医師の勉強録;宇宙での爪切りどうやるの??
宇宙では爪を切るときも一苦労です。なぜなら微小重力の影響で
切ったそばから爪が飛んでしまうから。エアダクトの側で行うと
なんとかなります。
深爪で痛い思い、歩きながら爪を切って
小さな頃、爪を間違えて深く切って痛い思いをしたことがありました。
歩きながら爪を切って、ゴミを散らかしてしまったりも。
宇宙で爪を切るには、、、どうするのでしょうか??
そもそも爪って何??
爪は爪の根元である爪母から生成されます。
そして、爪床に沿って伸びていき、1日で約0.1mm、1ヶ月で3-4mm
程度伸びていきます。
また、足の爪の方が伸びる速度が速いと言われています。
爪の役割には、指先の保護、物をつかみやすくする
指先の鋭敏な感覚、体重を支えるなどがあります。
宇宙で爪を切る
カナダの宇宙飛行士クリスハドフィールド氏によるビデオは、
無重力の宇宙環境で釘を切ることがどれほど複雑であるか
を示しています。
クリスハドフィールド氏は、ISSに到着して以来、
宇宙から地球の素敵な写真を撮ったり、
ギターで宇宙で曲を書いたり演奏したり、
有名人とツイートしたりすることで大評判であった宇宙飛行士です。
「さて、ここで爪を切ると、爪切りがいたるところに飛んでいきます。」
「爪は地面に落ちることはありません。
我々も一気に掃除はできません。
しかも、切った爪は目に入ったり、間違って呼吸をしてしまったりと、
人体にとっても危険です。
加えて、ISS内の精密機械の中に入ってしまったら故障の原因にもなります」
クリスハドフィールド氏の解決策は、
ステーション全体の空気が引き込まれ、ろ過される
エアダクトの上に手を置くことでした。
切られた爪がメッシュフィルターに吸い込まれ、
清掃が比較的簡単になります。
地上で似たような状況は??
地上で似たような状況はなかなかないと思います。
しかし爪を切るのが難しくなるような状況を想定はできます。
例えば、片腕が動かなくなってしまった場合です。
脳卒中で右腕が動かなくなった場合を想定します。
その場合、1人で左手の爪を切ることは非常に難しくなってしまいます。
病院では1週間に1度看護師さんや看護助手さん、
在宅ならば家族やヘルパーさんが切ってくれている場合が多いようです。
このように極限状況を想定することで、日常にあるにも関わらず
見えていなかった景色を切り取ることができるようになってきます。
【参考文献】
http://www.chugaiigaku.jp/upfile/browse/browse2485.pdf
https://www.youtube.com/watch?v=xICkLB3vAeU
https://www.youtube.com/watch?v=LCHE_WGUGoc