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公開シナリオ『ウインナーコーヒーはほろ苦かった』②

ラジオ『レコメン』に送ってたシナリオ
その2。1にも書いてましたがお題は「文末に『ウインナーコーヒーはほろ苦かった』をいれる」というもの。採用されたのを実はあんまり出したことなかったですが。

お待ちしてました、先生!
印刷所の人が待ってましたよ。
確かに確認しました。お疲れ様です。先生、締切は守らないけど、しっかりしたクオリティのもの出されるのでありがたいです。
本当にそう思ってますよ。ほら、コーヒー飲みません? 
(間)
はい、お待たせしました。ウインナーコーヒー。どちらになさいます?
どうぞ。特製ですので。
いやぁ、でも先生のミステリーは本当に面白いですから。贔屓目に見ても。伏線の隠し方が秀逸で。
そういえば、先生。あのデビュー作素晴らしいですよね。毒の入った飲み物を相手に誘導する作品。昔実は読んだことあって。私の姉が描いていた作品と瓜二つで。
怒らないでくださいよ。怒ると早く回ると思いますよ。
実は、リアルにやってみました!
ただ自分は選ばせる技術はなくて当たり外れになりますが。
先生、行かないでくださいよ。話をすればこの薬、飲ませてあげますって。
ああ、逃げちゃった。警察を呼ぶのかな?それとも病院か。ま、もう間に合わないけど。
(車同士がぶつかる音)
今の俺の効き具合的に。眠い………
ウインナーコーヒーはほろ苦かった。

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