当主は指鳴らしができない(2020.10.17)
先週土曜日に見た夢
私の2歩先を妹が歩いていく。美しく髪を整え華美すぎない装飾品をつけた妹は、とても綺麗だ。薄い水色でつやつやに輝いている髪が同系色の髪飾りと良く似合う。
このたび私は、妹に王女の座を譲ることとなった。
私たちは3人姉妹で、この地では、「何年か交代で順番に国を率いる座につく」制度がある。今回、長女の私は3姉妹の真ん中、つまり上から2番目の妹に王女を託す。そのうちにご縁があるかもしれないが今は、私にも妹2人にも相方となる男性はいない。これはあくまで「家の当主を順番に務める」制度であり、王はまた別にいる(ようだ) 。
私は妹より控えめの装飾品と衣装を身につけている。
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場面変わる
立食形式の懇親会らしき場で、ある男性と気が合った。同年代で隣の領地の三男?
スカッスカッ
左手の親指と人差し指を強くこする。この世では指鳴らしが魔法の発動条件だ。けれど
スカッスカッ「私は上手く出来ないの。だから代わりに」
左手を開いて縦向きに起こし、親指と人差し指の先を軽くつけて円を作って見せた。
次に、手のひらを上にして人差し指と中指と薬指をピタリと合わせ、まっすぐ三本立ててみせる。
それから人差し指1本を立て、握りこんだ他の指の上に親指を伸ばして重ねる。人差し指と親指はピンと伸ばす。
また手を開いて。小指を立て、他の指は握りこみ親指で上から押さえる。
「こうやって他の色々なやり方でやっているの」と4種類やってみせた。
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白い滑らかな生地のクロス。食堂で席につき食事をしていると、突然前触れもなく隣にいた男――先程話が弾んだテリヒンが消えた。
あわてて皆が探そうとする。
私も立ち上がりテーブルの横に立つと「テリオン、ジュ、ジュ」(多分)と言いながら、頭の上にまっすぐあげた左手で指を鳴らし―音はスカッスカッである―つづいて右手を左肩のところで鳴らし、最後に左手を右肩のところで鳴らす。
うまくいき、テリヒンの居場所を白い煙が教えてくれた。食堂の向こうの階段の下に、仰向けに横たわり浅い息を繰り返すテリヒンが現れた。急ぎ駆け寄る。
「テリヒン!」「フィオ……」私は小指を立ててなにか唱える。すると彼の呼吸が落ち着いた。
吹き抜けから下を覗くと、広間にはその場を覆い尽くすほどの男女がいた。今まさに、魔法発動のため皆で踊り始めたところだった。 テリヒンに近づく謎の勢力を突き止めるためか、追い出すためか、近寄らせないためか。強力な魔法陣魔法を発動させるための行動だろう。終わり。
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ー指鳴らしは出来た試しがありません。いつもスカッスカッ。他は空想物語なのに、そこだけ現実と一緒でなんか面白い。