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火曜日しばらく雑記帳・29:エキスパート The Expert

近世科学は天文学の娘である。
ベルクソン「創造的進化」 p.391


■また火曜日をすべってしまった。タイトルに偽りありと揶揄されても仕方あるまい。甘んじて受ける。

数年前、ドイツの開発拠点にいる同僚のエルマールが「お前の今の役割、The Expertにそっくりだなー、頑張って乗切ってくれよ!」と YouTubeのリンクを送ってくれた。

お客様とのワークショップあるいはキックオフあるあるで爆笑だ。エルマールは、この動画の登場人物のうちのアジア系に見えるアンダーソンが私に似ているとスマイリー付きでメールしてきた。姿ではなく、役割と言動が似ているという意味で、そのときにエルマールと一緒に絡んだプログラムでは実際こんな感じではあった。

しかしどの登場人物をとっても、私は過去、彼・彼女の役割になってしまった経験が何度もあるし、そしてそれぞれ同様の振る舞いをした経験が何度もあったので、いろいろ思い出すところもあって、ちょっとビターな自虐的な爆笑ではある。

この The Expert シリーズは他に2-3作ある。めちゃめちゃ面白いのでもっとあるはずだ、と思うのだが。

次の "Wrong Angle"も爆笑だ。

メールの着信通知が ding! と鳴り、いったん無視してドラフターに向かうも、スマートフォンにSMSが ding! 「さっき送ったメール、なぜ返事しない?」
しょうがないんでPCに向き合った瞬間、電話が鳴って...という冒頭の展開からニヤリ。

right angle = 直角、なのだが、right = 正しい、つまりは「正しい角度」とひっかかって、正しい角度だったら90°なんて半端な数じゃなくて 100°とかそういうキリのいい数字じゃないの?、とか、あれ?right angle があるなら left angle ってあるんだよね、それってどうなってるんだっけ?

最後の場面で the expert アンダーソンが言う "I will ensure they're all right" に返すティモシーのセリフ "Just alright is not good enough for us. They must be perfect." というのもいい。直角の right にひっかけているわけだが、ここだけ抜き出しても面白い。

道具立てが現代になって変わっているものの、こんなやりとりは世界中のどこかで今この瞬間にもあるに違いない。

お客様とのミーティングの前に至急で確認したいことがあるし WhatsApp に質問を入れ、すぐに返事がないし既読にもならないので、俺のWhatsAppにはすぐ返事しろ、ってTeams のチャットでメンションしてメッセージ、そしてすぐに「今ちょっとだけいい?」と言って Call。ん?それは私?・・・そんなことしてないと思うが、まぁ、いつもこれ見て反省はしている。


■先週ひっかかった音楽を少し

1.西アフリカの小国ギネア=ビサウ出身でポルトガルを拠点に活動している、エネイダ・マルタ。哀愁たっぷりの声が魅力だ。つい最近に新しいアルバムをリリースした。


以前にマガジン「世界の歌姫たち」で取り上げた。


2.アジア歌謡はいい。これまでもいくらかとりあげてきたが、フォローさせていただいているベトナム料理ChaoCafe キッチンカー計画さんの記事でたくさんのポップスを紹介されていた。

たくさんのいい曲を紹介されていて素晴らしいコレクションだと思う。まだ最初の数曲を楽しく聴いているところだ。これからじっくり聴いていく。

私は2回ハノイに出張で行ったことがある。それぞれ3日か4日くらいの滞在だったと思う。シンチャオカックバンー挨拶くらいはベトナム語でしよう、と教科書を買って少し勉強した。ホテルから少し歩いたところに評判のフォーの食堂があるということで、朝6時前に行って食べたフォー・ガーは美味かった。

2010年年末だと思う。ハノイ、ホアンキエム湖
このころの写真が散逸してしまい、ほとんど残っていない。道いっぱいにバイクが並んで信号待ちしている写真もあったはずだが。。バイクは2人乗りくらいは当たり前、前に子供1人と後ろに子供2人乗せての計4人のり、という強者もよくみかけた。今でもそうなんだろうか。

天井の高いフロアに見渡す限り何列も並ぶ製造ライン、それぞれのベルトコンベアに沿って学校出たばかりくらいの若い小柄な女性がずらりと並ぶ。ライン長は有名大学を出たばかりだという小柄な男性、皆、目をキラキラさせて導入したばかりの装置のトレーニングに励んでいた。

昼食の時間になると食堂に我さきに嬉しそうに集まり椀や皿に一杯食事をとって賑やかで楽しそうだ。昼の休憩時間が終わってガランとした広い食堂でベトナムのコーヒーをいただいた。ステンレスだろうか金属のフィルタで少し時間をかけて抽出された濃いコーヒーにミルクを入れた甘いコーヒーが物珍しかった。

12月だったと思う。南国だからと思っていたら案外気温は低い。とはいえ、日本から来た私には十分暖く上着は一枚で十分だった。しかし現地の人はみなダウンジャケットを着こんでマフラーつけて、と日本の冬の恰好だった。

着いた日から帰るまで天気はよくなく灰色の空で、青空を見ることはなかったが、工場の若いエネルギッシュな熱気と、道端で飲み食いしながら一日中だべっている大人の男性陣、くるくる働く飲食店の女性陣が印象的だった。


3.ブラジルから Toquinho (トッキーニョ)と Sandy の "O Caderno"がゆったりした明るい曲でいい感じだ。



■先週は、ちょっと野暮用で3回ほど川崎のラボに顔を出した。朝に弁当を作るのはいい。その日の計画やリスクを考えながらルーチンをこなすことで、一日のリズムが整う。

2022/10.12 川崎のオフィスのデスクで昼食 ビーツと鶏の炒め物、インゲンの胡麻和え、山科唐辛子の焼いたの、エリンギの焼いたの、だし巻き、守口漬、麦ごはん。


2022/10/13 ラボの入っているビルの 1F ロビーでの昼食
ジャガイモとパプリカに鶏の炒め物、小松菜のおしたし、山科唐辛子の焼いたの、紅ショウガ、麦ごはんにふりかけ

枝豆というと、夏の夕方のお茶の間で、始まったばかりのナイター中継をテレビで見ながらビールを傾けながら、というおとうさんを思い出すかもしれないが、京都は丹波名産・黒豆の枝豆、といえば9月末から10月頭が旬で、「紫頭巾」というブランド名で売っているのがめっぽう美味い。

2022/10/13 深夜 京都のスーパーで購入して新幹線で輸送してきた紫頭巾
茹でたてがまた美味い。


■一雨ふるごとに気温が下がって来る。先週の土曜日のジョギングのときはトレーニング用ジャンパーを着て走った。運動にはちょうどいい気温だろう。いい季節は短い。

ジョギング新横浜
セイタカアワダチソウが綺麗に咲いている。蜂やらアブやら蝶もよく集まってくる。
2022/10/15 Y.T.D. 533.6km 計画比:101.0% 今年の目標 670km に向けて on track。

エキスパートも辛ければマネージャもツライ。お客様はお客様で大変だ。いつも明るく、わかんなくっても前向きに "We can do this, can't we?"

答えはいつでも "yes, of course!"

そう、私たちはみんなエキスパート、なんでも可能にできるはずだ。



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