【おとな女子旅】ちょこっと京都
西日本での仕事の帰り、『京都に立ち寄りたい!』ということで、急遽あれこれプランニング。オーバーツーリズム真っ只中の京都で、混んでいない所、並ばず楽しめるところを探すため、いつも以上に情報収集の鬼と化したのは言うまでも無く。熟考して臨んだ、スイスイ楽しめる混んでいない京都。何度も京都を訪れているおとな女子こそ楽しめる、半日/6時間弱プランをご提案します。
朝イチで動くべし
別の仕事で訪れていた某西日本の地から夜移動し、京都で前泊ということも考えました。が、何せホテル料金が爆上がりしている京都。おまけに夏が終わってもオーバーツーリズム状態は続いているし。
それならば、未だオーバーツーリズムに陥っておらず、宿泊料金も安めな彼の地に宿を取り、朝イチの新幹線で上京すれば良いじゃない?京に上るからコレが本当の上京!とは言え、流石に新幹線始発だと到着が早すぎるので、8時過ぎに着く便に乗り込みました。4時半起床、今イチなお化粧ノリにも負けず、お久しぶりの京都でテンション⤴。
朝8時台の京都、平日なので通勤通学の時間帯。地元の人々の足でもある市バスの利用は、最初から除外していました。案の定、8:17で駅前ターミナルには1回じゃ乗り切らないだろうという長蛇の列。目的地近くに電車の駅があれば、電車移動がベストですよね。ただし、乗り換えがちょっと面倒な場合、目的地へ着く路線で、現在地から最も近い駅を目指して歩いてみてはいかが?もちろん、徒歩で歩ける範囲ですが。
今回は、京阪電鉄に乗るため(京都駅に乗り入れていない)京阪の七条駅までテクテク。Google Mapでは17分と出ましたが、実際は10分ちょいで到着。渋滞も無いし、空いてるし。七条辺りは歩いたことが無かったので、これまた新たな京都の発見にもなり、イイこと尽くめ。
出町の飛び石と鴨川デルタ
京都訪問回数は2桁のいいところまで行っていますが、この2ヶ所はTV等で見ただけ。出町柳で下車すぐ、のはずでしたが、地上への出口を間違えてしまい、高野川の方へ来てしまいました。が、結果としてそれで良かったかも。
朝の川辺にひとりポツンと佇むトラベリンゴージャス世代の方、発見。地元の方か旅人なのか、服装では判りませんでしたが。でも、そうしたくなる気分は十分理解できる景色!聞こえてくる音も含めて、しばし佇みたくなりますね。決して交通量が少ない訳じゃないのに、高野川の川辺は静か。そして水が澄んでいるったら。オオサンショウウオの生息地だって、納得しますね。
ノンビリしていたら9時を回ってしまったので、慌てて当初の目的地へ。ひとつ南の橋(加茂大橋)のたもとに、飛び石はあります。実物は想像していたよりもひとつひとつの石が大きく、石と石との距離も遠い。落ちる子供も多いと聞いて、五十路でカメラを回しながらなので、かなり慎重に行かないと!秋も深まってきた処だし、中高年のひとり旅だし、着替えも無いし。人通りと川の水で研磨されているので、確かに滑りやすい石かもしれません。これから渡ろうと思うおとな女子の方は、くれぐれもお気をつけて。
なんとか無事に鴨川デルタに上陸!と思ったら、反対側にも飛び石があった。冷静に考えたら、デルタなんだから、そりゃそうですね。鴨川デルタは賀茂川と高野川が合流する地点で、ここから先(南)は“鴨川”に名前を変える訳ですねー。
デルタでは、地元の皆さんが思い思いに過ごしていました。トランペットの練習をしている人。犬の散歩中の人。太極拳らしき運動をしている人。何故か川辺で新聞を読んでいる人。人間ウォッチングも楽しめる場所。インバウンド観光客系は、この日見かけたのは1組のカップルのみ。
ここは京都でも1、2を争うトンビの襲撃遭遇スポットなんです。私の頭上にも一羽、ずっと付いてきているので、どうやら狙われている感じ。食べ物なんて持っていないのに。もしかして、茶色い毛足長めのフェイクファーを着ていたので、エサとなり得る小動物に間違えられたのかも。とにかく、何度か頭上を飛来されたので、急いで次の目的地へ。
旧三井家下鴨別邸
鴨川デルタから徒歩5分弱、下鴨神社:一の鳥居のすぐ手前にあります。三井家の別邸は、2016年秋から一般公開が始まったばかり。しかも2007年まで、京都家庭裁判所の所長宿舎として使用されていたというので驚きです。
9時半過ぎですが、混んでいない~。インバウンド系はいない~。どうやら多くの観光客は、こちらを素通りして下鴨神社へ吸い込まれて行っている感じ。ここは穴場でしょう!
江戸後期~明治~大正と、3つの時代の異なる建築様式が見られる複合木造建築は、お見事という言葉がピッタリ。当時の大工さん達の腕がいかに素晴らしかったか。庭も広過ぎず華美過ぎず、丁度良い美しさ。
でも、実際の生活はさぞ大変だったのでは…と。所長さんとなれば、それなりの御年でいらっしゃるでしょうし、部屋数も多い広いお屋敷で、複雑(過ぎる)造りの木造一戸建て。特に冬の京都の生活は…。
せっかくなので、季節の生菓子セットを頂きました。一保堂のお抹茶に、この日は亀屋良長の“山粧う”。生菓子は芸術ですね~。こちらでは、朝食やランチプランを事前申込することも出来ます(その場合、一般公開されていない2階3階も見学可能)。
一服した後、Goでタクシーを呼んで、次の目的地へGo!京都はタクシー数が多いので、Goで手配しても直ぐ来てくれるので良いですね。市内の横の移動は、地下鉄東西線沿線じゃない限り、タクシーが一番早いし便利。
京都府庁
観光で京都に来て、府庁へ行こうと思う方は少ないのでは?この日も、お役所手続きに来ている地元の方がチラホラいるだけで、観光客はほぼゼロ。もちろん、インバウンド観光客は皆無。
こちらの旧本館は重要文化財に指定されている素晴らしいレトロモダン建築なんですよ。1904年竣工、1971年まで本館として使われていただけでなく、現在でも府庁のいくつかの部署がオフィスとして使用しているという、現役の官公庁舎なんです。曜日限定で、旧議事堂・正庁・旧知事室の3ヶ所が一般公開されています。
大理石の手すり付き階段や赤絨毯が敷かれている光景は、美術館の様です。旧議事堂へ向かう回廊は、もうキオストロ。ヨーロッパのどこぞの修道院と見紛う感じ。そして、公開されている3ヶ所には、府庁のOBの方なんでしょうか、説明役の方がいらっしゃって、詳しく教えてくれます。
旧本館1Fの端には、カフェもあるんです。なんと前田珈琲のお店。もともとコチラのお菓子(京風むうす)のファンであったので、これは立ち寄らずどうする!ということで、ランチはココに決定。京都の喫茶店/珈琲店のサンドウィッチって、関東のソレとは別物というか、具材もパンも独特で美味しいですよね。卵サンドのタマゴも、薄っすら甘い卵焼きだったり。ちなみに、こちらにも観光客は見当たらず(この日は)。京都マダムやレディのランチ場として、人気がある様子でしたよ。
京都府庁で一般公開されているのはもう1ヶ所あり。2号棟の屋上にある“京てらす”は、温暖化対策:屋上緑化のモデル施設だそうです。ラッキーにもこの時は貸し切り状態でした。ベンチもあって、飲食もOKとのこと。京都は人気のパン屋さんも多いので、テイクアウトしてここでランチも良いかも?覚えておくと、使える場所かも。
府庁から丸太町駅へテクテク。直ぐです。烏丸線で、一旦京都駅へ戻ります。
京都水族館
前回の京都で初めて訪れ、ハートを鷲掴みにされたオオサンショウウオに会いたくて、再訪しました。梅小路公園内にあるこちらの施設、京都駅からJRでひとつめの京都梅小路西が最寄り駅であるものの、梅小路公園は東西に広いのです(東京ドーム約3個分)。水族館は、最寄り駅と反対側に位置しているので、時間がない時のベストの移動法は、京都駅からタクシー。水族館入口直ぐに付けてもらえます。
オオサンショウウオは、エントランス入って直ぐの水槽にワラワラ居るのですが、前回よりも個数が減っている感じ…?なんと、今年の夏からこの子たち交雑種も駆除対象となってしまったため、新たに保護が出来なくなっているらしい。確かに、天然記念物の固有種の保護のためには仕方がないのかもしれませんが…。交雑種の子たちの何とも言えない風貌によって、オオサンショウウオ人気に火が着いたと思うんですけどね。固有種は、もっとトゲトゲで爬虫類っぽい外観で、強面なので。ただ性質は、固有種の方がかなり大人しいそうです。
おとな女子にこちらの水族館を推したいのは、オオサンショウウオだけが理由じゃありません。クラゲのラボが凄いんです!『京都クラゲ研究部』と題し、クラゲの繁殖と研究に力を入れているんですよ。生後数日の肉眼でギリギリ確認できる大きさから、成長する過程も展示されています。
何より、約30種、5,000匹のクラゲが展示されているスペース:クラゲワンダーは、おとな女子に必要なTRIP場所のひとつでしょう!幻想的な空間で、ゆっくり優雅に動くクラゲを見ていると、あっと言う間に時間が経つこと請け合い。帰りの新幹線に乗り遅れないよう、気をつけないと危険。
この近辺は交通量も多く、流しのタクシーも直ぐ捕まえられるはず。Goで呼んでも直ぐ来てくれます。『京都駅はどこにつけますか?』と聞かれたら、『伊勢丹の入り口』とお願いするのがベターです。
JR京都伊勢丹で買う品
帰りの新幹線に乗る前に、3時のおやつと夕ご飯とお土産を忘れずに。というか、これが京都へ立ち寄りたい一番の目的かもしれません。
①丸久小山園の抹茶ソフトクリーム
B1の奥の端にひっそりとある宇治のお茶屋さんの店舗ですが、ソフトクリームも販売しています。京都には抹茶アイスが山ほどありますが、Myベスト3に入るこちらの抹茶アイス。小ぶりですが、コーンの先までしっかりアイスを入れてくれるので、見た目よりも結構食べ応えがありますよ。抹茶の濃さも◎。ほうじ茶アイスもあるのですけど、迷った挙句、いつも抹茶になってしまうのが悩み。とりあえず、伊勢丹B1ではここへ直行。
②料亭・名店のお弁当
美味しい品を挙げたらキリがない京都。伊勢丹B1でも様々なお店のお弁当やお惣菜を購入することが出来ます。が、おとな女子旅、時間がない方であれば【オンライン注文&店頭受取り】が一番。お弁当だけじゃなく、出町ふたばの豆餅も、阿闍梨餅も、並ばずに買えるんですよ。お弁当も銘菓も、お店によって予約期限が設けられているので、京都へ行く日が決まったら即、オンライン注文すべし。今回私は、紫野和久傳のお弁当がギリギリで注文できたので即決ポチっと。新幹線に乗る直前に受取カウンターでピックアップして、涼しい顔で帰京&帰宅という流れ。
※経験から言うと、伊勢丹で豪華なお弁当を購入し新幹線内で食べると、隣または近隣の席の人からジロジロ見られる率が高くなります(笑)。駅の売店の品とは見た目もボリュームも違うので、致し方ないことかもしれません。よって、保冷剤を多めに入れてもらうか保冷袋を持参し、家に着いてから頂く様にしている今日この頃です。
今回訪れた場所は全て、オーバーツーリズムはどこ?な感じで、並ばず入れて、混んでいなくて、ゆったり京都を楽しめました。何度目の京都だからこそ、神社仏閣や庭園など人気の観光地を避けて、マニアックな京都を楽しんでみることを、おとな女子の皆さんにはお勧めしたいです。