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宝石好きの母の影響で若い頃から触れる機会が多く、自分のお給料の範囲でも少しづつ集めていた私。

4年前のゴールデンウィークに実家を訪ねた際、母がいきなり『今日、全部持って行ってイイわよ』。母のコレクションの中には(コレクションと呼ぶほど数が多い訳じゃないけれど)、正直なところ狙っていた品もあったのですが、唐突に言われて驚きたじろいだのが事実。

生まれも育ちも生粋の江戸っ子&超典型的なB型の母は、白黒はっきりしている上、物言いがキツく、喜怒哀楽が激しく、思ったことをすぐ口に出すタイプ。しっかりした良識的な常識人ではあるものの、娘の私から見ても決して性格が良いとは言えず…。人間、死ぬ前は良い人になると聞くので、『この人、もう直ぐ死んじゃうのかも?』と、かなりドキドキした訳です。

母が言うには、『もうちょっと歳とってからあげようかと思ってたけど、着けられる時間が長い方が良いかなと思って』とのこと。自分はもうお洒落して出掛けることも少なくなったし、何かとイベントが多い私の方が着けるチャンスも多いだろうと。

『(母が思っているほど)出掛ける機会は多くはないけど』と返したところ、普段から着ければ良いじゃない、箪笥に眠らせておくことほど勿体ないことはないんだから、と。宝石というのは、日常使いしていけば馴染んでくるものだ、と。

そうして私の手元に来た品々は、祖母から母へ引き継がれた品に、母の好みでオーダーしたもの、父から贈られたものなど、古臭い(クラシックな)デザインから個性的な品まで、様々な顔ぶれ。せっかく譲ってもらったので、MyルールとしてTravellinGorgeous®チャンネルの出演時には何かしらひとつ、本物を身に着けるようにしています。これは初回のVol.0から一貫しているのですよ、実は。

大振りの指輪は、最初は着ける度に人目が気になっていました。が、案外、何も起こらないというか、要は『人はそれほど他人のことを見ちゃいないし気に留めていない』ということが判って来て、楽しむ機会もだんだん増えてきています。

個人的には、年々真珠の出番が増えてきました。冠婚葬祭の場ではなく、普段使いに専ら役立っています。顔回りに白い光があると、レフ版効果じゃないけれど、顔色の彩度が増す感じ。お出掛け仕様の時だけでなく、Tシャツなどカジュアルな服に着けることも多いです。パールが持つ独特の清廉性に頼るというか、ちょっとでも品良く見えるよう、そんな感じで。

冷静に考えれば、50を大幅に過ぎて来た今、そこそこのジュエリーを身に着けていても不釣り合いではないはずですよね。手にも首にもおでこにも、貫録を示す横線が相応にあるのだから(世間はそれを皺と呼びますが)、ちょっとやそっとでは、そうそうジュエリー負けはしないはず。

TravellinGorgeous®世代の皆さん、箪笥の中や宝石箱に入ったままの、大なり小なりジュエリーがあれば、どんどん太陽の下で楽しみましょう!100歳まで生きるとしても、着けられる時間は50年を切っています!Tシャツに宝石、スニーカーにハイジュエリー。ファッションを楽しむことにルールはありません!(ただし、TPOとプロトコルはあります)。

お陰様で、我が母は大いに元気でおります。未だに電話したり会う度に、ご近所や家族についてあれこれ、娘がげんなりするまで辛口コメントを繰り広げておりますよ。

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