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到達困難酒場 —それでも私は電車・バスで行く

新宿、梅田、天神…。居酒屋は人が集まる場所にある。いまさら言うまでもなく当たり前のことです。周辺人口に合わせて店の数は減っていき、住宅街ともなれば、首都圏の私鉄沿線でも、駅前には常連が入り浸る寄合所のような店が数軒あるのみという地域が一般的です。

ですが、酒場めぐりを生業としていると、この常識に当てはまらない店があることに気が付きました。近隣住民が熱愛する店、歴史的背景や特殊な事情、家業で移転できない理由があるなど理由は様々ですが、明らかにアクセスしづらい場所に良い居酒屋が存在しています。その多くが地元の人だけで成り立っており、都市型の生活スタイルの私のようなよそ者は向けではありません。勝手に自分の立ち位置から「不便」と言い切るのは良くないとわかっています。

それでも、やっぱり気になる。気になりすぎる。“好事家”気質な私は興味津々。そこに居酒屋があるならば、航空機や列車、渡し船にコミュニティバスを駆使してでも訪ねたくなるものです。

だれかに車を運転してもらって行くなんてズルはしません。公共交通で乗り合わせた地元の人の雰囲気もお酒のおつまみですから。

今回は、そんな日本国内の到達困難酒場(繰り返しますが、都市型の考えで、地元の皆さんにとっては近所のイイ店です)をご紹介します。
なお、お店の選定は、地元に詳しい酒類関係者さん、飲食関係者さん、塩見の独自の視点で行いました。

独自の視点:地元料理があること、カラオケがないこと、一見でも入店できること、地元の人気店であること、少なくとも10年以上は続いていること


※アクセスはすべて東京発で記載しています。

北海道

北海道は鉄道が通っていなくても、ホタテ漁などで特異的に潤っている地域があり、そうした場所にはアクセスが大変でも意外なほど賑やかな老舗酒場があるものです。

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