50代も半ばとなりますが、『大人になったなー』と自分で思う事のひとつに、『旅先のワードローブにお気に入り&愛用品を勿体ぶらず持っていけるようになったこと』があります。ケチな性分なもので、旅先で汚れたら嫌だな~という思いから、40代前半くらいまでは、‟破れたり汚れても未練なく手放せる着倒した服”が荷造りの基本でした。
旅に出ることに慣れただけかもしれませんが、旅先でのお洒落を楽しむ余裕が出来たこと、そして旅先でお洒落する楽しみを知ったことが、一番の理由ではないでしょうか。旅先でも気兼ねなく、お気に入りのトレンチコートを着、愛用の白革スリッポンを履くことで、日常と非日常が良い具合にリンクしていく感覚。これもまた、この歳になって楽しめてきたことのひとつ。
それから、皺を作らないパッキングが上達したこともありますね。元々得意な方なのですが、最近は可能な限りコンパクトにしつつ、いかに皺を作らないかを大事にしています。ワンピースやパンツなど、折り畳み皺を作りたくない大きな服は、一番先にスーツケースの底に敷いてしまう(というか置く、はみ出す部分はそのままスーツケース外に)。その上に他の物をどんどん詰めて行き、最後にはみ出ている部分を折りたたんで完成。風呂敷の原理。様々な素材のワンピース&パンツで試してきましたが、各々折りたたんで詰めるよりも、全然キレイです。畳み皺が付かない分、ほぼノーアイロンで着用可なのも◎。
旅の定番品には、あれこれ浮気して使ってみた結果、1周回って戻ってきて落ち着いた品もいくつかあります。例えば、機内持ち込みバッグにはエルベシャプリエ。皮ハンドルバージョンの焦げ茶色トートは、25年くらい前に買った品なんです。ロンシャンのナイロントート(多くの方が持っている折りたためるアレです)も色違いで結構な数を持っていますが、バッグ自体の大きさとハンドルの長さのバランス的に、エルベがベストだと思う今日この頃。脇の下にピタっと収まる持ち手の長さが、丁度良いのです。ロンシャンの手持ち型は短く(それでも私はキツキツのまま無理やり肩掛けしますが)肩掛けタイプだと妙に長過ぎるのです。エルベのこの1品は、20年以上ガンガン使っているのに破れていないのもスゴイ。エコノミー席だと、機内の足元に雑に置いているにも関わらず。ナイロンバッグとしてはまぁまぁお高めの部類かもですが、20年以上使っているので、既に元は取っているかと。