に合格する親と子供、そうじゃない親と子供に大きな差があることに気付きました。
子供を育てている以上、良い学校に行ってほしいと思う気持ちはあるでしょう。決して教育ママになることが良い学校に受かることではありません。良い学校に入れるためには自らが愚かな母親と自覚するか、もしくは賢い母親になることです。

この世の母親のほとんどは自分の子供が可愛くて可愛くてしょうがないです。
お腹を痛めて産んだ子が可愛くないわけがない。その子供を授かるために苦労された方もいるでしょう。妊活の上でできた子供、義家族などから特定の性別の子供を求められたり。
やっと授かってもつわりをはじめとする妊婦独特の体調不良や、切迫早産の危機。十月十日、自分の腹の中で育てることはとても神秘的で、神経を使い愛情が芽生える。そしてやっと痛い思いをしてようやく出会え我が子。可愛くないわけがないです。
しかし、あなたの大切な子供は、そのあなたの腹から出たその瞬間からその子の人生が始まります。
あなたの人生に欠かせない大切な子供かもしれませんが、その子にはその子の人生があり、その子の人生はあなたのものではありません。手をかけて育てることはあなたのミッションかもしれませんが、その子にとってはあなたに一生甘やかされることがミッションではありません。
その子はあなたの子供ではありますが、また同時に1人の社会を構成する人間であり、あなたの付属品ではないということに気付くべきなのです。この事実に気づけないまま、子供を育てると悲しいことに立派に愚かな母親になっているわけです。
愛情を教えること、それは母親の1番の仕事でしょう。それは間違いありません。しかし、手をかけて子供より先回りして、失敗しないように安全なルートを作り上げそこを子供に走らせる。安全にならないものは何が何でも排除すること。それは愛情ではありません。この世にはそれを愛情だと思い込み、手を尽くす母親がいますがそれはただの世話焼きで、母親の仕事ではありません。母親にしかできないこと、それは自分の大切な子供の成長する姿を一番傍で見守ること。それが母親の愛情です。

自分の子供が可愛いのは母親だけ

たくさんの子供と接しながら、たくさんの母親とも接してきました。その中で非常に勘違いしている母親が多いのが自分の子供は他人にとっても可愛い子供であると思っていること。
例えば、

「うちの子が悩んでいるのに、先生は気付いてくれなかった。だから適切な指導を受けることができなかった。」
「うちの子は先生に厳しいことを言われたので、もう教室にいきません。」

サービスなのだから、こちらは金を払っているのだから、然るべき意見を述べている。そう思ったのであれば愚かな母親です。
我が子が、口数が少なくなっていたり、いつもと様子が違うと母親であれば何か悩んでいるのではないかと思うでしょう。それは、家族としてあなたと子供が過ごしてきた時間があるので物言わずとも察することができます。また、母親にとって子供が一番大切だからこそ、よく観察しその様子を見ているので、いつもと違うことに気づけるのです。
しかし、それを他人に求めるのは全くお門違いなのです。
他人からすれば、あなたの子供は「ただの子供」でよその子供と同じ価値です。あなたの子供だけをじっくり観察して、顔色を毎日伺い、子の悩みに気付いてほしい。それは無理な話です。特に教育サービスを提供する場所(いわゆる学習塾のような場所)は、病院と一緒です。具合が悪いから病院に行き、医者に相談して初めて適切な処置を受けることができます。具合が悪いと家にいて、何もしていないのにどこからともなく医者が家にきて、治すことはありません。教育サービスもそうです。進路のことや学習のことで悩んでいる。それをしっかりサービスを提供する側に申告しなければ、こちらは把握することはできません。それを理解せず、金を払っているからなどとそれっぽい理由から自分の子供のことを他人にも自分と同じだけ愛してほしいと押し付けるのは愚かな母親です。
金を払っているのだから、サービスを受けるのは当たり前だ。それはその通りです。しかし、そこにそれ以上はありません。
あなたの子供を他人があなたと同じように愛してほしい、それは無理なのです。所詮あなたの子供とは他人なのですから。
しかし、知るべきはそれ以上にやはりあなたとあなたの子供も家族ではありますが、別の人間だということです。
子供はあなたの思い通りには動かないし、あなたと同じようには考えないということを理解しましょう。


子供は意外と母親のことを見ている

子供のことをよく見ているのは母親である。それは事実でしょう。しかし、鏡のように子供もまた母親のことをよく見ています。
母親が子供に気付かれていないと思っていることも、往々にして子供も気付いています。母親が我が子を思ってクレームを学校や塾に入れているのも、分かっています。その後、担任から声をかけられれば、子供が薄々気付いていたことも確信に変わります。
クレームを入れたんだと子供が気付けば、そこに通う子供は通いづらくなるでしょう。何かすれば、また自分の母親がクレームを入れるのだと思って。
常に気付いていないと思っているのは親だけです。母親が何も言わなくても子供のことがわかるのと同じように、子供もまた何も言わなくても母親が何を考えているのかなんて手にとるようにわかっているのです。
自分の行いが、子供にみせて恥ずかしくないものかどうか、それを常に念頭においてください。母親は常に愛情という感情の名の下に、周りが見えなくなっています。
賢い母親ほど、冷静で子供の意見を尊重し子供の良き相談相手なのです。

どうかこの記事が、一人でも多くの母親が賢くなるための手立てになりますように。

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