「笑顔」礼賛時代の恐怖
「笑顔」という言葉への違和感
ここ数年、「笑顔」という言葉がもてはやされているように感じる。一般的に、あるいは一般的なあらゆる場面を扱ったメディアに、この言葉は散見されるのだが、労働の現場における使用が「お客様の笑顔」という形でことさら多いのも気になるところだ。
もちろん「笑顔」という言葉はそれこそ遠い昔からあったわけだが、現代では単なる「表情のひとつ」という意味を超え、「心から満足を感じている状態」「幸福を得ている状態」の意味で使われ、まるで「すなわち人生における理想の状