
言語化できる人は成功する?ビジネスにおける言葉の力
「なんとなく言いたいことは分かるけど、言葉にできない……。」
「相手が話していることがよく分からない……。」
こういった経験はないでしょうか?
かく言う私も、子供の頃から口下手で自分の考えを言葉で表現するのが苦手です。
それでも社会人経験や、たくさんの人と会話をすることを通じて、少なくとも15年前よりは言語化が向上してきました。
最近、本屋で並んでいる本を見ていると「言語化」に関する本が多く出版されており、ビジネスの現場でも「言語化スキル」が重要視されているようです。
どうやら、言語化で苦労しているのは私だけでは無さそうです。
成功している経営者や営業マンを観察すると、共通して言語化がうまいことに気づきます。彼らは、複雑なことをシンプルに説明し、相手に「なるほど!」と思わせる力を持っています。
逆に、言語化ができないと、「相手の話が理解できない」「うまく伝えられない」などの問題が生じ、仕事やプライベートでも大きな機会損失につながります。
では、言語化できる人とできない人の違いは何でしょうか? そして、言語化の力を鍛えることで、どんな変化が生まれるのでしょうか?
1. 言語化できる人・できない人の違い
言語化できる人の特徴
✅ シンプルに伝えられる
• 話が端的でわかりやすい
• 「結論→理由→具体例」の流れで説明できる
✅ 相手の話を正確に理解できる
• 抽象的な話でも、論理的に整理して理解できる
• 「つまり、こういうこと?」と適切に要約できる
✅ 営業・交渉が得意
• 相手のニーズを言語化し、「この商品が必要だ」と思わせる力がある
• 具体的な事例を使って、説得力のある説明ができる
✅ 面接・転職で強い
• 自分の強みを的確に表現できる
• 「何ができるのか?」「なぜこの会社に合うのか?」を明確に伝えられる
✅ プライベートでもモテる
• 相手の話を的確に理解し、共感力が高い
• 「なんとなく楽しい」ではなく、「この人は私のことを分かってくれる」と思わせる会話ができる
言語化できない人の特徴
❌ 相手の話を聞いても、よくわからない
• 言葉の背景にある「意図」をくみ取れない
• 聞き返すことが多く、会話がスムーズに進まない
❌ 営業が苦手(商品の魅力をうまく伝えられない)
• 「この商品、めちゃくちゃいいんですよ!」だけで終わってしまう
• 相手の悩みやニーズに対する適切な提案ができない
❌ 面接でうまく話せず、アピール不足になる
• 「あなたの強みは?」と聞かれて、抽象的な答えしか出てこない
• 「なぜ転職したいのか?」をうまく説明できず、熱意が伝わらない
❌ デートで「つまらない人」と思われがち
• 話が抽象的で、具体的なエピソードがない
• 「へぇ」「そうなんだ」しか言えず、会話が弾まない
言語化ができないと、ビジネスでもプライベートでも「伝わらない」「理解できない」という問題が生じ、さまざまなチャンスを逃すことになります。
2. 言語化スキルを鍛える方法
では、どうすれば言語化の力を鍛えられるのでしょうか?
① シンプルに伝える練習をする
「1分で説明する」習慣をつける
• 「今日の出来事を1分で話す」など、短く話す練習をする
• できるだけ無駄な言葉を省き、要点だけを伝える
「つまり、こういうこと?」と要約する
• 相手の話を聞いた後、「つまり◯◯ということですね?」と要約してみる
• これを繰り返すことで、論理的に考える力がつく
② 「なぜ?」を繰り返し、本質を掘り下げる
「なぜ?」を5回繰り返すことで、より深い理解が得られます。
例:なぜ、この商品が売れるのか?
1. なぜ? → デザインが良いから
2. なぜ? → シンプルで使いやすいから
3. なぜ? → ユーザーの声を反映しているから
4. なぜ? → 定期的に市場調査をしているから
5. なぜ? → 競合と差別化を意識しているから
このように深掘りすることで、「本当の強みは何か?」が明確になります。営業や面接、デートでも「なぜ自分を選ぶべきなのか?」を説明できるようになり、説得力が増します。
③ フレームワークを活用する(PREP法)
話を分かりやすくするために、「PREP法」を活用すると、論理的に伝えやすくなります。
PREP法の構成
1. Point(結論):「この商品は◯◯の理由でおすすめです。」
2. Reason(理由):「なぜなら、△△の特徴があるからです。」
3. Example(具体例):「例えば、□□という事例があります。」
4. Point(再結論):「だから、この商品は◯◯に最適です。」
例えば、営業の場面ならこうなります。
「このサービスを導入すれば、御社の業務効率が30%向上します。(Point)」
「なぜなら、AIを活用して手作業を自動化できるからです。(Reason)」
「実際に、◯◯社では導入後に業務時間が月50時間削減されました。(Example)」
「だから、御社にとっても大きなメリットがあります。(Point)」
面接なら、
「私の強みは、顧客ニーズを的確に捉える営業力です。(Point)」
「なぜなら、言語化スキルを活かして、課題を整理し最適な提案ができるからです。(Reason)」
「実際に、前職では売上トップを15ヶ月連続で達成しました。(Example)」
「だから、貴社の営業チームでも成果を出せる自信があります。(Point)」
こうしたフレームワークを意識すると、伝えたいことを短時間で的確に伝えられるようになります。
3. 言語化がもたらすビジネス・人生の成功
① 営業で売れる人になる
営業で成果を出す人は、商品やサービスの魅力を「相手の言葉で」伝えることができます。
言語化が上手いと、相手のニーズを正しく理解し、納得感のある提案ができるようになります。
「この商品、すごくいいんですよ!」ではなく、
「この商品は◯◯の理由で、御社の課題解決に最適です。」と言える営業マンが売れるのです。
② 面接・転職で強くなる
転職の面接では、短時間で自分の強みや実績をアピールする必要があります。
言語化が上手な人は、自分の価値を的確に説明し、「この人と働きたい」と思わせることができます。
面接官に「で、結局何ができるの?」と思われる人は、チャンスを逃してしまいます。
③ デートや人間関係で好かれる
言語化ができる人は、相手の話を正しく理解し、共感を示すことができます。
「なるほど、それって◯◯な感じ?」と話を要約できる人は、会話が弾みやすく、モテる傾向があります。
「この人、ちゃんと私の話を聞いてくれてる!」と思わせられる人は、信頼されやすく、人間関係でも成功しやすいのです。
4. まとめ:言語化は人生の必須スキル
言語化の力を鍛えることで、次のようなメリットがあります。
✅ 営業で売れるようになる
✅ 面接で自分を魅力的に伝えられる
✅ デートや人間関係で好感を持たれる
✅ 相手の話を深く理解し、的確なコミュニケーションができる
言語化スキルは、ただの「話し方」ではなく、「考え方」を鍛える力でもあります。日々の会話や仕事の中で、「シンプルに伝える」「本質を掘り下げる」「フレームワークを活用する」ことを意識してみましょう。
そして、「伝えたいことを、伝えたい人に、正しく届ける力」を身につけることが、ビジネスでも人生でも成功の鍵になるのです。
5. 言語化スキルを高めるおすすめの本
最後に、言語化の力を鍛えるのに役立つ本を6冊紹介します。
① 『伝え方が9割』 / 佐々木圭一
言葉の選び方次第で、相手の反応が劇的に変わることを具体例とともに紹介。営業やプレゼン、恋愛にも応用できる内容です。
② 『話し方が9割』 / 永松茂久
「話し方を変えれば人生が変わる」をテーマに、人間関係やビジネスで成功するための話し方のコツを紹介。言葉の力で相手の心をつかむ技術が学べます。
③ 『伝え方が9割』 / 永松茂久
相手に響く言葉の選び方を実践的に解説。ビジネスだけでなく、日常会話や人間関係にも役立つ一冊。
④ 『言葉にできるは武器になる』 / 梅田悟司
「なんとなくモヤモヤしていた考えを、言葉にする」技術を学べる本。内省を深めることで、言語化力を鍛えられます。
⑤ 『人を動かす』 / デール・カーネギー
ただ論理的に話すだけでなく、「どうすれば相手の心を動かせるか?」を学べる名著。営業、交渉、リーダーシップ、恋愛など、あらゆる場面で役立つ「伝え方」の本質が詰まっています。
⑥ 『頭のいい人が話す前に考えていること』 / 安達裕哉
「話す前に考えるべきこと」を整理し、論理的かつ分かりやすい伝え方を解説。相手に伝わる話し方の本質を学べる一冊です。
上記お勧めした書籍の中で『人を動かす』はメンターに「7回読みなさい」と言われて何度も読んできた本です。インプットとアウトプットを繰り返すことで徐々に成長を実感することができます。
これらの本を参考に、日々の会話や仕事で言語化スキルを磨いてみてください。言葉の力を身につけることで、ビジネスでもプライベートでも、大きなチャンスをつかめるようになります。
私もコミュニケーション力、言語化力は永遠のテーマだと思っているので、日々研鑽中です!「伝えられる人」になり、人生をもっと自由に、豊かにしていきましょう!