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マネーの公理

 マックス・ギュンダー

・儲ける=人生において富、名声など利益として定義できるものを増やす                
  ⇒自分の所有物や精神的な満足感をリスクにさらさなければならない。
 
・人生を生きる賢明な方法はリスクを回避するのではなく、自らをあえてリスクにさらす。
  ⇒配慮と志向を持ち、大きな利益が期待できるような方法で賭けて勝つ!

それを実行するための「哲学」が12の重要な公理と16の副公理からなる「チューリッヒの公理」。


第一の公理 「リスク」

心配は病気ではなく健康の証である。もし心配なことがないなら十分にリスクをとっていないということ。

・心配から解放されるのはある意味いいことだが人生のゴールが心配から逃れることなら貧困から抜け出すことはできない。
・心配は人生の最高の喜びと切り離すことができない。
・人生を生きる価値のあるものにするためには冒険が必要。
・投資=投機 それを投機と認めるかそうでないかの違いしかない。

副公理① いつも意味のある勝負に出ること。
・小さな金額で賭けても意味はない。心配するような金額をかける。

副公理② 分散投資の誘惑に負けないこと。
・分散投資はリスクを低減するが金持ちになれる希望も減少させる。
・分散投資の欠点
1. いつも意味のある勝負に出ること(副公理①)に反する。
2. 分散投資は利益と損失が互いに相殺し合う状況を作る。
3. 空中にある数多くのボールを同時に何とか維持しようとしているジャグラーになる。


第二の公理 「強欲」

 常に早すぎるほど利食え。

・強欲=自分が当初、望み期待することが許された以上に望むこと。⇒欲望の制御を失う。
・強欲にとらわれるともう少し続くと期待したり、自分をそう信じ込ませようとする。
・強欲に支配されてはいけない。適当な利益が出たら立ち去る。
・後悔するのではなく早く利食いした自分を称賛する。

副公理③ あらかじめどれくらいの利益が欲しいのか決め、手に入れたら投機から手を引く。
・投機の世界ではゴールは自分で決めなければならない。

第三の公理 「希望」

船が沈み始めたら祈るな。飛び込め。

・状況を観察して起こりつつある問題が修正できるのか自問してみる。信頼できて実態のある証拠を見つけ出さなければならない。それが存在しないのなら手遅れになる前に行動を起こす。
・行動をおこす際に3つの障害が生じる。

1. 後悔の恐怖 -損切り後に高騰するなど。
2. 投資の一部を断念できない -下落時に諦めることができない。手放せない。
3. 間違いを認めたがらない -負け犬はこの精神的な苦痛を回避する。

副公理④ 大きな利益を待つ間は何度かの小さな損失は甘んじて受け入れる。
・小さな損失は大きな損失から守ってくれるので喜んで受け入れるべき。
 ⇒実行できれば素晴らし防衛策になる。しかし難しい。
・まず小さな損失を受け入れる習慣を身に着ける。
・自分自身の困難な決断を下す能力とそれに従う能力に頼る。
 ⇒訓練することで自分自身と銀行口座が同時により大きく育つことになる。
・賢明なギャンブラーが少ないのはこのようなテクニックを学んでいないから

第四の公理 「予測」

人間の行動は予測できないのだから未来がわかる人をたとえわずかでも信じてはいけない。


第五の公理 「パターン」

カオスは整然と見え始めない限りは危険ではない。

副公理⑤ 歴史家の罠に気をつけろ。

副公理⑥ チャーティスの幻想に気をつけろ。

副公理⑦ 相関と因果関係の妄想に気をつけろ。

副公理⑧ ギャンブラーの誤謬に気をつけろ。

第六の公理 「機動力」

根を下ろしてはいけない。それは動きを遅らせる。

副公理⑨ 忠誠心やノスタルジーといった感情のせいで下落相場につかまってはいけない。

副公理⑩ より魅力的なものが見えたら直ちに投資を中断。

第七の公理 「直感」

直感は説明できるのであれば信頼できる。

副公理⑪ 直感と希望を混同するな。


第八の公理 「宗教とオカルト」

宇宙に関する神の計画にあなたを金持ちにすることは含まれていないようだ。

副公理⑫ 占星術が当たるのであればすべての占星術士は金持ち。

副公理⑬ 迷信を追い払う必要はない。適当なところにおいておけば楽しめる。


第九の公理 「楽観と悲観」

楽観は最高を期待すること。自信は最悪に対処する術を知っている。楽観だけで行動してはいけない。


第十の公理 「コンセンサス」

大多数の意見は無視しろ。おそらく間違っている。

副公理⑭ 投機の流行を追うな。何かを買う最高の時は誰もそれを望まない時である。


第十一の公理 「執着」

もし最初にうまくいかなければ、忘れろ。

副公理⑮ 難平買いで悪い投資を何とかしようとするな


第十二の公理 「計画」

長期計画は将来を管理できるという危険な確信を引き起こす。決して重きを置かないことが重要だ。

副公理⑯ 長期投資を避けよ


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