優しい人(2019.12.12)

昨日見た夢

病院の大部屋の窓際のベッドの上で暇そうに寝転がっている私。寝ていても仕方ないと身体を起こす。なにもかもが白いこの場所で、窓際のベッドはますます白く見える。
ベッドの左側に点滴台、身体を横断して右肘の内側にのびる管。右手に入れるなら点滴台も右側に置けばいいのに、なんでこんな邪魔な置き方なのか。

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どこかの教室。同年代ぐらいの子が20人ぐらい一緒に授業を受けている。教室の中央に先生、先生を半円で囲むような机の配置。みんなの顔が見えていい。
ふと自分から向かって左ななめ後ろ側のほうに見知った顔を見かけた気がした。あれは近所の5歳上のお兄さん「りょうくん」じゃないか?他の子より少し歳上に見える。私は中高生ぐらい。りょうくんは大学生ぐらい?その日は声をかけることなく終わった。

毎日授業はあるらしく、私も律儀に毎日受けているらしい。
ある日先生が「りょうくん今までたまにしか来なかったのに、最近は毎日来るようになったね」と言った。その声につい、またななめ後ろを見る。やっぱり間違いない。あれは「りょうくん」だ。目が合った時微笑んでくれたから。あの顔は記憶にある顔と一緒。向こうも気がついたに違いない。知り合いがいることに気がついたから、りょうくんも毎日来るようになったのかも。

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楽器練習の時間。バンドが練習する貸スタジオみたいな部屋。(多分音楽室)マイクスタンドや譜面台や何かわからないコードや機材でごちゃごちゃした部屋。
その日は私を含め6人ぐらい来ていた。あの「りょうくん」もいる。それだけで嬉しい。

6人のうち2人が初心者。初心者なのに、私ももう1人も自分のやりたい楽器を持参していた。私はギターでもう1人の子はチューバっぽい。楽器は2つとも真っ白で、まだ何にも染まっていない美しさと空っぽさを持ち合わせているかのようにみえた。

初めて触るギターの弦。とりあえず適当になんとなくの感覚でやっていたら、きらきらひかる〜おそらのほしよ〜…きらきら星が弾けた。それらしく弾けた!少し喜んで、そのあとはまた適当にジャリジャリ鳴らしていた。するとりょうくんがやってきて、ギターの弾き方を丁寧に教えてくれた。「ここはこう押さえるといいよ」とかなんとか。
りょうくんがピアノが上手なことは知っていたけど、ギターも弾けるんだ。ピアノがあれだけ弾けるからギターのことも分かるのか。

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また教室。先の風景とは違ってこちらは大学の講義室のような机の配置。授業内容のレベルも格段に難しい。黒板に先生が数式を書いてそれを解いていく。

X(nやx混じりの数列)-(nやx混じりの足し算数式)
=……………
=………

もう何が何だか。
隣に座っているりょうくんは全部理解出来るらしい。こともなさげにノートに写していく。先生が次の数式、その次の数式と次々と解いていく。
アッこれは無理と目を回している私を見て、りょうくんが紙を差し出してきた。「これ全部写しておくから、〇〇ちゃん(私の本名)には後で分かりやすく教えてあげるね。」

りょうくんは昔と変わらずなんでもサラリとこなせてしまう。すごい。そして優しすぎるほど優しい。

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また半円で先生を囲むような配置になっている教室。こっちの授業ならついていける…。ほっとする。さっきのはなんだったのか。
りょうくんは相変わらず私のななめ後ろの席で授業を受けている。こっちの授業では物足りないだろうに。
私は我慢しきれなくて、休み時間?先生に「りょうくんは近所の5歳上のお兄さんで昔から知ってる!優しいんだよ!」とせっつくように話した。先生の反応は忘れた。

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病室。前より人数が増えている。ひとつのベッドを2人で使ったり床に布団を敷いている子もいる。窓際の私のベッドも、同じぐらいの歳の子が横向きに身体を丸くして眠っていた。その横に私も身体を丸くして寝転がった。お泊まり会みたいで楽しい。終わり。
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ー近所の5歳上の通称りょうくんは本当になんでもこなせてしまう優しいお兄さん。5歳上だから小1の時に会って以来会ったことないし、まして向こうは都会の大学に進学して卒業後も向こうで暮らすようになったからますます会う機会なんてなくなったけど。頭が良くて、ピアノは妹のピアノ教室についていっただけで弾けるようになり、習字も上手くて英語もできる。多分ドイツ語も。祖父母にも妹にも優しく、たまに帰ってきたときは家から賑やかな家族の声が一日中漏れ聞こえている。
という現実に存在する人が出てきた今日の夢。

小1の私にも優しくしてくれた憧れのお兄さん。何度も言うけど小1以来本人に会ってないから、夢の中のりょうくんはだいぶ美化されている気はするけども、でもそれでもいい。

目覚めの珈琲を1杯。ありがとうございます。