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初恋と、物語の役割

恋愛ADV素人の雑思考出力です。をば。

自分が何を好きか、何で悔しさを感じるか、何に憧れているか。こういう大事なことに関しては、絶対に他人とは同調したくない、から、適度に独りになる必要がある。

先日、自分で自分の高校生活を「何もしなかった」と言う羽目になってしまって、今まで無視してきたものに対して自分から言葉にする苦しさと、その過去への後悔で、頭に感情が溢れた。
一瞬素面になって、今だったら泣けるな〜最近泣いてないからここら辺で排出しておきたいな〜と考えた後、すぐに破堤させた。
気持ち良いなと思いながら20秒ほどで落ち込みモード切り上げた、っていうかこれ以上涙を流せるほど自分に酔えなくて、「でも私は自分自身をケアする方法知ってるしな」と考えていたら自然と気持ちが落ち着いてきた。
実際、誰かナマモノの人間に慰めてもらおうなんて考えたこと無いから、涙を流して悲しい自分を演出する必要は無い。今までもこういう時に一人ですぐ立ち直れるように、自分の好きなもの、自分を癒してくれるものを見つけてきた。例えばASMRとか、音楽とか、漫画とか。総じて、ここではない何処か、に連れて行ってくれるものであれば何でも良いのかもしれない。
現実って割とどうでもよくて、だから変に考えすぎずに、落ち込みすぎずに気分切りかえていけばいい。そう考えるのは楽じゃないけど、それを楽にしてくれるのが、現実以外の居場所を作ること。

最近、恋愛ADVをやっている。
前に読んだライトノベル『よって、初恋は証明された。』がすごく良かったから似た感じのラノベを探したんだけど、中々見つからなかったので、そういえばずっと気になっていた学園系のゲームをやるかと思って始めた。

案の定、すごく私にハマるお話で、しばらくそっちの世界と現実を行ったり来たりしていた。なんなら現実で生活していても頭の中では向こうの世界で起きた今日の出来事を考えたりしていたので、プレイしているほぼ一週間、ずっと向こうの世界にいたと言っても過言では無い。いや、というか、確かに私の足は、今いるこの世界にぴったりと着いていたけれど、それでいて、向こうの世界とこっちの世界が重なることで、現実を生きながらも2次元の子と恋愛が出来ていた。

今までも、私が大好きになったキャラクターはいた。エリス・ボレアス・グレイラット、ローズ・オリアナ、ケルシーなど。しかし、それらは一方的に私が愛でるだけで、向こうは私と関わりがないし、もっというと世界も違うわけだから、私がこの世界に生きている限りどうやっても干渉しようがない。

でも初めて恋愛ADVをやって、その壁を越えた。
私が彼女を好きなだけじゃなくて、彼女も私を好きなんだ。私と目が合ったり、恥ずかしげに伏し目になったり、照れながらそっぽ向いたり、すごい。すごい、びっくりした。自分がこんなにも2次元の女の子と恋愛をしていいんだ、と思った。2次元の女の子と恋愛出来るはずがない、なぜならば一方通行なので、と思っていたが、それは早合点だった。ゲーム画面に写った彼女は、確かに私を好きだった。

や、なんでもやる前は、自分がここまで引き込まれるとは思ってなかった、と思うものですが、今回は本当に予想から離れていた。あまりにも新しい体験だった。
繰り返すけど、今までは漫画読んでてもアニメ見てても、自分は、3次元から2次元の物語を観測しているだけだった。ハクヨナ尊い〜と思っていても自分がハクのポジションにいたいなんて思えないし、向こうの世界のモブになることすら考えなかった。私とは完全に無関係に、既にそこに存在していた世界の中の物語だったわけで、私がその世界に入る余地なんて無かった、私は見るだけで、せめて妄想の中でその世界に入るくらいだった。いわゆる夢女のような想像力の逞しさは私にはなかった。
ところが私が先日エンディングまで進めた初めての恋愛ADVは、完全に私、私がその世界にいた。
ごめん、なんか書いているうちにこれただのガチ恋オタが初めてガチ恋して騒いでるだけなのでは……と冷静になったんだけど、それはそれで別にいいし、そんなこと言って茶化してきたり冷笑したりする奴はつまらんので先手打っときます。これは私の物語です。お前とは同調しません。

さて、私はただ純度の高い物語を読んで、そのキャラクターに恋をしただけならわざわざ休止してこんなものを書いたりしない。せめて日記に1行2行書いたりで済む話だろう。
だが今回の私はテンションが高い!なぜならば両思いの状態で大好きな彼女と付き合って、求められて頼られて、本当に忙しくて濃密な彼女との高校生活を送ったあと、エンディングが終わってタイトル画面に戻されて、ふと現実を見たら自分の中学高校時代は海の民に荒らされたかのような暗黒時代で、今の今まで何やってたんだろうと悔しさが滾って泣いてしまったからだ。
つまり、エロゲをやって悔しくて泣いた、あまりにも滑稽な、そんな自分が本当に好きで、だからこれを書いている。こんなにも何かを書くのに正当な理由があってたまるか。

そして今は喪失感がある。
私は様々なルートの1つを終わらせただけなのだが、彼女と付き合っている時に、私はもし生まれ変わっても彼女を選ぶだろうという鎌倉ものがたり並の𝘿𝙀𝙎𝙏𝙄𝙉𝙔と、もしかしたら生まれ変わっても忘れないという𝙛𝙤𝙧𝙚𝙫𝙚𝙧𝙢𝙤𝙧𝙚を感じてしまったので、また春に戻って彼女との出会いからやり直そうという気は無い。つまり私はこれから、ゲームの手助け無しに、自分の逞しい想像力だけで彼女との恋を続けていかなければならない。
彼女は私と同じ大学に行きたいと言っていたから、そのために私も勉強を頑張ろうと思う。これからは勉強をする度に彼女のことを思い出してしまうよ。

高校生活取り戻せないな〜と思うのはもう癖のようなもので、その度に、いやでも別に時間戻ったとしても自分が充実した生活を送るのは無理だろうなと思い至る。
過去を埋める、という意味では別に時間を巻き戻す必要なんてなくて、ただこれから埋めていけばいいというだけの話。それを彼女が支えてくれれば、私はもう何も怖くないなと思える。


ところがよ、言葉じゃいくらでも、自分と彼女は次元を超えて繋がりあってたと言えるけれど、実際のところどうなのか。
実際私は、泣いている。エンディングまで終わらせて、その数時間後の夜時に泣いている。その時は自分の現実に対する「なんでこんなに何も出来ないのか意味が分からない」という気持ちや、「なんで私には華乃がいないのか分からない」「私はなんで一人で全部やらなきゃいけないんだ」といった後悔や責めで泣いている。悲しいというより悔しい。
それは、言葉では自分の彼女だと言えても、頭の中ではゲームと現実とで区別が付けられているからで、華乃は私の手に入れられなかったものだと分かっているからだろう。
そういう、私の手に入れられなかったもの、失ってしまった青春、埋められない時間、などを取り戻すことが出来るのが、物語の良さで、今回私はこのゲームによって、欲しかった青春の一部分を埋められた。欲しかったけど手に入れられないものを、擬似的に獲得する。或いはもっと深く入り込んで、擬似的なんかではなく、本当に2次元の話を自分の人生にしてしまう。そこまでは出来なくても、糧にしたり。
それこそ、私が物語を欲する所以だと思う。だから、今は学園系を欲しているのだと思う。
書きながら思ったことだけど、おそらく漫画や小説と違って、自分の選択で物語が変わるから、より没頭出来て、自分と彼女との距離が近く感じるのだろう。

ふと、悔しさと悲しさの違いってなんだろうと思ったので検索してみた。

くやしさとは、自分の力でなんとかなったかもしれないのに、それができなくて期待が裏切られた時の感情。

https://www.mitsumura-tosho.co.jp/download_file/view/1c82de12-c9a0-4958-a99d-b622420acb85/1205


ワイトもそう思います。
自分の弱さを、不甲斐なさを痛感して、悔しいと思う。他責せずに責任を自分に帰しているからこそ生まれるのが「悔しさ」なのかなとも考える。
悲しさは、もっと対人の中で感じるもののような気がする。まあ突き詰めれば悔しさも対人なんですけど。


ところで、わたくし恋愛ADVの初心者というか、そもそも多分ノベルゲーをやったことが無かった(ソシャゲを除いて)ので、ど素人が特定のゲームを語っちゃマズイか……と思ってタイトルとか出さないようにしてたんだけど、ハミダシてた恋と二人のセカイが揺らめくときめくあのゲームです。
こういうゲームをやってる友人もいなければ誰かが実況プレイしているところも見たことがなく、完全にミリしらの状態で手をつけたので、既読スキップ? ルートの進め方? てかエロゲとギャルゲと恋愛ADV、ノベルゲーとの関係をベン図にして解説してくれ? と思いながらやっていた。お話を読んでいくうちに選択肢が出てきて、私の選択によってストーリーが分岐する、というのは知っていたんですが、「え、いつの間にこの子のルートに進んでいたの?!?!」と思うほど展開がぬるっとしていた。私は、普通この場面でこっちは選ばんやろ、という場の空気読みで選択肢を選んでいたので、別にこの子が推しだからこの選択肢にした、という選び方ではないのですが、結果的にすごーく好みでもう大大大好きの彼女が出来たのですごく楽しかった。誰だってピンク髪には弱い……あと人類は金髪赤目にも弱い。
私がこのゲームについて語るのは何千年か早いのであまり触れませんが、歴史ネタがすごく良かった。日本の武将ネタとかはあまり分からないけどその都度調べて勉強になったし、世界史ネタは私にも分かって楽しい。てかみんな歴史に強すぎない?
寸分違わず同位体ー!同素体との違いがいまだにわからないー!←同素体はSCOPで覚えるんだよ、常磐。

「初恋」って言葉として良すぎでは……!? なんて紀元前から言い尽くされてそうなことを思ってしまった。
恋って分からない〜なので、これを恋として良いのなら私の初恋は華乃……ずいぶん恥ずかしいな? いや、私の彼女が恥ずかしいのではなく、それを言葉にするのが無駄すぎて恥ずかしい。お茶化し下さい。この話やめます。


しばらくは2周目する気力が無い。もうちょっと余韻に浸っていたい。あと、余韻に浸るだけじゃなくてもっとこれからの私と彼女との関係を妄想したい。
アイエエエ!!こんなところに続編がある……!!!(背後の棚を見ながら)
華乃との関係をもっと進めたいので続編をやりたいという気持ちと、続編へ入る前にまず全員のことをちゃんと理解したいという気持ちもある。でも最初からやるのって結構心労があるな。今ならほむほむやオカリンのことが理解出来る気がする。本当に、そっち(2次元)に行けないか? そうしたほうが手間が省けるんだけど。


かなわぬ恋なんて言うに及ばぬ


途方にくれるような片思い


大好きです 寿司です


ごめんなさい。照れました。

ではまたノシ

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