デジタル情報管理って難しい〜ストック型情報とフロー型情報〜
僕は私立高校で英語の教員をやっています。かなり楽しく教員生活をおくっています。
今日はデジタルデータを管理する上で必要だと思ったことについての文章です。
---------------------------------
ようやく生徒にGoogleアカウントを渡せた
---------------------------------
最近になってようやく生徒にGoogleアカウントを渡すことが出来るようになりました。
教員の中では1年くらい運用していたのですが、生徒にはこれまで渡していませんでした。
---------------------------------
授業で使い始めたがデジタルデータがどんどん増えていく
---------------------------------
いよいよ授業で使い始めたのですが、あっという間にデジタルデータが増えてしまい、必要なデータがどこにあるかわからなくなってきました。
生徒からも「先生、あのデータがどこにあるんでしたっけ?」と聞かれることが多くなり、このままだと生徒がICT疲れを起こしてしまうのではないかと不安になりました。
---------------------------------
情報ってどんな種類があるんだろう?
---------------------------------
ピンチではあったんですが、「情報整理に関する理論をゲットするチャンスだな」と思い直して、僕が扱っている情報を色々と分類していました。
---------------------------------
「授業」・「会議」などの用途別分類
---------------------------------
僕ら教員が扱っている情報の分類方法として、情報の用途に合わせたものがあります。
具体的には「会議」・「授業」・「部活」などの用途に合わせて情報を分類していくやり方です。
僕もこの分類方法で情報を管理していたのですが、何だかこの分類の仕方だけでは今後情報を上手く管理できない気がしてきたんです。
---------------------------------
「ストック」・「フロー」という分類
---------------------------------
そんな時に資産形成の話で聞いた「ストック」と「フロー」の概念がパッと思いついたんです。
「あれ?情報にも『ストック』と『フロー』ってあるんじゃないかな?」とその時に思いました。
---------------------------------
授業における「ストック情報」と「フロー情報」
---------------------------------
この考え方で授業中に扱う情報をストックとフローに分けて見ます。
<ストック>
・授業で配布するプリント
・小テスト範囲などの授業の進行に必要な情報
・勉強で参照したいYoutubeのURL
・「英検2級ライティング対策法」などの各種勉強法
<フロー>
・授業中での伝達事項
・小テストの問題 ※これは場合によってはストック
・授業中に生徒に電子上で行うアンケート
分類した結果、性質の違う情報データを授業内で扱っていることがわかりました。
---------------------------------
見えてきた問題点
---------------------------------
現在授業ではClassiもしくはGoogle Classroomを使っているのですが、これらのツールはフローの情報を収集するのには向いていますが、どうやらストックの情報を扱うには少し不便に感じます。
情報が時系列にどんどん流れて(画面の下の方)いってしまう仕様になっているんですね。
Google Classroomではトピックをつけて情報を分類することも出来るのですが、その中でも時系列に情報が流れてしまいます。
その結果、「先生!あのデータどこだっけ?」という現象が生まれるわけです。
---------------------------------
情報を扱うツールを2つに分割して見た
---------------------------------
色々考えた結果、情報を扱うツールを2つに分類しました。
フロー型情報 :Google Classroom
ストック型情報:Google Site
フロー型情報を扱う分には今までのGoogle Classroomが最適な感じがします。
---------------------------------
Google Siteとは
---------------------------------
もう有名なサービスではありますが、Google Siteというウェブサービスがあります。
端的にいうと『信じられないくらい簡単にホームページが作れる』サービスです。
ここにストック型の情報を蓄積していくことにしました。
---------------------------------
授業のHPを作ってみた
---------------------------------
早速Google Siteを使って授業のHPを作ってみました。驚くほど簡単に作れました。
ここに授業の様々なコンテンツを載せ始めています。
---------------------------------
現在のコンテンツは?
---------------------------------
授業HPのコンテンツはいくつかありますが今掲載しているのは
①授業で作成したプリント
②授業で必要な知識を一問一答にしたクイズレットへのリンク
③各種勉強法
④日記(生徒に知ってほしいニュースや動画などを紹介)
この4つです。
---------------------------------
共有設定が大変
---------------------------------
コンテンツの作成は全く問題なく出来るのですが、Googleの共有設定が大変です。
本校の生徒は学校からGoogleアカウントが渡されていて、僕のHPはそのアカウントを持っている生徒だけ閲覧が可能にしています。
ただ、元から個人のGoogleアカウントを利用していて、なおかつ、私物端末に保護者が制限をかけている生徒などの対応が本当に大変になります。
それらの生徒の対応をするためにかなりの時間を使ってしまいました。
おそらく僕はまだこの分野の知識が他の先生よりもあったので何とかなりましたが、まだあまりICTに馴染みが無い先生が同じことをやったらきっと嫌になるだろうなと思いました。
BYODを推し進めようと思ったのですが、この部分の負担はかなりのものになるなと思いました。
---------------------------------
先行事例を探すことは大事
---------------------------------
「ストック型情報」と「フロー型情報」について色々考えて文章を書いてきましたが、どうやらこの概念は結構有名だったみたいです。
こんな素晴らしい記事がありました。
やはりまずは先行事例があるかどうかを調べることは重要なんですね。先人からの「ストック型情報」を大切にしようと思った良い経験です。
ここまで読んでいただきありがとうございます。