見出し画像

#12 体力測定でジャンプ系の種目を測るなら垂直跳びだけじゃなくてリバウンドジャンプも測った方が良い

サッカーに限らずスポーツ全般で体力測定は行われると思います。

サッカー界は、一昔前は技術至上主義に近く、筋トレしてる人もそんなに多くないという状態でしたが、現在は肉体的な強さがなければ活躍は難しいという状況にあります。

例えばGPSやトラッキングデータを利用し走行距離を測定・分析した論文では、高速度走行距離の割合が増加傾向にあることを報告しています(Barnes et al., 2014)。

これは、現代サッカーに要求される体力要素の一つであると考えられます。

また、現代サッカーで要求されるレベルの体力要素が身についているのか、身についていないならどのような部分が足りていないのか、、これらの疑問を解決するための材料の一つとして体力測定が存在します。

体力測定をしないと、基準や評価が存在しなくなるため、トレーニング計画の策定などが難しくなります。
つまり、パフォーマンス向上を第一に考えた時、体力測定はマストになります。

次に考えるべきは、体力測定でどんな項目を測定すべきか?です。

間欠的持久力が求められるサッカーとの相関が高いといわれているのは、Yo-Yoです(Krustrup et al., 2005)。

しかし、Yo-Yoだけでは間欠的持久力の高さのみしか測定できないため、どのように改善すべきなのか、までは推察できません。

そこで今回の記事は、タイトルにもあるように「ジャンプ系を測定するのであれば、垂直跳びだけではなくリバウンドジャンプ(RJ)も測っておくと考察に使える!」という話です。


元ネタの研究

元ネタは、まだ学会でしか発表していなくて、論文になっていない(鋭意作成中。頑張れ自分)、今所属している大学の女子サッカー部に対して体力測定をした時のデータを用いた研究です。

ざっくりした方法と結果

測定項目は画像のものです。
試合中の走行データもとっていますが、ひとまずこれは無視してください。

測定項目

因子分析をかけて以下のような結果が出ました。

上位・下位を混ぜた結果

考察

ここで留意すべき点は、
「ジャンプ能力」という因子には
垂直跳び(CMJ)、助走付き垂直跳び
の2つの下位尺度が入っていて
RJは入っていない(「スプリント能力」に入っている)
ということです。

ここから先は

995字 / 2画像

¥ 200

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?