麻雀との出逢い③
リアル麻雀を打ってから定期的に、職場の連中とセットを囲むようになった。
俺は、あの敗戦から麻雀アプリをやりつつ、色んな麻雀の戦術本を読むようになった。読むようにはなったけど、あまりにも高度な内容で全然理解出来ていなかったけど、それでも読んだ。
そうして挑むも毎回毎回、俺は一番負け続けた。
俺には麻雀の才能がないと何度も思った。
何度も心が折れた。
もう麻雀なんてやらないと空になった財布を見て決意した。
でも、次の日にはスマホで麻雀をやっていた。
どうして俺は勝てないんだろう?
どこをどう修正すればまともに戦えるのかわからなかった。
雀鬼シリーズはセリフを覚えてしまう位リピートして見たし、アニメのアカギも大好きだった。
俺は、神がかり的なアカギや雀鬼の打ち筋に憧れていた。
後からなって気付くのだが、そもそもそれが俺の麻雀が強くなるのを遅れさせていた原因だったんだけどね。
そんなこんなで俺は一年近くの間、鬼のように負け続けた。
そして、俺はその会社を退職(麻雀で負けたからではない)することになり、定期的に開催していたセット麻雀に終わりを訃げた。
「これからはフリーで打ちに行こうと思います」
「いやいや怪太くん点数計算できへんし、弱いから無理やって(笑)」
妻形さんには、そう言われたけど俺はフリーデビューを目指して点数計算の勉強を始めた。
電車での通勤時間や風呂の中で、必死で覚えた。
そして遂にフリーデビューすることになった。
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