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火曜日しばらく雑記帳・18:CHABEM、鱧(はも)のカツ、カボチャのカリーとビーツのカリー

私たちはみな生まれながらにプラトン派であるといってよかろう。
ベルクソン「創造的進化」 p.74


■ 英語の読書が少し停滞気味だ。先々週の雑記帳でバレエの本を手に取ったと書いた。

ページ数は少ないしすぐ読了できるだろう、という魂胆だったのだが、しかし、カジュアルな文体で、見慣れない用語が多く、読むのに難儀しているうちにちょっと挫折気味だ。面白いといえば面白いのだけれども、ちょっと置いておいて、時々開いて読み進もうと思う。やはり、まったく自分の知らない分野の本は読むのは少々難しい。

そのような、日々の問題や、数学の問題や論理パズルなど、どう解くかということをぼんやり考えていたら、そういえば、有名な「いかにして問題を解くか」というベストセラーがあってまだ読んでなかったな・・私としたことが、と思い出し、原書を購入して読み始めている。

問題にぶちあたったときに、正しい質問をすることを通じて、自らを、他者を、解答へ導こう、という内容だ。様々なタイプの質問が例としてを多数挙げられていて、それを軸にし、指導する側とされる側へのガイダンスが論じられている。さすがにこれは挫折するわけにはいかないので、お盆には読んでしまおうと思う。


■ 夏といえば、鱧(はも)。関東では売っているのを見たことがないし、高級食材ではあるけれど、京都のスーパーでは、骨切したものが普通に売られていて、この季節なら、一本で700円前後から、1/3本とか1/2本なら500円程度と買いやすい。

いきなり人によっては拒否感あるかもの写真だが、このようなものだ。頭や骨がついていないパックもあるし、そちらのほうが価格は安い。

この写真を見ると私が自ら捌いて骨切までしたように見えてしまうが、違う。
この状態でパックされているものを京都の自宅の近所のスーパーで購入する。

鱧(はも)は梅肉を添える落としが有名だし、天ぷらもポピュラーだ。しかし、私のおすすめはなんといってもフライだ。

2022/7/26 鱧(はも)のフライ
付け合わせはズッキーニの焼いたの、キュウリ、トマト

衣はカリっとサクっと、中身はふんわり柔らか、優しい旨味がたっぷりだ。

フライは蒸し料理だ、と誰かが喝破していたと思うが、実感する。


7月23-25日に、京都の自宅に帰ったときに、鱧のほか、目についた野菜をいくらか買って新幹線で輸送してきた。青唐辛子、山科唐辛子、伏見甘長唐辛子、万願寺唐辛子、坊ちゃんカボチャ、ビーツ、といったところだ。

山科とうがらしというとなじみがないかもしれない。肉厚で味がやわらかいしし唐といったところだ。唐辛子については、別途、再来週の雑記帳でたっぷりと語ろうと思う。

こう暑いとやっぱりカリーだ。坊ちゃんカボチャのカリー。

2022/7/31 夕食 坊ちゃんカボチャとチキンのカリー

スパイスは、コリアンダーシード、クミンシード、カルダモンシード、フェヌグリーク、ターメリック、ゴリゴリと挽く。MDHのチキンカリーマサラとガランマサラを補助に、そして、世界1辛い唐辛子(*1)のキャロライナリーパーで激辛。バスマティライスはクミンシードを少し混ぜてある。

カボチャの自然な甘みと旨味と激辛のコンビネーションはいける。

坊ちゃんカボチャは手のひらサイズのカボチャで、甘みとコクがしっかりとしていてホクホクと美味しい。


翌日の月曜日の晩は、ビーツと牛肉のカリー。
ビーツは年に2回の旬があることをご存知だろうか?6-7月と11-12月らしい。夏らしく真紅のカリー。こちらも自然の甘みと旨味たっぷり激辛。バスマティライスはアジョワンホールを加え香りもばっちり。

2022/08/01 ビーツと牛肉のカリー
ワインは南仏・シャプティエのシャルドネ
シャプティエは比較的買いやすい価格で良心的な美味しいワインを作っている。ずいぶんと昔からラベルに点字も打ってあって、そんな企業姿勢も悪くないと思っている。

スパイスは、コリアンダーシード、クミンシード、MDHのガランマサラでシンプルに、そして世界で2番目に辛い(*1)唐辛子のトリニダード・スコーピオン・ブッチテイラーで激辛。

どちらのカリーもトッピングの青唐辛子は、京都のスーパーでは今頃から9月ごろまで出回るメチャメチャ辛いタイプで、こう見えてもしし唐のように当たりとはずれがある。はずれでも十分に激辛だが、当たりは辛いを通りこして「口中痛い」。この日は写真の2本のうち1本があたりだった。


■ 先週ひっかかってきた音楽についていくらか。

1.facebookのタイムラインに、素晴らしいニュースが流れてきていた。ジョニ・ミッチェルが久しぶりにステージに立ったとのこと。

パット・メセニー・グループやジャコ・パストリアスとの話のつながりもあるし、いろいろ書こうと思ったけれど、またいずれ。


2.こちらもFacebookにアル・ディメオラとジョン・マクラフリンがパコ・デ・ルシアのトリビュートでスペインでライブをしたということで、こちらもファンにとってはたまらない投稿がオフィシャルから毎日のように流れてきていた。

Good Night from Madrid! With @officialjohnmclaughlin and @rubemdantasoficial

Posted by Al Di Meola on Saturday, July 30, 2022

ライブの様子など、アル・ディメオラのオフィシャルから Facebook, Youubeに上がっているので、好きな人はもうすでにチェック済みだろう。

また、イタリアの若手凄腕ギタリストのマッテオ・マンクーゾとも共演したらしい。そのうちアルバムが出るかもしれないと思って期待している。

Hier soir …. Al Di Meola et Matteo Mancuso

Posted by Vincenzo Alicandro on Monday, August 1, 2022

マッテオ・マンクーゾはもう去年からぞっこんである。好きな音楽について毎週木曜日に記事を書き始めたのも、彼の演奏を聴いて感動して記録しておかなければならないと思ったのがきっかけだった。


3.上に貼った アル・ディメオラのFacebook 記事でジョン・マクラフリンとアル・ディメオラの右側にいる笑顔のおしゃれなミュージシャンは知らなかったので調べてみた。Rubem Dantas ブラジルのジャズ・フュージョン畑のパーカッションだ。1954年生まれというからベテランだ。自身のリーダー・アルバムは Sppotify で見ると 1枚のようだが、Chano Dominguez, Hamilton De Holanda と組んだ "Chabem"というアルバムが素晴らしい。

一発でノックアウトだ。

Chano Dominguez (チャノ・ドミンゲス)は、フラメンコをミックスさせた楽曲と演奏スタイルがたいへん魅力的なスペインのジャズ・ピアニストだ。

Hamilton De Holanda (アミルトン・ヂ・オランダ)はブラジルのバンドリン奏者で、フラメンコ・ギターではなくバンドリン、そしてピアノ、という今まで聞いたことのないアンサンブルが新鮮で、オリエント・地中海の雰囲気たっぷりで、ソフィスティケイトされた楽曲と演奏がたまらない。

地球上の皆に聴いてほしい。

4.ブラジルからは、ジャヴァンとミルトン・ナシメントとの共演のシングル "Beleza Destruída" (「破壊された美しさ」 by google 翻訳)がリリースされた。

さすがに歳だ。だが、枯れた美しさがここにある。

ミルトン・ナシメントについては、少しだけ、以前に書いた。この記事の Shiomin さんのコメントも是非読んでほしい。


ジャヴァンはあまり聴いていなかった。だいぶん昔の曲だが "Jogral" がよいというので、聴いてみたらなかなかこれが面白い。

最近フォローさせていただいた、島田愛加(ブラジル在住)様の記事を読むとこの不思議な感じの曲の魅力が倍増だ。じっくり読むべし。


5.あまり、「この人は誰それと似ている」というような書き方はしたくないのだが、北欧のジャズ・ギタリスト Bjarne Roupé(ビャルネ・ルーペ)をそれと知らずに聴いたとき、ジョン・アバークロンビーその人だと思い込んで聴いていた。深めのエコーとコーラスがかかって、サスティンが長く伸びてディストーションが綺麗に効いた、闇を切り裂いていくような音色とフレージングがよく似ている。わずかにフレーズの手癖が違うかなと思うけれども、先週リリースされたライブのシングル "Roca Rumble" を聴いたときも最初はジョン・アバの昔のライブが出たのかな、と一瞬、思ってしまった。

今年(2022年)、サックスのトーマス・アガルゴールとのアルバムをリリースしていて、幻想的で内省的な、しかし自然の寒さと厳しさを感じさせる、そんな音楽が心地よい。湖と白樺の北欧の風景が思い浮かぶ気がする。


6.アンゴラのギタリスト、カルロス・プライアのシングル "A Yehova" がよかった。題名からわかるとおり神をたたえる讃美歌だ。

YouTube では2021年末から公開されている。

今年の5月にYouTubeにあがっていた"Neria" が素朴でいい演奏だ。ジンバブエのミュージシャン、オリヴァー・ムトゥクジへのトリビュートで、彼の歌をカバーしたということだ。


カルロス・プライアについては以前にちょっと書いた。

オリヴァー・ムトゥクジは、1952年生まれ2019年に亡くなったジンバブエのミュージシャンでありビジネスマンであり慈善家、人権活動家、そして南部アフリカ地域のユニセフ親善大使だったということである。 (Oliver Mtukudzi - Wikipedia) 。Spotifyでもたくさんのアルバムが聴けるが、私も聴き始めたばかり、2002年の "Greatest Hits"を選曲しよう。

ナチュラルなエレクトリックギターと、バックの女性コーラスがいいアンサンブルだ。

NPRの Tiny Desk Concert で、ゴダンのエレガットの弾き語りにパーカッションと女性コーラスの小編成のアコースティックな演奏もいい。ゆったりとリズムに身を任せて身体を揺らしながら聞くといい。


■ 暑いからと言って、暑い暑いと書いてもしょうがないのだが、先週から猛烈な暑さが戻ってきた。7月30日の土曜日は、朝早めに起きて8時すぎからジョギングに行ってきたが、すでに暑い。日陰を選びながら走り、走り始めは快調だったが、後半はかなり消耗し最後の 3km ほどはかなり長く感じた。

2022/7/30 jogging 新横浜ー鴨居の往復のコース、13.1km。
7/30の時点で 378.3km 計画比 97.9% (今年の目標は670km)

夜も寝苦しく、おかげで毎日、朝は早く起きることができる。今週末は6時前に起きて7時前には出走しようという決意でいる。


ところで、雑記帳は雑記帳で、一本のマガジンにまとめておくことにした。ほとんど自分のため、ー過去に何書いたかチェックするため、だが。

サムネイルの写真は、1991年、奈良。私の父は、なにやら悠々とスケッチしている。右側の少年は私だ。今の私はこのときの父の歳を超えている。このときの父と今の私、あまりの貫禄の違いに愕然。。。。。。



それにしても、今年ももう8月だとは。



■ 参考外部リンク

落としは料理としてはシンプルだが、それだけに自分で作ると、食感にせよ味にせよ、思ったようにはなかなかできない。外で食べるべきものだと思う。


皮一枚残す。

機械も見事なものである。




■ 注記

(*1) 年とともに、わりあい頻繁に更新されるので、正確ではない。今調べてみると、

1位:ドラゴン・プレス・チリ
2位:ペッパーX
3位:キャロライナリーパー
4位:トリニダード・スコーピオン・ブッチテイラー

しかし、ドラゴン・プレス・チリとペッパーXはギネスでは認定されていないのでは、という疑念もあり、1位:キャロライナリーパー、2位:トリニダード・スコーピオン・ブッチテイラー、でもよいのではとしてそのままにしておいた。

【2022年最新版】激辛唐辛子ランキング (togarashi.co.jp)

ちなみに私はネットで注文して取り寄せている。


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