年報2020 設備からくり時計

さて、2021年に入って間もなく1ヶ月が過ぎます。

この1月の報告前に、昨年のからくり時計情報をおさらいしようと思います。

1月

【宇治駅前茶摘み人形からくり時計撤去】

 宇治駅前広場に設置されているからくり時計、時間になると時計中央の扉が開き、人形が茶摘みを行います。

 すでに故障して仕掛けは動いていませんでしたが、19年度発表の再開発計画書時点で撤去が決まっており、実行された。

 Twitter等でも撤去を惜しむ書き込みが見られた。

2月

【遊学館 環境演出時計撤去】

 図書館内に1990年に設置、「昔の子供達の遊び」がテーマとなっておりガラスケース内の人形が動く、人形は鋳造製

こちらも館内リニューアルに際し撤去、改装計画時点で撤去が予定されていた。

 晩年は時計が故障したりなど動作が不安定だったようだが、演出は最後まで動いていたらしい。

3月

【須磨パティオ白い時計台リニューアル】

 時計前後の扉が開き、人形が動く

 時計塔本体は1980年に乃村工藝社が担当

 パティオ40周年記念に合わせて、改装工事が開始された。今回で3代目となる。今作は、「不思議の国のアリス」「ピーターパン」で、事前に複数の候補から店内投票が行われた。

 完成当初である1代目はdigが人形製作を担当した「白雪姫」/20周年改装の2代目は「ブレーメンの音楽隊」「三匹の子豚」

【北与野駅 修理】

 駅前ロータリーに設置されており、だまし絵の一部が展開し車を動かして世界旅行する。♪:80日間世界一周

 しばらく故障していたが、530万の費用を費やし修理され、色あせていた外観も再塗装された。

4月

無し

5月

【梅の花永山店閉店】

 新型感染症による、営業困難により閉店、からくり人形は銀座並木通り店に移設された。

6月

【きぬた歯科リニューアル】

 2月に突如姿を消していたが、先代の特徴を色濃く受け継ぎ再設置へ

 アナログ時計からデジタル時計へ変更、先代に搭載されていた回転扉から透明なカバーに変更され、常時人形が見られるようになっている。

 デジタル時計は改装当初演出装置の上に設置されていたが、見にくかったのか数か月後には大型のデジタル時計に変更されていた。

【アピア 子供楽隊修理】

 時刻回路のエラーで演出中に時計が勝手に進んでしまうという故障により以前から演出装置を停止していたが、某時計界隈の一人が応援イラストを送った後押しもあって修理された。

【高岡大和 廃止】

時計上部の鳥がさえずり、塔が上昇し祭りを行う。奇数時と偶数時で内容が異なる。ホール全体を使用した立体音響を用いており、音響面も非常にこだわっている。

 高岡大和閉店に際し廃止された。別テナントが入居後、針が抜かれ、時計全体の電源も切られ、邪魔者の様に酷い扱いを受けた。

 テリヨンや遊学館同様生き殺し

7月

【コレド スチーム時計設置】

 突如出現、蒸気を使った自動演奏装置で時計下にその装置が設けられている。

 服部セイコー製

【豊洲有明ガーデン 時計設置】

【おかもと薬局 解体へ】

 ビルの上部に大時計、2階の外壁の看板が上昇して人形が現れるらしい。

 未調査物件だったが、建物解体された、2021年時点で現状は不明だが希望はない。

8月

【輪舞・ラ・トゥール 設置】

 服部セイコーミュージアムが銀座に移転しそれに際し入り口横に設置

 30分毎にイルミネーションと滑車人形と歯車が動く、内蔵曲は1曲だが、時間ごとによって音源が異なる。

9月

【野村証券 メーカー修理へ】

 ある投稿から発覚、界隈の方が設置元に問い合わせメーカー直送で修理されることが分かった。服部セイコーのCMで取り上げられたからくり時計は年数が経っているために現存しなかったり、動かなかったりしているので、とてもうれしい情報ですね。

10月

【松原モール 修理完了】

 長野県松本市に設置されているからくり時計ですが、設置から数年後に制御盤に花火を投げ込まれたイタズラ(というかもはや放火事件)によって壊された時計塔が、地元のエンジニアの集まり「松原モールプロジェクト」によって完全復活されました!

【カラクリ灯篭 修理】

 2年間故障で動かなかったからくり時計がいつの間にか復活していたことが、設備からくり時計界隈の熊本班の調査によって判明

 猛暑によって故障したと思われ、5月の確認以降から修復されていたらしい(6~10月のどこかで修理されていた)

 また熊本班の調査によって、2001年設置のジャクエツ製だと分かった。

11月

【京都エンゼルハウス 運用終了】

 昨年から計画されていたらしいが、ついにその日が来た。

 建物の老朽化によってエンゼルハウス自体の営業が終了したため、からくり時計の運用も終了

 界隈でも4名が記録に向かった。

 翌日には館内の全ての電源が切られた。

 京都のある議員が復活させたいとの書き込みも見かけたので、まだ希望を捨てるには早いと思う...

【閻魔堂 修理】

 寒さもあって、少し前から不具合が出始めとうとう完全故障してしまったが、修復され再び閻魔堂のシャッターが開いた、お色直しなどもされたとのこと

【ライオン男爵 メーカー修理へ】

 こちらも、人形の可動部分の不具合やタイマーのズレが見受けられたが、ついに完全修理のため、一旦製作元へ帰った模様、楽しみですね。

【フラワーフェアリー 修理】

 長いこと壊れていたようだが、製作者が修理に訪れたらしい。

12月

【野村証券修理完了 再設置へ】

 メーカー修理に出していたからくり時計が3か月ぶりに帰ってきたらしい、非常に綺麗になり、再び京都の街に時を告げ始めた。

【ライオン男爵リニューアル】

 ライオン男爵が帰還、なんと男爵がビールだけでなく、フライドチキンも持っています(笑)、同時にセリフ裏で流れるBGMも発覚しました。


 昨年は朗報が例年より多く、なんと言っても、松原モールの復活が凄かったですね。

 さて、今年は設備からくり時計にとってどんな1年になるのか楽しみですね。

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