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2023年は灰原哀ちゃんイヤー

 来年の新作「名探偵コナン」の映画『黒鉄の魚影』は、灰原はいばらあいちゃんをメインに据えたものらしいことが、だんだんと明かされてきた。
 それに合わせて、今までのアニメで放送された関連エピソードの総集編『名探偵コナン 灰原哀物語 ~黒鉄のミステリートレイン~』が劇場公開されるとのこと。楽しみ。

 余談だが、個人的に好きな作品でも追わない部類が三つある。
 総集編・アンソロジー・外伝。勿論、例外はあるものの、特にアンソロジーはほとんど摂取してこなかった半生だ。けれども、今回の総集編は観に行く可能性が高い。なぜなら好きだから。

 さて、灰原哀ちゃんが「名探偵コナン」の中でもダントツ好きなキャラクターなのは、別に声優がかの林原めぐみさんだからではないことを前もって言っておく。
 でもって、彼女の魅力は…………ツンデレ?
 しかし、僕にツンデレ属性はなかったはず。ヤンデレはここ二三年、創作・考察したりしてはいるけど。
 僕はアヤナミストであって、ツンデレの代名詞たる惣流(式波)・アスカ・ラングレー派でもなく。でも、『シュタインズ・ゲート』ではこれまたダントツ、ツンデレと知られる牧瀬まきせ紅莉栖くりすが大好きで…………。

 ところで、実は「複製原稿」を一枚/一ページ持っている。
 それは第24巻(アニメ176話〜178話「黒の組織との再会」)で、コナンと哀ちゃんが、黒ずくめの組織・ジンの車ポルシェ356Aを見つけた有名なシーン。
 よくよく見返すと、ほとんどジンがメインで、哀ちゃんは少しだけだった。本物だとより自慢になるのだろう(笑)
 
 加えてもうひとつ、コレクションから考えると、コナンのゲーム化の歴史において、初代・初ゲーム化作品であり、そのグロテスクとも言える内容でも有名な、ゲームボーイ『地下遊園地殺人事件』には、まだ登場していなかったようだ。
 1996年に本作は発売。一方、哀ちゃんは第18巻に初登場で、1998年に発売である。

初ゲーム化作品「名探偵コナン 地下遊園地殺人事件」

 思えば、彼女の在り方、立場というものも、いささかレイに近いと言えるのではないか。達観的な言動。物憂げでクールな普段の姿と時折見せる非常に愛らしい表情。
 巨大な組織の陰謀に組み込まれた人生。あえて申せば、メインヒロインではないところも。牧瀬紅莉栖にもまた、近しいところがあり、クールビューティな天才ヒロインに共通するイメージなのかもしれない。

 哀ちゃんをメインとしたコナン楽曲(ED)に、宮川愛李さんの「Sissy Sky」がある。テンポが比較的早めでもあるので、歌詞をじっくり読みなおすと、なるほどより映像が思い浮かぶようである。
 
 EDでいうと、直接哀ちゃんと関わりはないらしいが、一番好きなEDにして、どうしても彼女を彷彿とさせてしまうのが、倉木麻衣さんの「恋に恋して」。
 アニメでは誰とも知れないキャラが工藤新一に片想いしている様子が描写される。それは偶像ではあるが、灰原哀と置き換えることもまた、無理からぬことなのではないかとずっと思っている。
 無論、正式な設定を重んずれば、矛盾はある。
 EDアニメ内で、そのモブ女子による「工藤センパイ」と宛名されたラブレターだが、灰原哀の元の姿「宮野みやの志保しほ」は曰く18歳とのことなので、工藤新一より一歳年上のはず。
 なので、あくまでも僕の勝手な妄想と御心得あれ。名曲であるのは、あくまでも共有できるであろう。

 上記の話に関連させると、僕はアヤナミストであって「LRS(碇シンジと綾波レイのカップリング)」派でも二次創作なんでもござれの綾波推しでもないのだが、いわゆるコナンと哀ちゃんのカップリング「コ哀」はわりと関心が高い。
 冒頭に引用したアニメ公式サイトのキャラクター紹介にある「この世でたったひとり、コナンが同じ境遇を分かち合える相手。」という文言には、ヤンデレにも相性が良いことを認められる。

 来年は彼女の安寧を祈り麗しさを讃えて、初めてシェリー酒を呑んでみようか。


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綾波宗水
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