作品を作る、ということ

私は趣味で作品を作るタイプのヲタク。ツイッターではたまに絵や文章を垂れ流して、時々そんな感じのバイトをして小遣い稼ぎをしています。(本業は別にあります)

創作企画なり、同人誌を出すなり。大なり小なり「モノづくり」という人脈が趣味でも生まれる中で時々出てくる問題が一つあります。


そう、パクリ。


といっても、私が被害にあったことはないです。認識している中では。パクるほどの作品じゃないのでそんな人間いないとは思います。

で、パクリ。トレパク(トレース・パクリ。誰かの絵を下絵にしてなぞり描きをする行為)の間接的な被害者になった時のことを今日は書こうかなと思います。

昔々、創作企画(自分のオリジナルキャラクターを同じ世界観で出して遊ぶ企画)で関係を組んでいた方がいました。とっても深い仲になって、恋愛ではないが過去を共有しており唯一の親友……という感じで、キャラクターの主軸になるような関係でした。ちらほら絵を描いたり話をしたりととても楽しく過ごしていたある日、その人の絵がトレパクだったことを知ってしまいました。

CS(キャラクターシート。キャラクターの履歴書のようなもの)の絵、一枚絵、イベント絵、なんなら落書きにいたるまで。全部がトレスでした。もうびっくりです。

そりゃあ、設定にひかれて声を掛けましたけど。「はえー、絵がうまいなーすっごい」と目についたのも事実でした。自分のキャラの絵を描いてくれないなんてどうでもよかったんですよね、私は話したり二人の絵を描いたりしてすごく楽しかったし。でも、見てみるとキャラデザもそのトレス元まんま。

履歴書に嘘書いて、内容信じろってちょっと無茶があるでしょう?となってしまった私。でも本人には突っ込めません、誰かが凸したらしくその方のアイコンはまっくろ、CSは消えてるし。ちょっと調べたら検証画像なんてもんも上がってる。

何もかもイヤになって、結局遊ぶのはやめてしまいました。その企画の中では私の手の届かない範囲でほかにもトレパクとかがあったようです。

で、何が言いたいかっていうと嘘をつくのが一番よくないなって話。絵が下手で、だけど企画で遊びたくて、目についてほしくて……という、見栄だったんでしょう。だけど、文字だけでも遊べるのになあとか、でも実際絵がうまいなーって私もその人を見つけたわけだしいまいち責めきれない気持ちもちょっとあったりするのです。

だけど、もし、文字だけで、私がその人を見つけることができたら、きっとまだ遊んでいたし作品もぽろぽろ書いていたんだろうなって思うとただ悲しい。

自分の絵をトレスされて、絵柄をまねされて、筆を折る人がいます。悪質なら漫画まるまるトレパクして同人誌にして売りさばく人もいます。

自分の努力を踏みにじられて、気持ちがなえて、机に向かうだけでもいやって思うのは仕方ないこと。


ピカソのエピソードで、ファンに絵を描いてほしいといわれて30秒で描いたものを100万ドルだと言って渡して、文句をつけられたときに

この絵は30年と30秒で描いた

といったものがありますが、まさにそう。この一枚の絵は10時間かかって描いたかもしれない。でもその裏にはそれまでの努力がある。文章も同じ。

それをなぞり書きで自分が一から!!私の作品!!なんてやられたら腹が立つにきまってる。なんでもそうです。はじめは稚拙でもいいから努力を続けることが大事。自分にも言い聞かせながら、これからもモノづくりをしていこうと思います。死ぬまで。

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