正気がない(2020.9.27)
先週日曜日に見た夢
※ホラーでグロいので閲覧注意
他にもあったけど覚えているところだけ
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おばと父と荷物を出しに来た。ダンボール箱を1つ。
そのままトイレを借りに、私は1人で横のフロアへ行った。
病棟だろうか。4つの名前プレートに4つのベッドで構成された部屋がいくつかある。
たまに廊下ですれ違うのは10代前半から半ばくらいの少女ばかり。顔に生気がなく感じるのは気のせいだろうか。
トイレにたどり着いた。トイレは壁が薄いピンク色、床は白いタイルで敷きつめられている。入口の横の目線の高さにある壁から突き出た段差、ちょっとした洗面用具が置けるくらいの場所に、小さなはさみ?カッター?持ち手が小さい、ピザをカットする物に似た?刃物が置かれていた。
さっきから感じるこの違和感はなんだろう……。
そういえばついさっき、廊下ではさみを持つ女の子とすれ違ったな。すごく嫌な予感がする。
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用を済ませ洗面台で手を洗いながら、人の気配を感じて顔を上げた。
えっ?Oさん? 彼女は元々色白で血が少なくて体調も崩しやすいため、普段からあまり顔色がいい様子を見たことがない。けれど、今日はいつも以上に目が据わっていて色がない。
ま、まさか。や、やや、やめなよ。でも言えなかった。
黙ってすれ違い、私は変わらず同じ室内の洗面台で手を洗い続けた。手を洗い終わりOさんの様子をと、床に目を落とすと。私の後ろ1mより向こうが一面どろりとした赤黒いもので覆われていた。どろり、いやさらさらかもしれない。こここれは。動かない首を無理やり少しだけ動かして後ろを振り返る。 ああ。ほとんど見えなかった、見る勇気はなかった。でもこれは確実にあれだ。さっきの刃物で。
そこへ、一部の髪をおでこの横で左右2つくくり、他は重力にまかせ自然におろしている髪型の少女がハイハイ歩きで入ってきた。今は来ちゃだめ、なんて声が出せるわけもなく。
少女は床のそれを見て目を逸らし顔を歪ませ、避けながら隣の個室に用を足しに向かった。
少女とすれ違った時間はスローモーションのようにゆっくりと流れた。
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だ誰かに言わなくちゃ。
私は廊下をさまよい歩き、看護師らしき女性を見つけた。が、この人も無表情で佇んでいるだけ。その後会う人会う人看護師さんもみんな表情がなく怖くて声をかけられない。パジャマ姿で虚ろな笑みを浮かべてフラフラ歩く少女ともすれ違う。
もう、なんなんだここは。非常ベルを見つけたので震える手で押してみたが反応しない。しかし、代わりにガタン!と大きな音がした。パチパチと拍手も聞こえた。
「よくやってくれました!助かりました」
振り返ると、さっき見た看護師さんらしき女性達が手を叩いている。どうも、ちょうど看護師さんがいた場所いた場所それぞれに、安全装置のロック解除のなにかがあり、それらを全て順番に外して最後に非常ベルを押すと、非常時用の大壁が天井から降りてくるのだという。いや私にさせないであなたたちが動いた方が絶対早いでしょう!と一瞬思ったが、言う気力もなかった。友達の……あんな……。
4人部屋を見ると確かにそれぞれのベッドを個別に隔離する壁も降りていた。廊下のところどころにも降りている。今ちょうど、パジャマ姿の虚ろな目の少女の周りにガタンガタンガタンと3つぐらい降りたところだった。終わり。
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ーOさんは隣町で結婚して子供がいると何年か前に友達から聞いた。確かに子供の頃は身体が弱かった彼女ですがこの夢のようなことをする性格ではありません、少なくとも学生時代は。なんて夢を見るんでしょうどうかしてる。
でもこういう文章を書く練習にもなったとも思う。