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「全領域異常解決室」(第4話)「原因は縊鬼!? 大手町連続エリート飛び降り事件」

 2022年7月、「DoD」(United States Department of Defense、米国防総省。略称::DoD、USDOD、DOD)は、「UAP」(Unidentified Aerial Phenomena、未確認空中現象)を調査する機関AARO(All-domain Anomaly Resolution Office、全領域異常対策室)を設立しました。
 日本には同様の機関が既に大和朝廷時代からあったという設定。

 全決は、大和朝廷時代からある世界最古の捜査機関です。物の怪やあやかしなど、世の中を騒がせる怪現象の究明を目的に設立され、古くは陰陽師も全決の所属だったといわれています。明治政府以降、極秘裏に続き、現在は内閣官房直轄の調査機関として、いわゆる超常現象が起きた時、捜査協力をしています。

興玉雅

 名前は同じですが、アメリカの全領域異常対策室が未確認空中現象の調査のみ行うのに対して、日本の全領域異常対策室は、世間を騒がせ、日本国民を不安にさせている怪奇現象を見つけた内閣官房の要請によって調査を行い、国民を安心させることを目的としているそうです。
 現在は「蛭児」と名乗る神(神ってる豊玉妃花?)が犯行声明を出して世の中を騒がせている奇怪な事件の解決にあたることが多いようです。


■登場人物


全領域異常解決室
※本部は牛天神北野神社(東京都文京区春日)
宇喜之民生(うきの たみお)/演:小日向文世 局長。宇迦之御魂神。
興玉雅(おきたま みやび)/演:藤原竜也 主人公。全決の室長代理。
雨野小夢(あまの こゆめ)/演:広瀬アリス。天鈿女命。
《非常勤職員》
芹田正彦(せりた まさひこ)/演:迫田孝也 デリバリー。猿田彦。
村主虎飛矢(すぐり こびや)/演:名村辰 通称:コビー。
警視庁捜査一課「ヒルコ専従班」
荒波健吾(あらなみ けんご)/演:ユースケ・サンタマリア 警部、班長。
二宮のの子(にのみや ののこ)/演:成海璃子 警部補。
北野天馬(きたの てんま)/演:小宮璃央 巡査部長。北野天満宮!
内閣官房(全決に調査依頼)
直毘吉道(なおび よしみち)/演:柿澤勇人 内閣官房国家安全担当審議官
その他
豊玉妃花(とよたま ひめか)/演:福本莉子 豊玉神社の巫女? 豊玉姫。
大月比呂佳:徳島県出身の料理研究家。食物神・大宜津比売神。

【登場人物の名前と神名の類似性】

・宇喜之民生( みお)は、宇迦之御魂神(マノカミ)。
・雨野小夢(あまの こゆ)は、天鈿女命(アマノウズノミコト)。
・北野天馬(きたの てんま)は、北野天満宮で菅原道真公。
・芹田正彦(せり まさひこ)は、猿田彦命(サルタヒコノミコト)。
・豊玉妃花(とよたま ひめか)は、豊玉姫(トヨタマヒメ)。
・大月比呂佳は、大宜津比売神(オオゲツヒメノカミ)。

※芹田正彦は追跡に関する特殊能力を持っているようである。

※豊玉妃花は、豊玉神社(東京都中央区日本橋人形町)の巫女で、蛭児の正体であり、このことを宇喜之民生は知ってるらしい。神(超能力者?)であり、逮捕しようとした雨野小夢は歯が立たなかった。(雨野小夢が全領域異常解決室に呼ばれたということは、何らかの能力を持っており、その能力が覚醒すれば互角に戦えるようになるという設定?)

1.第4話「原因は縊鬼!? 大手町連続エリート飛び降り事件」あらすじ


※オープニングテーマ・清水美依紗「TipTap」

※エンディングテーマ・TOMOO「エンドレス」

 東京・大手町のビジネス街で、4件の飛び降り自殺が連続して起こった。今回もヒルコから犯行声明が出され、その内容は「堕落したビジネスマンたちへの天罰として《縊鬼》という妖怪に憑りつかせて自殺に追い込んだ」というものだった。縊鬼は古来より、憑りついた人間の精神をむしばみ自殺に追い込むと恐れられてきた妖怪だ。死亡した4人はいずれも国家的なビジネスに関わっており、内閣では連続殺害テロである可能性が高いと判断。内閣官房国家安全担当審議官の直毘吉道(柿澤勇人)自ら、「全決」の興玉雅(藤原竜也)たちに事件の解決を依頼する。
 4人目の自殺者・香取吉信(吉田宗洋)の妻・柘植朝日(橋本マナミ)は元モデルで、今はテレビのコメンテーターとしても活躍。入籍はしていないが、同じフロアでそれぞれ会社を経営しており、SNSでの仲むつまじくおしゃれな生活ぶりは憧れの的となっていた。
 興玉と雨野小夢(広瀬アリス)は高層ビルの防犯カメラを確認した後、柘植に話を聞く。すると柘植は、「(香取が)亡くなる数日前、『縊鬼に会ってしまった』と言っていた」と明かす。その後、他の遺族も相次いで同じような証言が出てきて…。連続自殺は、本当に妖怪の仕業なのか―!?

2.解説


 東京・大手町のビジネス街で、4件の飛び降り自殺が連続して起こった。
 今回もヒルコから犯行声明が出され、その内容は「堕落したビジネスマンたちへの天罰として《縊鬼》という妖怪に憑りつかせて自殺に追い込んだ」というものだった。

 「縊鬼」は、中国では「イキ」、日本では「くびれおに」、ドラマでは「イツキ」といい、憑りついた人間を首吊り自殺に追い込むと恐れられてきた妖怪である。

 4人目の自殺者・香取吉信(吉田宗洋)の妻・柘植朝日(橋本マナミさん)は元モデルで、今はテレビのコメンテーターとしても活躍。入籍はしていないが、同じフロアでそれぞれ会社を経営しており、SNSでの仲むつまじくおしゃれな生活ぶりは憧れの的となっていた。

 興玉と雨野小夢(広瀬アリスさん)は高層ビルの防犯カメラを確認した後、柘植に話を聞く。すると柘植は、「(香取が)亡くなる数日前、『縊鬼に会ってしまった』と言っていた」と明かす。その後、他の遺族も相次いで同じような証言が出てきて…。連続自殺は、本当に妖怪の仕業なのか―!?

3.全領域異常対策室が導き出した結論


 例によって、日本国民を安心させるため、「麦角アルカロイドとコカインの同時摂取の相互作用による精神攪乱による自殺」と公表されたが、麦角アルカロイドが検出されたのは1人、また1人からは麻薬反応が出ていない。

コカインを販売していた会員制クラブ「VERITAS」

※ヴェリタス (Veritas) :ラテン語で「真理」を意味するローマ神話の女神ウェーリタースの英語読み。

■麦角アルカロイド/麦角菌/麦角病/麦角中毒


 ライムギの穂に寄生する「麦角菌(Claviceps purpurea)」の菌核を「麦角(ばっかく)」と呼び、それに含まれる一群のアルカロイドを「麦角アルカロイド」と呼ぶ。

※アルカロイド(alkaloid):窒素原子(N)を含み、ほとんどの場合、塩基性を示す天然由来の有機化合物の総称。

リセルグ酸アミド

 麦角病にかかった小麦に含まれる毒素です。体内に入ると、幻覚や精神の錯乱を引き起こします。循環器系に損傷を及ぼし、手足の壊死も生じる。これが原因で中世ヨーロッパでは集団食中毒が多発しました、オオカミ男や「魔女狩り」の魔女などは、麦角アルカロイド中毒による錯乱状態の患者だったという学説もあります。

(興玉雅)

 麦角アルカロイド(ばっかくアルカロイド、英: ergot alkaloid)は、麦角菌やソライロアサガオ、ハワイアン・ベービー・ウッドローズ等に含まれる、人体に毒性を示す成分である。
概要
様々な毒性を示し、歴史上、麦角中毒(Ergotism(英語))と呼ばれる食中毒症状、向精神作用を示唆する事例をヨーロッパなどでしばしば引き起こしてきた(魔女狩り、イソベル・ガウディーほか)。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

■狼男

 先天的に狼への変身能力を持つ人間(もしくは、人間への変身能力を持つ狼)の種族としての狼男の場合もあるが、大抵は呪いや魔術などによって後天的に狼男となる場合が多いとされる。その場合、狼憑き(おおかみつき)とも呼ばれる。
 農作物や食料の保存方法が悪かった時代、ライ麦パンに繁殖した麦角菌(アルカロイドを含有し、四肢の麻痺、思考力の低下、幻覚・興奮等の作用がある)を摂取してしまい、その結果人格が豹変したり、凶暴な行動をとってしまった人や、同じような症状が発症後に起こる狂犬病に罹患した人が狼男扱いされてしまったという説もある。
 現在は、動物に変身するという妄想、または自分が動物であるという妄想の起こる精神医学上の症候群を、「狼化妄想症」(人狼症、Clinical lycanthropy, または特に狼と特定しない Therianthropy という呼び方もある)という。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

■イソベル・ガウディー

歴史家エマ・ウィルビー(英語)の説明では、この絵はI・ガウディーの自白に含まれた魔術のいくつかを表現しているという。(ピーター・ビンズフェルド画、1592年)

 イソベル・ガウディー (スコットランド語:Isobel Gowdie 1662年−⁇)はスコットランドの女性で、ネアン(en:Nairn)近くのオールダーンで魔女であると告白した。ヨーロッパの魔女をめぐる民間伝承を題材にした研究では、最も包括的な洞察を提供した人物のひとりとされる。
(中略)
 ガウディーの自白は4回に分かれ、6週間にわたって記録された。詳細で魅力のある話は韻文も含んでいて、悪魔に仕える聖約をした者「カヴン」とのやりとりを語り、妖精の女王(英語)と王に実際に会ったと主張した。悪魔との肉的な交渉があったと述べ、真実味のない情報も含まれる。マーガレット・マリーは悪魔と妖精を信じたガウディーの物語に着目し、カルトと魔女に関する理論の基礎を編もうと試みたが、現在ではほとんど信用されていない。
 現代の学者は、読み書きができず社会的地位が低かったガウディー像を想定して、想像力がたくましく創造的な才能のある語り手(ナレーター)として位置付けている。なぜ魔術をつかう者として当人が名乗り出たのか、あるいは初めて逮捕された時の罪状も不明で、可能性としては麦角の食中毒(:en:Ergotism)に罹患していたと考えられる。後世のロバート・ピトケアン(en:Robert Pitcairn)はガウディーの自白を書き起こして1833年に書籍(初版)を出版、歴史家から注目に値する資料または並外れていると言及され、21世紀に入っても議論は続いている。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

■セイラム魔女裁判

 セイラム魔女裁判(セイラムまじょさいばん 英語: Salem witch trials)とは、現在のアメリカ合衆国ニューイングランド地方のマサチューセッツ州セイラム村(現在のダンバース)で1692年3月1日に始まった一連の裁判である。200名近い村人が魔女として告発され、19名が刑死、1名が拷問中に圧死、2人の乳児を含む5名が獄死した。
(中略)
 セイラム村の牧師サミュエル・パリスの娘ベティと従姉妹アビゲイル・ウィリアムズは、友人らとともに親に隠れて降霊会に参加していた。その術中、アビゲイルが突然暴れだすなど奇妙な行動をとるようになり、2人は医師によって悪魔憑きと診断された。サミュエルは南アメリカ先住民の使用人ティテュバを疑い、彼女を拷問してブードゥーの妖術を使ったことを「自白」させた。ティテュバの自白以降、降霊会の参加者である更に多くの少女たちが、次々と異常な行動をおこすようになり、近隣のジョン・ヘイル牧師を招聘して悪魔払いが行われたが、失敗した。その少女らは、12歳の娘アン・パットナム、17歳のマーシー・ルイス、アンの親友で17歳のメアリー・ウォルコット、メアリー・ウォーレン、スザンナ・シェルドンらだった。
(中略)
 この事件の原因としては、児童虐待やピューリタン社会独特の抑圧による集団ヒステリー説、麦角中毒症による集団幻覚説などが唱えられている。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

■「聖アントニウスの火」


 図像の多くはヒエロニムス・ボスの時代の麦角病およびその治療法と関連している。ライ麦などに寄生する麦角菌が作り出す麦角アルカロイドは麦角中毒を引き起こし、その症状の大きな特徴として肌が焼けるような灼熱感と幻覚に襲われることが挙げられる。また血管を収縮させ、症状が進行すると浮腫や細胞組織の壊死を引き起こし、最終的に壊疽にいたる。
 この「聖アントニウスの火」としても知られる麦角病は過去にしばしば深刻な流行を引き起こしてきたことが確認されており、その犠牲者の治療とケアを専門的に行っていたのが聖アントニウス会の修道士たちであった。
 中央パネルの画面中央には麦角病の直接的な描写とされる箇所がある。すなわち、帽子を被った男の前に四角い白い布が敷かれ、その上に切断された足が置かれている。これは明らかに麦角菌に冒された麦を食べることによって引き起こされた壊疽の悲しい兆候である。
 画面左上の背景には火の街が見えるが、これは麦角病と火に対して聖アントニウスによって与えられた伝統的な保護のシンボルである。
 同じくボスの『隠者の聖人』(Hermit Saints)にも同様のシンボルが現れている。
 また画面左端の大きな赤い果実はマンドレイクの実と解釈できる。マンドレイクの根は麦角病に対する保護としてしばしば使用され、そしてその実は麻酔薬として、重度の麦角病によって壊疽した身体の各部位を切除する際に使用された。しかし天然の麻酔薬は与えすぎると患者を殺す恐れがあり、麦角病の幻覚に加えて麻酔薬自体が幻覚を引き起こしたことは、果物を取り巻く登場人物たちの暴力的な性質に意味を与えている。魚とアザミの図像は錬金術と「熱い」病気に対抗するために用いられる他の「寒い」要素と関連している。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


【感想&考察動画集】


 このドラマの構成は、
①奇怪な事件が起き、蛭児が犯行声明を出す。(国民が動揺)
  ↓②内閣官房が全決に事件の調査を依頼
③全決が事件を解決。(「奇怪」を科学的に証明し、国民の不安を払拭)
です。

 今回の奇怪な事件は、「大手町連続エリート飛び降り事件」で、
・無関係に思われた自殺者は、コカイン販売グループの成員だった。
・自殺の原因は「縊鬼」ではなく、「麦角菌」だった。
として解決ということになったが、実際、「麦角菌」が検出されたのは1人だけであるので、「蛭児が縊鬼を使っての犯行」が正解であろうが、そんなことは公表できない。

 問題は、蛭児の正体である。最終回に判明すると思っていたが、今回、判明してしまった。豊玉妃花であった。判明が早すぎる・・・。

【Recoの考察】
①豊玉妃花=蛭児であり、実は全決の室長である。
 興玉雅たちとは別行動で事件を探っているので事件現場に現れる。
②蛭児の名で犯行を重ねているのは、第1回で神隠しにあった5人である。

■過去回

■ロケ地


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