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【韓国留学生の日常】韓国3大私立美術館の1つ・リウム美術館を再訪問してきた。
韓国には、私立博物・美術館が541存在する。
その中でも、龍山区・漢南洞のLeeum(リウム)美術館は、城北区・城北洞の澗松(カンソン)美術館と冠岳区・新林洞の湖森(ホリム)博物館と並んで、『韓国3大私立美術(博物)館』として挙げられる。
Leeum美術館は、韓国最大財閥である三星(サムスン)グループが設立したサムスン文化財団のコレクションを展示する美術館として、2004年に開館された。その所蔵作品数は、約15,000点に上る。
”Leeum” という見慣れない文字列は、サムスングループの創始者であるイ・ビョンチョルの名字の英語表記 ”Lee” と、美術館を意味する英単語 ”Museum” を掛け合わせた造語である。
美術館のシンボルとも言えるこの螺旋階段を、1度は目にしたことがある人も多いのではないか。
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リウム美術館は、『過去と現在から未来を模索し、時代とジャンルを超越した融合美術館として、観客と共に享受し疎通する、文化的空間』であることを目指し、韓国固有の美を持つ伝統美術と生き生きとした現代美術、そして、時代的価値を反映した国際美術を共存展示する。
世界的に有名な3人の建築家が1棟ずつ設計を担った建物も、その芸術性が高く評価されている。スイスのマリオ・ボッタが担当したM1(ミュージアム1)には韓国の伝統美術作品が、フランスのジャン・ヌーヴェルが担当したM2には韓国を含む世界各国の現代美術作品が、それぞれ展示されている。また、オランダのレム・コールハースが設計を担ったサムスン児童教育文化センターは、児童たちが絵本を読める空間を提供する外、リウム美術館独自の教育プログラムである『북키움(ブッキウム)』やメディアアートをはじめとする企画展の会場としての機能も担っている。
と、まぁ、この辺りの情報はインターネット上に多く上がっているので、詳しくはそちらを参考していただくとして。
私は、以前履修した教養科目でジャン・ヌーヴェルが手掛けた建築物について学んで以来、このリウム美術館にも関心を抱き、昨年11月初旬に初訪問を果たした。
ここからは、その際の写真をゆるっと紹介していく。
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チケットから判るように、この時期の特別展は、キム・ボムの『바위가되는법(岩になる方法)』と、カン・ソギョンの『버들북꾀꼬리(柳、太鼓、高麗鶯)』。
常設展は無料で一般公開されているが、特別展も観賞する場合は有料となる。このときは大人1人12,000KRW。しかし、友人がリウム美術館のメンバーシップ特典のチケットを持っていたため、私は無料で入場することができた。(感謝)
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この日は休日で、人が多かったため、常設展から観ることに。
M1の入口でチケットのQRコードをかざすと、1番上のF4(フロア4)から順に観るように案内を受けた。
因みに、常設展の展示構成は以下の通りとなっている。
F4 青磁
F3 白磁
F2 古書画
F1 仏教美術・金属工芸
案内通りF4でエレベーターを降りると、
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1,000KRWで日本語のオーディオガイドがレンタル可能な外、聴覚障がい者向けの無料解説動画も用意されている。
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この日は後ろに予定があったため、駆け足で鑑賞。
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作品の写真撮影が可能であると途中まで知らなかったため、気に入った作品を殆ど写真に収められなかったのが心残りだった。
驚いたのは、予想の何倍も外国人訪問客が多いこと。このときは韓国人と外国人の比率が半々くらいだった気がする。
館内で日本語も多く耳にしたが、それよりも遥かに高い頻度でフランス語が聞こえてきた。やはり、ジャン・ヌーヴェルが携わった美術館というだけあって、韓国を訪れるフランス人の間でも知名度が高いようだ。
韓国の美術館にいるのに、また別の外国の美術館にいるような、不思議な気分だった。
作品と空間を満足に鑑賞できなかったこと、お気に入りの作品を写真に収められなかったこと。
未練が残っていた私は、年明けすぐの今月4日、再訪問を果たした。
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ちょうど特別展の切れ目のタイミングだったため、客足も疎らで、期待通り自分のペースでゆっくりゆったり鑑賞でき、非常に良かった。
特に気に入った作品は、この辺り。
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その他の作品の写真はこちら↓
前述した通り、常設展のみであれば無料で入場が可能なので、韓国滞在中の学生の皆さんには、余暇活動の1つとして是非お勧めしたい。
チケットの事前予約はこちらから↓
また、美術館は、ソウルの有名観光地である梨泰院や南山タワーからそう遠くないエリアに位置しているので、ソウルに旅行に来られる方も、お時間に余裕があれば是非。
詳しい場所はこちら↓
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Rium Art Museum
서울 용산구 이태원로55길 60-16