召喚術と校舎(2020.8.1)

先週土曜日に見た夢
色々とありました タイトル思いつかず

仲の良いAさんが、夕方家にやってきた。リビングの南向きの窓を開けて話をする。明日はいつもより早い時間に登校するように、とのこと。「朝7時集合やな、りょうかい」

「あっ!マイケル!マイケルじゃん!!」
話の最中、庭の北から目の前の畑に向かって、マイケルが陽気にスキップしながら現れた。彼は私の声に気づくと、スキップを止めずに振り返って笑った。そのまままた、たまに振り返りながら庭を出ていった。
間違いない、あればあの有名なマイケルだった。私がAさんが話すのを遮って反応してしまったのに、Aさんは無反応だった。おかしいな。

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次の日
朝7時より前に学校に着いた。特別教室がある棟の、西側階段を2階まで上がる。
廊下のあちこちに学生がいる。今日は入学式だけど、男も女も色々な格好をしている。薄い灰色のジャケットに茶色いスカートの人、スーツっぽい服の人、友達と遊びに行くおしゃれ着の人。私、小学校の時のセーラー服着てきたのに……あっ良かった友達2人と一緒だ。黒地に緑色のライン、緑色のリボン。他にも小中学校の時の制服を着ている人は結構いた。

2階中央の会議室に入るように言われて、ぞろぞろと適当な席に着いた。私の意識は廊下にいるまま、身体だけ会議室の中にいる。
会議室の中心に向かって並ぶ白い長机と椅子。先生からそれぞれにカップラーメンやお菓子など2つずつ食べ物が配られた。
……なんか変じゃない?ちょっと、身体こっちに帰ってきて。そこにいちゃいけない。廊下から身体を呼び戻そうと念を送る。他の人も何かおかしいと思ったらしく、会議室から出はじめた。

突然、白いマネキンが廊下に飛び出してきた。
後ろ髪の一部を束ねて、でもほとんどの髪はそのまま下ろしている髪型。その肩までの黒髪の白い半透明の裸マネキンは、すぐ意識がそこに乗り移ったのか実体化して、普通の人間の姿に戻って廊下を歩いていった。(衣料品売り場の女性型マネキンのイメージ、胸あり)
は?こっわ。あ、いやでも今、私も同じことをしようとしているのか。私はその子のようにはうまくいかず、結局身体が廊下まで歩いてくるのを待ってから、身体と意識が同化した。

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全員が会議室から出た頃だった。
さっき食料を配っていた中年おやじ先生が、急に廊下でふらついてこけた。どうにか立ち上がって普通にしようとするが出来ない。でも意識と身体の力は抜けておらず、何とか元通りに歩こうとしているうちに、たまたま開いていた隣の教室のドアに大の字になってしがみついた。
ノブを回して開けるタイプのステンレス製のドアが、風が吹いた拍子に開いたらしい。
めまい?脳梗塞じゃない?ざわざわする周囲。その場にいて様子を見ていた別の細身の中年おじさん先生が「うん、救急車呼びましょう。救急車〜」と携帯で電話をかけ出したことを合図に、みんな散っていった。

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私も1階に下りよう。
すると、東の階段で3階から下りてきた子たちが「上がおかしい」と言いながら歩いてきた。3階より上で何かしらの召喚の儀式の気配があるという。

ただならぬ雰囲気を感じて、皆で見に行くことにした。
私も、私のそばにいた濃い灰色スウェットの160cmぐらいの背の男の子も、自然と目を合わせて階段へ向かう。
エレベーターを使おうとボタンを押そうとした時、上から下りてきた子にすれ違いざま「上は時空が違う気がする。エレベーターは使わない方がいいかもね」と言われ、手を引っ込めた。「それならエレベーターを使うと変な時空に飛ばされて帰って来れなくなるかも。階段にしよう」男の子もそう言いながら右隣の階段を上り始めた。

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3階に着くなり目に入る謎の装置。廊下の真ん中にぽつんと褪せた緑色の細長いセメント?がある。
近づいて左に回り込むと、小型の業務用コピー機にも見えた。コピー機でいう印刷した用紙が出てくる空間に、色を付ける前の清書した白黒のイラストが2枚並べられている。波のように漂う細かな植物とレースの模様。

これはもしや。男の子と目配せする。

イラストに触れる。上から緑色と赤色の塗料が垂れてくる。やはり予想通り。
塗料はイラストにかかると、白黒のラインをなぞりながら紙に馴染んでいく。
塗料が完全に馴染んで上で反応があるまでの少ない時間が勝負。
私はどこからか文言が書かれた紙を取り出して、手の空いている適当な子に紙を手渡した。しかし、その男の子は漢字が苦手なようで、文言の中の漢字を詰まりながら適当に読む。ああこれは無理だ……人選ミス……。

10行ぐらいのうち、むちゃくちゃな言葉で3行しか唱えられないうちに上で反応があった。こんなこと誰にでも頼むんじゃなかった。
上の反応に集中していたスウェットの男の子の右手に、襲いかかる何か。今の行為で召喚されてしまった濃い紫で闇色の妙な生物が、噛み付いた。生物は小さく、動けないが口だけは達者ならしい。
私も手を出そうとし、スウェットの男の子に止められる。噛み付いた相手に闇を移すのか、男の子は紫色のモヤがまとわりついた右手を振って払いながら、平気だという顔をした。
わかった。雰囲気からも大丈夫だと伝わってくる。彼を信じて1度出直そう。その場を離れた。

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ホテルのエントランスのような、黄色と茶色混じりの上品な光に満ちた空間にいる。
あっ。スマホの操作を間違えて、外国人講師に電話をかけてしまった!画面には「ホーキントン博士」の名前が表示されている。すぐそばでプルルルル……と音がする。
「失礼しました。間違いです」と謝罪するしかない。向こうから博士が歩いてくる。70代前後くらいの品のいい短髪の外国人女性講師は微笑んで帰った。

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さて、3階に帰ってきた。
私は早速また、イラストの上に手を入れる。スウェットの男の子は先と変わらず装置を監視していたようだ。ごめん、待たせて悪かった。
今度は塗料は桜の花びらが舞うようにひらひらと踊りながら、白黒のイラストを緑色と赤色で染めていく。

「発動」
私の呟きと同時に、3階フロアにいる全員を守る魔法の膜が、人々の前に順に現れた。緑色のツタ模様が人々の前で形作られて、防護柵を張り巡らせていく。なんて美しい光景だろう。
山のように段差に集まっている人のところで緑色が切れて、途中から赤色に変わった。その隣は黄色の膜ができた。「全ての精霊が見守ってくれているようだ」男の子が言う。私もそう感じた。時間をかけて膜が完成した。

私はその場にいる人全員に「今胸元に出現したペンダントの色を、ほかの人に見てもらってください!緑色なら大丈夫です」と叫ぶ。もし闇色のものがひとつでもあれば、それはこの儀式の失敗を表す。自分で見るだけでは隠す人がいるかもしれない。
そう言う私のペンダントは虹色だろう。ペンダントを触りながら、直接見なくても”気”を感じた。この術を行使した時に感じた、精霊達の力を合わせた色。

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次に私が繰り出したのは。「発射」
腕を上から下へ振り下ろすと同時に、20台あまりのスマホが地面を滑っていく。それぞれの画面の中から、それぞれの写真フォルダに保存されている写真が1枚ずつ浮かび上がっては具現化して、床を埋め尽くしていった。
それぞれのスマホの持ち主が友達と食事をしたときに撮ったであろうピースサイン2人の写真や、風景写真、動物などなど。無数の写真が帯になって現れる。色彩豊かで美しい。

「発射」「発射」「発射」「発射」「発射」
踊るように軽やかにフロアを駆け巡りながら、全ての床を埋めつくそうと写真を取り出していく。その場が埋まるのを確認するよりも前に次の場所に移動しながら叫ぶ。
ある場所では、壁に飾られている巨大な縦長の絵画達が、私の声に合わせて、音を立てて滑り落ちたので驚いた。廊下の角は絵画の色彩に埋め尽くされた。スマホの写真は必要ない。

「写真をいっぱい撮る人もいるから、多分これだけあれば大丈夫なはず」スウェットの男の子に確認しながら3階中を駆けた。さて。

1番気になる?ところで終わり。
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ー長い。夢で見た時はそう思わなかったけれど、文字にしたら長い長い。これまでで1番書くのに時間がかかった気がする。何回も手が止まった。

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スマホから写真を取り出して床を埋めつくしていく?場面は、流れるように、華やかな音楽がかかっているかのように、美しい色彩豊かな世界で踊る。みたいな感じだった。なんだこれ。
とりあえず召喚の儀式に対抗しようとしているところから、スウェットの男の子と私が何かの使い手であることは確か。知らんけど。

マイケルはかの有名な歌手の人ではなくて、普通のどこにでもいるようなパーマ頭の色黒の男の子だった。

目覚めの珈琲を1杯。ありがとうございます。