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グレッチェン・パーラト: Gretchen Parlato "Lean In"
去年の年末、ジャズ・ボーカリストのグレッチェン・パーラトの新しいアルバム "Lean In" がリリースされた。
ギターとボーカルのリオネール・ルエケ、意外な組み合わせだと最初思ったが聴いてみると素晴らしく息の合った演奏で驚いた。調べてみると 2001年に入学したThelonious Monk Institute of Jazz の同窓で、お互いに認め合い影響を与え合ってきた仲だという。
ネットで検索してみたら、note記事でグレッチェン・パーラトのインタビューがあがっていた。ありがたい。
二人の美しいハーモニーのユニゾンで始まる一曲目からぐいっと引き込まれる。リオネール・ルエケのヴォイス・パーカッションとギターの伴奏が絶妙だ。
不思議な明るさと楽しさが溢れる演奏で、リラックスして聴くことができる。続く2曲目の "I Miss You" もよく似たテイストのいい曲だ。マリンバの音だろうか、リオネール・ルエケならではのアフリカの雰囲気もいい。
どの曲も素晴らしいが、私が特に気に入っているのが 3曲目の "If I Knew"。 ベースに Burniss Travis (バーニス・トラヴィス), ドラムスに Mark Guiliana (マーク・ジュリアナ) を迎え、後半にいくに従い盛り上がっていき、リオネール・ルエケのギター・シンセのソロも冴えている。 子供の声での合いの手も効果的だ。
タイトル曲の9曲目 "Lean In"や 10曲目の "Painful Joy" そして、ラストの "Walking After You"
8曲目のNonvignon、ブルックリンのマスト・ブラザースというチョコレートのお店で撮影されたらしい動画のクリップがYouTubeに上がっていた。前半に二人のコメントが入っている(フランス語の字幕つき)でなかなか興味深い。
2012年5月に上がった動画のようだから、この曲そのものは12年前にはすでに2人の持ち歌だったようだ。
自身の名前をタイトルにしたデビュー・アルバムは2005年、2009年に2作目、 "In a Dream"。
私が最初に聴いたのは、2013年の3枚目のライブアルバム "Live in Nyc" だった。 少し甘えるような囁くような声で、自由自在なコントロール、かっちりとしているのに、しなやか、ハメをはずすところがない。仕事が厳しいときに。この声に何度、癒されてきたことだろう。
この後、しばらく表にあまり出ずにいたため、それほど聴いていなかった。ただ、私は知らなかったのだが、多くのミュージシャンの楽曲にゲストで参加するなどしていたらしい。
ほぼ10年ぶりとなるスタジオアルバムは、2021年の "Flor"。このアルバムは今回新たに聴いたが、こちらもボーカルもさることながら豊かな音楽を聴くことができ、楽しめる。
タワーレコードの解説を貼っておこう。
こうして聴いてみると、リオネール・ルエケとのコラボは自然な流れのようにも思え、これからも2人の音楽で新境地が開けて行きそうに思う。楽しみだ。