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サッカーシステム大全

岩政大樹著 「サッカーシステム大全」についてまとめてみた。

システムの重要性について

システムはサッカーにおいてチームの出発点を示す立ち位置のこと。

攻撃はもちろん、特に守備で起こる現象はシステムの特徴によって絞ることができ、発生する現象をシステムからある程度予測することができる。

もちろん、システムでサッカーのすべてを語ることはできない。

サッカーは時々刻々と変化するものであるため、システムはその場の立ち位置を切り取ったに過ぎない。サッカーを動画とするなら、システムは静止画である。

ただ、だからといってシステムが大事でないとは言ってはいない。

システムをわかっていないと、全体像を監督や選手感と共有することができず、目的がばらばらになってしまう。

特に日本では育成年代を含めてシステムによって何が変わるのか理解している人が少ない傾向にある。

それが試合の駆け引きの拙さにつながってしまっているのではないか。

攻守の可変システム

昔は守備と攻撃のシステムは同一であった。

しかし、現代において攻守においてシステムを切り替えるチームが増えてきた。

例えば、守備では4バックの「4−4−2」で守りたい。しかし、攻撃のときは3バックに変えたほうが選手の特徴が出るため攻撃と守備で異なるシステムを用いる。

攻守で立ち位置を変えることは昔は選手の判断で行われてきたが、最近ではチームの戦術として明確に決めいている傾向がある。

可変システムのメリット・デメリット

メリットは攻守においてそれぞれのシステムの利点を得ることができる。

デメリットは攻守の切り替えにおいてその瞬間にスキができやすいこと。

例えば攻撃が3バックで守備が4バックとすると、攻撃のときにSBが上がってしまいボールを取られた際にサイドのスペースが空いてしまう。

また、オリジナルのポジションの癖が残ってしまうこともある。

攻撃時にDMFがCBの間に落ちてきてビルドアップをするときもあるだろう。DMFはボールを取られた際に中盤の本来の位置に戻るが、それが急すぎるとCBの間のスペースが空いてしまう。

DMFは相手を潰すことになれているため、思い切って前に出てしまうこともあるだろう。

可変システムにはこのような落とし穴がある。

ピッチを分割した考え方

システムは攻守間だけではなく、守備時のエリアごとに変わることもある。

一般的にピッチを縦に3分割することが多い。

敵陣の一番深いところをアタッキングサード、中央をミドルサード、自陣の一番深いところをディフェンシブサードという。言い換えるとZONE3、ZONE2、ZONE1という。

例えば、ZONE3では3バックで、ZONE1では4バックでというようにボールが今どこにあるのかで、システムを変化させることも多い。

全体が変わらなくとも、このエリアではマンマークで、このエリアではゾーンで守備するといった変え方もある。最初のシステムからどう変わるかということで戦術にもつながってくる。

システム配置からどう動く?

攻撃時は360度だけでなく空中も含まれるため、自由度が高い。

それに比べて、守備時には決まりごとが多々ある。

ボールを持たないため、技術ではなくチームとして実践することができるからである。

ゾーンとマンツーマン

守備時には立ち位置がある。

スペースを一番最初に考えるゾーンと人を最初に考えるマンマークである。

最初の状態
ゾーンディフェンス
マンマークディフェンス

ZONE2ではゾーンディフェンス、ZONE3ではマンマークディフェンスをするというような変化もある。チームでの決まりごととして決めておくことで混乱しなくなる。

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