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東京記1
今日は大学院の博士後期課程の院試があったけど、なんとなく気分にならないので日記はやめます。指導教官がサバティカルでいなくてフォローしてくれる人がいないと少し不安だったが、先生たちはみんな優しくて最終的にはかなりなごやかな会になった。みんな進路を心配してくれてというか、考えてくれて、面接や試験というよりご相談会という感じで終わった。学部から同じ指導教官で他の先生と相談事をすることがあまりなかったので、かえって指導教官以外の先生と3人もお話しできてよかったのかもしれない。終わった後は病院に行って無印良品に旅行で必要なこまごましたものを買いに行った。銀行に絶対行きたかったのだけど、カードを忘れていけなくて最悪で笑ってしまった。
はい日記ここまで。
3日後くらいからまた東京に行くけれど、前回1月に行ったときのことをまとめておきたい。はじめて書く小旅行記だ。
1日目。
昼ごろの飛行機だったけど、出発まで1か月を切った海外旅行に必要なパスポートがまだ申請できていなくて、大慌てで役所に行き、必要書類を入手する。前日に申請に行ったときに不備があったから…。でも寝坊した上に役所もそこそこ混んでて、飛行機に乗り遅れるということで結局パスポートセンターには寄れずに空港に向かうことに。泣きそうになりながらばたばたしていた。何とか飛行機には間に合い、羽田に降りたつ。
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初めて東京駅に来た。
お目当ては三菱壱号館美術館のロートレック展だったが、この日の17時までの必修の課題(けっこう留年がかかっている)が終わっていなくてまずはKITTEの中のなんかおしゃれ気なタリーズに入ってパソコンを開く。この時点で14時半くらいだったので、美術館って17時とかまでだっけ、時間足りるかなと焦りながら爆速で課題を終わらせた。隣に高齢の男性とさらに高齢の男性が二人で座っていて、サークル仲間なのかなんなのか、登山の話をしていてなんか良かった。15時くらいにはお店を出て、急いで美術館に向かう。KITTEはすごくきれいな建物だった。
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三菱一号館美術館の再開館記念のロートレックとソフィ・カルの展示「不在」をみる。閉館は18時までだった。建物自体も周りの植物も、展示室や通路なんかもすごく良くて最高だった。地元でどうしても行きたかったのに修論の忙しさにかまけて見逃してしまったロートレックがよかったのはもちろんだが、それまで知らなかったソフィ・カルの展示で、涙が出てしまって驚いた。両親が亡くなったというエピソードが付いた写真の展示だった。文章を読んで泣いてしまって、ああ自分は思っていたより父の死を乗り越えられていないのかもしれないな、と思った。そのあとミュージアムショップで2万円も使ってしまって震えた。図録がロートレックとソフィ・カルそれぞれの計2冊、お土産がてらロートレックの絵の箱の静岡あべ茶、ソフィ・カルの作品と不在/absenceの刺繡が入ったオーガンジーのトートバッグ、など…。買って後悔は1ミリもないが、まあ図録が2冊に分かれていたのとトートバッグが高級だったので仕方がない。
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その後は丸の内のビルで夕食をとった。最近ある方が紹介していたペルー料理のお店が気になったので行こうとしたが、お値段が身分不相応で一度素通りする。しかし久しぶりのひとり時間だし、少し贅沢してみることに決める。びびりながらまずはセビーチェと、緊張というか気まずさに耐えかねてペルー産の白ワインをグラスで注文する。さすがに足りないかと思い、しかしごはんなどがついているメインを一皿頼んで食べきれる自信がなかったので、アラカルトのページにあった豚のスペアリブにキャッサバのフリットが添えられたものを頼む。キャッサバをタピオカにせずに食べるなんてはじめてきいて気になって頼んでみたが、食べ応えのあるサクサク感でものすごくおいしかった。肉もやわらかくてとてもおいしかった。お酒ももう一杯くらい、と思ってチルカーノという知らないカクテルを頼む。ペルーの葡萄の蒸留酒ピスコのジンジャーエール割らしい。とてもおいしかったが少し酔ってしまった。窓の外の東京っぽい景色を眺めながら水をがぶがぶ飲んでいたら店員さんがまめに注ぎ足してくれてありがたかった。お会計は6,000円を超えて、たぶん一人での食事の最高金額だと思う。すごく気分が良かったのでまたやりたい。お店もすごく気に入って、人と来ていろいろシェアして食べてみたいとも思った。あとメニュ―を見ていたら、ランチだともう少し来やすかったんだな、ということもわかった。
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ホテルのある新宿に移動する。東京駅で適当にいっぱい表示のある改札に入ったらぜんぜん目的にたどり着かなくて往生した。やっと見つけたと思ったら一回改札を出されることになり仰天した。なんとか新宿の女性専用のナインアワーズに到着し、疲れたのでもう寝ることにした。
久しぶりにひとりで旅行する身軽さとたのしさを満喫した。ハプニングはじまりではあったけど、上々の旅行スタートをきれてうれしい。
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