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北海道1

北海道。北の果てのこの大地は、実は私のルーツの1つである。

母方の祖母は、根室のさらに先にある花咲の出身だという。祖母からは北海道の話を聞いたことはなかったけど、ある時母から話を聞いた。


僅か二世代の差だが、時代の違いを感じるストーリー。


実は、祖母は北海道で結婚し、その旦那さんが戦争で戦死したそうである。お腹に子供も宿していた祖母は、迷ったあげく、冬の青函連絡船から見を投げようとし、そこに居合わせた人に見つかって止められる。

事情を聞いたその人は、それならばここで死んで生まれ変わると良いと、祖母を連れて岩手県の大迫町(現花巻市)に戻り、そこで祖父と引き合わせて再婚したのだと。

一番上の叔父だけが、父親が違う兄弟なのだとその時に初めて知ることになる。


だが、祖母のさらに先がどこから北海道に入った人なのか。なぜ北海道に行ったのかは母も知らないという。

祖母も根室の事はあまり語らなかったようで、里帰りなども無かったそうだ。


江戸時代後期より、多くの人が開拓民として入植した北海道の大地。多くのストーリーが眠っている北海道は、辛く、悲しい話も数多く存在している。そんな北海道の涙と出会いたいと思った。


そして、世界の大きな流れの中で変化せざるを得なかった日本と、日本人の生き様とも出会いたい。


そんな意志から、北海道ヌリ路との出会いが始まったのである。

続く(不定期)

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