『源氏物語』「少女」(乙女)にみる「五節の舞」
「五節の舞」は天武天皇の前に現れた天女の舞で、踊りのポイントは、
乙女ども(袖振①)乙女さびすも(袖振②)唐玉を(袖振③)袂に巻きて(袖振⓸)乙女さびすも(袖振⑤)
と5回袖を振ることです。
この天女の正体は、瀬織津姫だと考えられていますが、『源氏物語』では、穀物神・豊受大神に仕える天女だとしています。
・訳:()内は渋谷栄一、■以下は『新潮日本古典集成』、※以下はReco。
〔夕霧→藤典侍〕
天にます豊岡姫の宮人も わが心ざすしめを忘るな
(天にいらっしゃる豊岡姫に仕える宮人も、わたしのものと思う気持ちを忘れないでください。)
■天上におわす豊岡姫に仕える宮人も、わがものと思う気持ちを忘れないでください。
※高天原におわす豊岡姫(『 古事記 』では 豊宇気毘売神、『丹後国風土記』では天女=豊宇賀能売命(とようかのめのみこと)。伊勢神宮(外宮)の豊受大神。食物、穀物を司る女神)に仕える天女(ここでは天から降りてきた「五節の舞姫」であるあなた=藤典侍(藤原惟光の娘))も、私のものだと思っている気持ちを忘れないでください。
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