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サワーチェリー
サワーチェリー。
読んでそのまま「酸っぱいさくらんぼ」です。
あまり馴染みがないチェリーですよね。
日本でさくらんぼというと甘くて淡い香りの高級フルーツ「佐藤錦」が有名。
木箱に綺麗に詰められてデパ地下に並んでる高価なやつ。
自分で買ったことないけどね…。
それとは真逆の見た目は真っ赤で可愛くても、
生で食べると強烈に酸っぱいのがこのサワーチェリー 。
生で食べると本当に酸っぱい!アメリカンチェリーとよく似ていて、美味しそうなんだけど、初めて食べた人はみんな顔をしかめますね。
でも砂糖と一緒に火を通すと、キュンとする酸味とチェリーの香りが相まって、劇的に美味しくなります!
欧米ではポピュラーでアメリカのチェリーパイや、ドイツのブラックフォレストというチョコレートとチェリーのケーキに使われます。
レストランで、以前一緒に働いていたドイツ人シェフが、毎年6月になると、
「まだサワーチェリーは入ってこないのか?」と聞いてくるんです。
僕はそのサワーチェリーでソルベをよく作っていたので、
「早くソルベが食べたい!作ったらすぐに食べさせて‼︎」と嬉しそうに言っていました。
僕もこの素晴らしいチェリーを自慢げに食べさせていました。懐かしい…。
旬の期間が6月から7月にかけての2週間くらいと短いので、
パティスリーやレストランでは一度にたくさん仕入れてキルシュ(さくらんぼのお酒)に漬けて保存しています。バレンタインにチェリーボンボンにしたりね。
かじると中からお酒がトロッと出てくるあれね。
子供の時、父がもらってきたチェリーボンボンをパクッと食べて毎回後悔していた(学習したら?)。今では美味しく感じるけど。
サワーチェリーは一般の市場では流通しないので、僕は岩手県「サンファーム」の吉田さんと、長野県「やまさ農園」の関さんからいただいています。
パティシエとしてこの素材を扱えることに、毎年感謝しています。
やっぱり生産者あっての、自分の仕事があるんだと感じます。
7月の岩手県への「ジャムの旅」で作った【サワーチェリーのコンポート】も酸味がしっかり残る甘酸っぱい仕上がりで、バニラアイスにかけるとレストランのデザートのような美味しさになります。僕は最近毎晩食べてますよ(笑)
それではまた次回!