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【SNS不要】地図と好奇心で巡る酒場

「あなたがそれを言う?」とご指摘を受けそうですが、現代はインターネットで知名度のある居酒屋に一極集中し過ぎているように思います。「ラーメン」や「喫茶店」など、目的型来店が多いジャンルでは同じような現象が起きているようです。

ネットに膨大な情報が集まるようになった今、飲食に限らずありとあらゆる分野で、失敗しないために検索するという行動が標準化しています。家や車、家電などの高級品を買うときの口コミや公式サイトチェックはもちろん、いまは映画も事前の評判が大事な時代です。

物販は品薄こそあれど、販売網があるので人気になってもやがて解消できますし、コンテンツ産業は配信が主流となり物理的な制約は減っており、どちらもヒットすれば万々歳でしょう。

飲食はそうもいきません。店の大きさは限られていますし、働く人も増えません。そこへどっと押し寄せたことで、有名店は予約が取れない店になってしまいました。「予約が取れない店」という希少価値を求める人もいますから、バズったことでさらに人気に火がつきます。

なにも日本人に限ったことではなく、インバウンドでも同様の一極集中が発生しています。「Yelp」や「TripAdvisor」、「大衆点評」などで評判になった店に外国人が押し寄せ、日本人客はゼロという店も浅草でみかけるようになりました。

情報が飽和したら不便になった

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