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多摩地名の由来 小門町

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 小門町(おかどまち)は八王子駅の西側、JR中央線に沿って東西に長く広がっています。駅からは1キロちょっと。中心部の喧騒はこのあたりで落ち着き、一体は住宅地が目立つようになります。すぐ北隣り、甲州街道沿いの八幡町には織物工業会館がありますが、小門町にも織物や染物の工場が点在しており、「織物のまち・八王子」の風情を偲ばせます。
 小門町の名は八王子に15あった宿(八王子横山十五宿)のひとつ小門宿からつけられていますが、字面からも分かるように「門」に由来しています。江戸時代初期に八王子を治めた代官、大久保長安がこの地に陣屋を置き、東側に表門、北側に裏門がありました。裏門の前には訴訟手続きをなどを代行し、関係者の宿泊所ともなっていた公事宿が並んでいたために、この名がついたと言われています。御門宿、於門宿とも表記されていたそうですが、長安の没後に小門宿に改められました。
 陣屋は現在の産千代稲荷神社のあたりにあり、神社の境内には「大久保長安陣屋跡」の碑が立てられています。                (『よみうりSunTAMArea』2010年10月号)


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