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火曜日しばらく雑記帳・9:クロード・E・シャノン、ワレン・ウィーバー「通信の数学的理論」
「意は似せやすく、姿は似せがたし」
という導入で、読みかけのクロード・シャノンの「通信の数学的理論」について日曜日に書こうと思っていたのだけど、いろいろ考えているとあーでもないこーでもないとアイディアが散り散りになってまとめることができず、断念した。やっぱり、せっかく書くのだから読者にウケを狙おうとか、気の利いたことを書いて感心してもらおう、目から鱗の視点を提示しよう、などと色気を出すとよくない。
有限の空間内の有限の時間内につめこめる情報は有限だ。だから、私からあなたに空間と時間を超えて情報を伝えようとするならば、私とあなたの間に横たわる時空間につめこめる情報には上限がある。すなわち、通信速度には上限があることになる。
つまり、人に情報を伝えるのは時間がかかる。私自身が情報を受け取るのにもそれだけの時間が必要だ。そして伝えることのできる情報、受け取れる情報は、有限だ。たとえ、送り手が無限の情報を持っていたとしても、それを私に伝えようとしたら無限の時間がかかる。有限の時間に生きる私は私が死ぬまでその情報を受け取ることができないのだ。
考えてみればあたりまえの話である。
これらについて、情報を確率分布と状態そしてエントロピーを持つ記号列と考え、通信容量について数学でとらえたのがクロード・シャノンの「通信の数学的理論」だ。
(意)=散り散りの心について、(姿)=有限の数の記号を用いてエントロピーが低い有限のメッセージ列を作って、伝えようとするのは難しい。
また次週日曜日にトライしてみようと思う。気楽な日曜哲学愛好家としては、読み手のことは考えずひたすら自分の思いついたことを、理解が浅かろうが関連知識の造詣が不足していようが気にせずに書き散らかすくらいがよいのだろうと思う。
というわけで、本記事「火曜日しばらく雑記帳・9」も昨日・5月31日の火曜日に書くつもりだったのだが、有限の時間のうちに完成させることができず、一日遅れの今日になってしまったのだった。
■ 4月からの新しい勤務形態が導入され、私は週に2回は川崎にあるオフィスに行くことが基本になった。それまでほぼ100%リモートワークで新横浜の事務所(単身赴任で居住しているマンションのこと、念のため)から仕事をしていたのだが、60%程度のリモートワークが基本、ということになる。前からの習慣で、オフィスに行くときは昼食難民にならないよう、朝に弁当を作って持っていく。
先週の木曜日は、朝、弁当を作ったもののスケジュールの関係でオフィスへの移動時間を確保できず、昼、新横浜の事務所のデスクで仕事しながら弁当を食べていた。写真の右にある本が、クロード・シャノンの「通信の数学的理論」、ワレン・ウィーバーの50ページほどの解説が読みやすく、それを読むだけでも価値がある。
![](https://assets.st-note.com/img/1654072802893-4JeY4xydvW.jpg?width=1200)
ナスとズッキーニと豚の地中海風、ブロッコリ、人参、だし巻きにソーセージ、豆ごはん。
「地中海風」とは、オリーブオイルでソテーして塩とプロヴァンスハーブミックスで香りと味を作るだけの簡単炒め物のこと。
■先週にアンテナにひっかかった音楽をまたいくつか簡単に記しておこう。
1.先週リリースされたリチャード・ボナの新しいシングル、ウム・サンガレの歌声をフィーチャーしている。
この動画のコメント欄にも書いてあるとおり、アフリカのリズムとグルーブ、カリビアンの香りもたっぷりで楽しめるし、動画もカラフルでなかなか面白い。
2.先週、マッテオ・マンクーゾが投稿していた動画、素晴らしいソロで聴き惚れる。これによれば、新しいフルアルバムの録音をしているらしいので、リリースが楽しみだ。
YAMAHAの Pacifica というエントリークラスのギターを使っているが、安いものだと2万円台後半からあり、高いモデルでも7万円程度までで買える。ファッションもそうだが、こういう気取らない肩の力が抜けたところもこの人の魅力だ。
3.YAMAHAの Pacificaについては、私の好きな日本のバンド、ポルカドットスティングレーのエジマ・ハルシも、使い勝手がよくてバランスよく音がいい、とレビューしている。朴訥なしゃべりもいい感じだ。
いやぁ、この人はメチャメチャ上手い。
ところで、ポルカはずっとファンで追いかけている。バンドのメンバーみな上手いし、タイトでいいサウンドだしバリエーションの広い楽曲も魅力だ。深い洞察と冷徹な視線が感じられる不思議で現代的な感覚の歌詞も大好きだ。
ポルカのことは、そのうちいずれの日にか、木曜日にたっぷりと書こうと思う。
4.この間、バジ・アサドについて書いた。そういえば、去年(2021年)にリリースされたパキスタン出身の女性シンガー、Arooj Aftab (アルージ・アフタブ)と共演していた。
この曲は、2021年のアルバム "Vulture Prince" に収録されている。
アルージ・アフタブ、これまで、あまりちゃんと聴いていなかったが、なかなか美しいアルバムだ。
5.アルメニアのドゥドゥクという笛について、facebook で先週に知った。
アルメニア民族楽器のドゥドゥクは、9つの指穴を持つ杏材の管とダブルリードによる木管楽器です。アルメニアでは、ドゥドゥクは「ツィラナポグ」とも呼ばれ、これは文字通りに訳すと「杏管」または「杏のの木の魂」となります。
ドゥドゥクは世界で最も古い管楽器の一つと考えられています。 専門家の中には、ドゥドゥクが最初に生まれたのはウラルトゥ国家時代と考える人もいれば、アルメニアのティグラン大王(前95-55)の時代と主張する人もいます。中世アルメニアの写本には、ドゥドゥクの絵が描かれていることがあります。
"Master of DUDUK" と言われる Djivan Gasparyan ディヴァン・ガスパリアンの演奏を聴いてみた。深い音色で美しい。是非、聴いてみてほしい。
■ 私がギターを弾いているのを見たいという話もあったので、2014年11月にちょっと自作の曲を披露したときの写真を載せておこう。
![](https://assets.st-note.com/img/1654081579518-BHsqL4LNI5.jpg?width=1200)
まだ、このとき頭の後ろ側は、若干髪が黒い。。今は真っ白だ。
![](https://assets.st-note.com/img/1654081609974-ypUtdNXpg9.jpg?width=1200)
note PCは2019年の正月に天国に旅立ってしまった DELL の inspiron
詩は安藤郁也詩集「明度と童話」から、作った曲は悪くないと思っているが、歌はまぁアレだ、聴くに堪えないと思うので下記はクリックしないほうがよいだろう。
「鬼」1990年(?) Radical Shun Band
https://soundcloud.com/shimamura-t/oni
「鬼」2014年バージョン
https://soundcloud.com/shimamura-t/oni-1
「明度と童話」2014年
https://soundcloud.com/shimamura-t/meido-to-douwa
大学のときの3人でやっていた宅録バンド Radical Shun Band の 中村文隆氏がアレンジ、打ち込み、ボーカロイドで歌わせた次の「イントロダクション」はクリックして聴いてほしい。緻密でドラマティックな展開でなかなかいい。
「イントロダクション」2014年 DTM-ボーカロイドバージョン
Introduction Sch by Shimamura, T. (soundcloud.com)
そういえば、懐かしい動画が出てきた。左のほうでギターシンセを弾いているのが私。1997年、中村文隆の相愛大学での講座の一環でステージに出してもらったときのものだ。彼がアップしたのだと思う。曲 MAGICAL の説明はちゃんと概要欄に書かれているので興味があれば参考にしてほしい。
まだ、このころは今よりもう少しふっくらしていて髪も黒かった。
このころ、2-3年の間だったか、彼に誘われてステージに何度か立った。毎週木曜日に投稿して愛している音楽の記事をまとめているマガジン " Heavy Rotation" のサムネイル写真は、その中の一枚だ。ギターはAria Pro II でローランドのギターシンセ GK /GRを鳴らし、あるいはFUZZとディストーションを効かせてスライドでひっぱたく傍若無人なギターの構えだ。
■しまった、昔のことで少し熱がはいってしまった。もうこのところ7年以上もギターを弾いていない。ギターの弦を交換するのは億劫だ。そして、やっぱり自分で弾いて歌っても下手で下手でしょうがない、悲しくなる。音楽は聴くに限る。
![](https://assets.st-note.com/img/1654081155203-MwUwXN3vnW.jpg?width=1200)
京都の鴨川、北山橋から左側が植物園
人生は有限だ。どこかで割り切りが必要なのだ。