「住めば都」なんて嘘さ
今週はとことん仕事に追い詰められ、一度も横になって寝ることはなかった。座椅子でうとうとしながら仕事をして、たまに雪かきする、この繰り返し。
土曜日、いつものように座椅子で眠ってしまい、起きると朝の8時を少し過ぎたところだった。座椅子から体を起こすと同時にスリープモードになっていたパソコンが立ち上がり、「ブーン…」と低いファンの音が響く。
画面には1,000文字ちょっとの書きかけのGoogleドキュメントの原稿画面が映し出され、今日中にこれを4倍に増やさなければならないと思うと、正直逃げ出したくなった。
――知床に流氷を撮りに行こう。
頭の中で誰かが言った瞬間、財布とスマートフォンとコンパクトデジカメと缶コーヒーを持ち、車のエンジンをかけていた。
※風の音が入っています。音量にご注意ください。
途中、網走市にあるJR北海道、釧網本線の北浜駅に寄る。
ここは「流氷に一番近い駅」と言われている。3月になっても、網走の流氷はまだまだ健在だ。
次は流氷の名所、斜里町の以久科(いくしな)原生花園へ。
ところどころ青い海面が覗いているが、3月になってもここまで流氷が残っているのはさすが。(斜里町と知床は最も長く流氷が滞留する)
YouTuberなのか何なのか、テントを張り、大音量で音楽をかけ、大声で喋っている人がいた。まったく、次から次へとこういう輩が湧いてきて困る。静かな流氷鑑賞が台無しだ。
流氷がない時はこんな感じ。
最後はプユニ岬の見晴台。
流氷があってもなくても、やはりここからの眺めは素晴らしい。
流氷なしバージョン。流氷がない時でも美しい。
流氷ウォークを楽しんでいる人達の声が聞こえてくる。とにかく「スゲー!」と連呼していて、「ああ、スゲーところだよな」と同意する。
念のために言っておくが、ここから見える景色は全てオホーツク海。
私は別にオホーツクの観光PRをするつもりは一切ない。北海道は住むには厳しい土地だし、もし「北海道へ移住したい」と言う人がいたら、「やめとけ」と即答する。
移住して6シーズン目の冬、ハッキリ言って毎日「故郷の茨城県つくば市に帰りたい」と思っている。
ただ、やはりオホーツク海を埋め尽くす流氷を見ていると、素直に「スゲェな」と思う。どんなにたくさんの写真や動画をここに載せても、その凄さを全然伝えられないことに悔しさを感じるほど。
流氷は、日本ではオホーツク地方だけの、しかもほんの僅かな期間だけしか見られない自然現象だ。自分が「日本でここだけ」、「オンリーワン」という土地に住んでいる……それだけで凄いことなんだと。
だから……
「もう少し、頑張ってみようか」
そう、思う。
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