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夏はえらい農作業

方言(三重県)でいってみました。

「えらい」→「疲れる・疲れた・大変

こんにちは、鈴木農園です。
三重県伊勢市で柿栽培をしている農家です。

夏に行うのが大変な農作業、それは‥‥‥ 

消毒

果樹には欠かせない作業の一つ。
春から夏にかけての大事な大事な栽培管理です。

消毒、と一括りに言いますが殺虫剤や殺菌剤を使用する農薬散布です。
タイミングによって薬剤を変えながら
春と夏に合わせて6〜8回行っています。

柿の病害はカビなど菌が原因となっているものも多く、
梅雨をむかえる6月から7月の消毒は
特に重要な作業になってきます。


これがなかなか大変な作業です。

  • これでもかというほど天気サイトをチェック

  • 晴れているかだけでなく風速もみる(風が強いと流れてしまう)

  • 暑い中カッパを着てマスクを着けての作業

  • 重量のあるエンジンやホースリールの準備

  • ホースを引っ張りながら斜面の畑を登る

  • ムラが無いよう歩きながら一本いっぽんに散布

  • とにかく暑い

  • 準備があれば片付けもある


など
そしてこれでも病害虫が100%防げるわけではないという‥‥‥

大変ですが大事なのでやりましょう。

散布前は葉が乾いている状態でないと効果が正しく発揮されず、
また散布した後も6時間程度はあけて薬剤を定着させたいため
作業の前後を含めて3日間ほどの天候に注意を向けています。



近年は梅雨時期から猛暑日となったり
熱中症警戒アラートが毎日のようにでたりしていますよね。

7月にもなれば8時ごろには30℃を超えてきたり、
カッパとマスクをつけている状態では
外にいるだけで滝汗です。

これだけ暑いと、活動できる時間帯に限りがあり、
春には1日で済んでいた作業が真夏には2日、3日がかりとなってきます。

体力的な面だけでなく、
気温が高いと散布した薬剤の乾燥(蒸発)が早すぎて
狙った濃度から変わってしまうことあるため
基本的には早朝か夕方が適しています。


SS(スピードスプレーヤー)という
ゴーカートのような車タイプの消毒用機械は流通していて、
同業農家さんに使っている方もいるのですが

当園の柿畑は斜面が多く、段々になっていることと
樹のまわりや道幅が狭いということもあり
SSが採用できない‥‥‥ ので昔ながらの動力噴霧でがんばっています。

5月の消毒の際の様子

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