ザーズ:ZAZ "Les Jours Heureux"
フレンチ・ポップは昔から好きなのでよく聴いているが、この10年くらいよく聴いているのは、ZAZ(ザーズ)だ。
まずは、"Le Jardin Des Larmes"、ビデオクリップもなかなかエキセントリックで魅せるし聴かせる。
この曲は去年2021年にリリースされた3年ぶり5枚目のアルバム "Isa" の一曲だ。
本名の Isabelle Geffroy (イザベル・ジュフロワ)からとったタイトル、個人的な感情がこめられていると思われる。このアルバムは本当に聴きごたえがある。万人に聴いてほしい。
ピアノとアコースティックギターと弦楽器で包み込むような柔らかくシンプルなアンサンブルをバックに歌い上げる一曲目 "Les Jours Heureux" がアルバムの雰囲気をよく表している。軽妙な2曲目や4曲目、5曲目もいいし、重たい雰囲気の8曲目 "À perte de rue"や、冒頭のビデオクリップで紹介した11曲目の "Le Jardin Des Larmes" もいいアクセントになっている。
2010年のデビューアルバム "ZAZ"を聴いてノックアウトだった。
セカンドアルバム "Recto Verso"もいい。
ハスキーなしゃがれた歌声の魅力たっぷりだ。哀しみと決意を秘めた力強い歌声はエディット・ピアフを思い出されるところもあり、どこか放浪者というか旅人というか、そんな哀愁を感じさせる。ジプシージャズのアンサンブルもバッチリ合うし、パリの街角でのストリートライブは、この人の真骨頂かもしれない。
エディット・ピアフ他のスタンダードをカバーした2015年の "Paris" もいい。素敵なビデオクリップが YouTubeにあがっているので貼っておこう。
今でも十分に大スターではあるけれど、これから10年後にはさらに美しく枯れて後世に歌い継がれる大歌手になっていることであろう。
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