【学び⑫冊目】使いこなせたら1人前 社会人日本語 山本晴男
この本を手にした理由
この本を手にとった動機は、ビジネスでの日本語、また大人っぽい言い回し全般に対して、まだ不足している自分にとって、もうすぐ社会人になる今このタイミングに、ちょうどピッタリな1冊だと思ったことです。特に仕事での用語などを予めできるだけ頭の中にストックしておきたいと思いました。確かに、仕事を本格的に始めた後でも学ぶことができるかもしれません。ですが、あらかじめある程度、語彙力を付けておくことで、仕事を始めた後に、用語に慣れることでは無く、他のことに労力を割くことができるので、最近この本のような語彙力関連の本にアンテナを張っていました。
学び① 下駄を履かせる
この言葉自体はもともと知っていましたが、どういうわけか、大学などに不正入学をすることだと思っていました。(笑)意味は、数値を少し多く見積もることです。なので、厳密に言えば、大学に不正入学させることも、点数などを実際より多く見積もり、下駄を履かせていることには間違いありません。大学の不正入学の話以外でも、様々な場面で下駄を履かせている場面は多くあるのです。また、これと似た意味で、色を付けるという言葉もあり(少し上乗せした金額を渡す。)、ビジネスでよく使われているとのことです。こちらも、まとめて覚えました。
学び② 大企業とは?
中小企業に値する会社の定義は、中小企業法によって定められていますが、大企業の定義は、定められていません。「我社のような大企業~」「私は大企業しか受けない」などと言いますが、その大企業に値するとされる会社は、中小企業の定義に当てはまらない会社のことを言うのです。初めて知りましたが、なんだかおかしな話ではあるな、と思いました。
学び③ 上に行ける人は言葉を武器にできる人
本書の最後に、何気なくあったこの一言ですが、これこそがこのエッセンスだと感じました。言語力というのは、良くも悪くも、その人の印象を左右してしまう能力を持っているのです。本書の場合は、ビジネスでの日本語を主に扱っているため、ここでは「上に行ける人は」という表現を使っていましたが、上下など関係ない仕事以外の社会生活一般においても、言葉を武器にできているかどうか、その人の人間関係をはじめ、あらゆる面に深い影響を与えます。社会で生きていくにおいて、あらゆる物事に影響を及ぼす、根本的な核となるスキルであるにも関わらず、現代社会において、悲しくも、重要度が下がりがちな「言葉」というものの重要性を再認識させてくれる力強い、一言に感じられました。
まとめ
まず、この本を読んで得るものが無い人は100%以内というほど、誰もが知っているようで知らない言葉の宝庫のような1冊です。これから社会人になる学生の方はもちろん、「もう社会人だし、言葉もある程度使い慣れてるよ」という方も、騙されたと思って読んでみてください。言葉の探求の面白さにハマること間違いなしです。自分は、外国語を勉強していますが、日本語すらもこんなに知らなかったのか、とこの本で改めて実感しました。しかし、その実感は決してネガティブなものではなく、むしろかなりポジティブな気づきでした。
完璧なんて存在しない。
母国語ですら完璧ではないのだから、外国語で不安を感じる必要など全く無い。
母国語だろうが、外国語だろうが、日々新しいことを少しずつでも学んでいくこと、そのものが美しいことなのです。
今日も、最後まで読んでくださりありがとうございました!