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50万円借金したら58万円集まった話。

この前、とある起業家の方とお会いしたよ。

その方は過去に親や彼女を癌で失くすという経験をされている方で、今は地元の家業を継いで事業規模の拡大に邁進されている方なんだけど、人生で最終的に成し遂げたいことは医療に貢献することなんだって。

その亡くなられた彼女はめちゃくちゃ努力家だったそうで、自分の夢に向かって毎日誠実に努力しているのをよく知っていたから、なんで彼女だったんだろう…と、無惨すぎる現実を思い知らされた瞬間だったという。

だからこそ自分は、いつか医療に貢献することで病に左右される現実を少しでも変えたくって、事業規模を拡大し売上を伸ばし続けていく必要があるんだとおっしゃられていた。

そんな話を隣で聞いていた僕は、自分の使命って何なんだろう…ということを考えさせらたんだよね。まぁ使命っていうとちょっと大げさなのかもしれないけど、人生を通して最終的に誰に何を貢献したいのか。そういう信念があった方が、生きる上で自分の選択に自信を持つことができると思わない?それに、たとえ道に迷いそうになった時でも決断の後押しをしてくれるんじゃないかな。僕にとってそれって何だろう。ここ数日ぼんやりと考えていたんだよね。


話が変わるけど、僕はここ2か月、激動の毎日を過ごしてる。まずひとつ大きな変化は、家を引き払ってゲストハウス暮らしをはじめたことかな。僕は転勤で今いる金沢に引っ越してきたんだけど、あまり出会いの場がなかった(というか情報が入ってこなかった)から、ゲストハウスに住んで誰かと出会おうと考えたんだ。

すると、想像を超える出会いがあったよ。少しあとに、僕と同じゲストハウスで、同じ暮らしをはじめた、同い年の人(ミニマリスト高校教師よしかわ)と出会ったんだ。やばいでしょ?

僕らは「ホームレス社会人」という共通点で意気投合して、すぐにキョリは近づいた。ちなみに金沢は気候の関係もあってガチのホームレスは存在しないんだ。だから僕が金沢で歴代初のホームレスだよね。まぁ、住む場所はあるけどね。


そんな彼の地元は金沢。だからある程度こっちに知り合いはいる。僕は彼から色んな人を紹介してもらったおかげで、ちょっとずつ友達ができてきたんだ。そして、金沢ではけっこうたくさんの交流イベントが開催されていることを知った。そんな情報まったく知らなかったよ。

高校教師なのに家を引き払ってゲストハウスに住むという、ちょっと変わったやつ(いやかなりかな?)の彼は、やっぱりちょっと変わったことをしていた。ボランティアで英会話教室を週一で開催してるんだよ。そうやって、そこでまた人脈をつくっていってる。おもしろいなぁ、と僕は単純に思ったね。

単純な僕は、同じようなことをやってやろうと思った。「偏愛を語れ!」というイベントを開催することにしたんだ。これ、ちなみに人生初の主催イベントね。

最近できた数少ない友達におもしろいやつを紹介してもらったりして、なんとか4人のスピーカーを集めた。スピーカーってのはこのイベントで喋ってもらう人。その人たちが好きなもの、熱狂していること、つまり「偏愛」について全力でプレゼンするという、ただそれだけのトークイベントにすることにしたんだ。

急にしては、デキは思ったよりもよかった。お客さんは20人くらい集まってくれたのかな。それぞれの生き方をお客さんに知ってもらって、これからの自分の生き方や、好きなことを見つけるための参考になったんじゃないかな。でもそれよりも、その場でたくさんの人と人が繋がっていったんだ。スピーカーどうしはもちろんだけど、スピーカーの人とその活動をこれから応援してくれる人。そして、お客さんどうしだったり。たまたまそこで出会った人たちどうしが、僕がつくった場をとおして繋がっていく。なんだかそれが単純に嬉しかったんだよね。


どうしてこんな話をしたのかというとね、僕の激動の2か月間は出会いがテーマで、その出会いこそが“使命”を考える要素としてとても大事なんだ。もうちょっとだけ付き合ってくれる?

それじゃあもうひとつ、僕にとっていちばんの変化の話をするね。これはたぶん、僕の人生のなかでもいちばんリスクをとった挑戦。何かに突き動かされるままにやっちゃったんだよ。


ジョーブログってYouTuberのこと、みんなは知ってるかな?いまや130万人超えのチャンネル登録者がいるYouTuberなんだけど、そのジョーブログがバーを開業するためクラウドファンディングに挑戦していることを知ったんだ。ふと、どんなリターンがあるのかな?と見ていると「ジョーブログの講演会を主催できる権利500,000円」というのが僕の目に飛び込んできた。

へー、と思って最初はスルーしてたんだけど、あとからそれがやっぱり気になってきた。僕がジョーを呼んでイベントを開催できる・・・想像したらもうワクワクが止まらなくなってたよね。だって冷静に考えてみてよ。僕が大好きなジョーを、たまたま今いる金沢に呼ぶことができるんだよ?いっぱいお客さんを集めて、その人たちにジョーのことを知ってもらえるんだ。

ほんとタチの悪い性格だよね。いっかいワクワクしちゃったら、もうあと戻りはできないんだよね。50万円なんてお金ある?ないよ。でも買うのさ。5秒後にはクレジットカードの番号を入力していたね。そして5分後にはこんなツイートをしていたよ。

あーやっちまったなー、どうやって人集めっかなー、とか考えていると次第にツイッターの通知が鳴りやまなくなってきたんだ。ひらいてみるとそこには「手伝います!」「協力させてください!」「頑張ってください!」「応援しています!」と、ほんとにたくさんの人たちから温かいメッセージが届いてたんだよ。

いける。単純な僕はそう思ったね。そして、メッセージを送ってくれた人たちに返信をして、僕はその人たちに会いにいくことにした。いちばん最初に僕の挑戦に飛びついてくれた肩さんって人がいてね、その人は過去にクラウドファンディングで自分のプロジェクトを成功させた実績をもってる人だったんだよね。ツイてるでしょ?その肩さんづてに、クラウドファンディングに詳しい人たちを紹介してもらって、10日後には僕のプロジェクトがスタートした。

ぶっちゃけると、今なにが起こってるのか自分でもよくわからなかった。ものすごい速度で物事が展開していく。平坦な日常に傾斜がかかって右上に急上昇していった。もちろん、僕が巻き起こしたことなんだけど。冷静になってたら負けだったかもね。夢の中と書いて“夢中”と読む。ほんとに文字どおり僕は夢中だったんだ。ずっとワクワクしっぱなしだったね。

その夢は、思ったよりも長く続いたよ。それはもう新しい出会いの連続。人から人へと、どんどん人を紹介してもらい会いに行く。ほんとにそれの繰り返し。シンプルだけど、それがいちばんの近道な気がしたんだよね。そして運良く、この方法が金沢という地方にぴたりとハマったんだ。


みんなも想像つくと思うけど、金沢ってね、狭いんだよ。新しい誰かと知り合ったらだいたい他の誰かと繋がってる。都会で育ってきた僕からすると、これにはけっこうビックリしたね。何が言いたいのかっていうと、情報が広がるのが異常に早いのさ。一週間くらい誰かに会って話したり、SNSで発信し続けていると、出会う人たちから「ジョーブログ の人ですよね?」と声をかけられることも多くなってきた。こんなこと東京や大阪じゃ考えられないでしょ?

地方で集客は難しい?いや、違うね。地方の方が簡単だと僕は思った。都会では、ジョーブログ のイベントなんていくらでもやってる。それを地方に持ってくるやつがいるから話題になるんだ。そして、そんなバカな若者をいっしょに応援しようとする大人の団結力が地方にはあったんだよね。

突破口を見つけ出してからは、もうとにかく行動だよ。クラファンって、プロジェクトを掲載したら支援金が集まってくると思ってる人いない?違うんだよ。結局はどれだけ足を動かせるかが鍵になってくる。そうやって行動していくうちに、ひとり、またひとりと、僕の活動に協力してくれる仲間たちが集まってきてくれたんだ。高校生、大学生から40代の大人まで、ほんとにたくさんの人が僕を助けてくれた。

ある人にこんなことを言われたよ。「わたしね、今までずっと人に迷惑をかけたらダメだと思って生きてきた。でも、あんたのことを見て、それはちょっと違うんやと思った。無謀な挑戦をするあんたのことを、みんな助けてあげたいって思ってるんやもん。あんたに何かしてあげる人は、みんな嬉しそうやよ。素直にまわりに助けてくださいって言っていいんやね。」なんか嬉しかったよね。別に意識してやったことじゃないけど。シンプルに助けてもらわないと死ぬから、助けてって叫んでただけなんだけど。でも、そんな僕の行動が、出会う人たちになんらかの影響を与えられている事実が嬉しかった。

リスクをとるってね、実はメリットしかないと思うんだ。例えば僕がお金持ちで、50万円なんて端金だとしたら、まわりの人たちは僕を応援してくれるかな?たぶん応援してくれないと思う。50万円借金して知り合いがいない金沢という地方で300人の集客に挑戦する。そこに僕の情熱を感じてくれた人たちが、応援したいと思ってくれたんだと思う。もし失敗したら?50万円で誰にもできない実践のともなった勉強ができたと思えばいい。必ず次に活かせるよね。もちろん本気でやり切った場合だけだけど。

クラウドファンディングをスタートしてから40日間。偶然の出会いが、またさらに出会いを生んで、僕のプロジェクトは成功したんだ。目標の500,000円を大きくうわまわって、581,000円もの支援金が集まった。奇跡だよね、ほんとに。

激動の2ヶ月間。いちばん大きな変化は、仲間の存在だった。2ヶ月前には知り合いがいなかったことが信じられないくらい、今の僕のまわりには仲間がいるよ。

住む環境を変えたことによって情報を手に入れた。そして、挑戦したことによって仲間に囲まれた。大げさでもなんでもなく、この2ヶ月間、たった2ヶ月間で僕の人生が変わったんだ。

僕のプロジェクトが成功した理由はほんとにひとつしかなくて、人に助けてもらったからなんだよね。ほんとにこれだけのことなんだけど、実は世の中って何でもそうなんじゃない?結局は、どれだけ人に助けてもらえるか、どれだけ人に応援してもらえるか、そしてどれだけいっしょに頑張る仲間をつくれるか。そういう人の存在が、挑戦を成功させてくれるんだ。

じゃあその応援してくれる人をつくるにはどうしたらいいのか?リスクをとるのがいちばん手っ取り早いよね。リスクをとるから人は応援してくれるし、助けてくれる。もうひとつは、価値を提供すること。例えば、僕の挑戦を見て「自分も何か頑張ろう」と思ってくれる人がいたらそれは立派な価値だし、ジョーを地方に呼ぶということがジョーに会いたかった人からすると大きな価値にもなるよね。まったく別に、困っている人がいたら全力で助けてあげるとか、何でもいいから人にギブをすること。人のために本気になってくれる人のことを、応援してあげたいって思うよね?戦略っていうと偽善者のように聞こえるかもしれないけど、そういう世の中の本質を、クラウドファンディングというツールは僕に教えてくれた。思ったよりも、人って誰かを応援したいと思ってるんだ。


ここでやっと冒頭に話を戻すね。長々とごめんね。そう、使命の話だったよね。僕の使命って何なのか。

僕が今、何を感じているのか。それは、挑戦してマジでよかった!ということなんだよね。さっきも書いたように、この挑戦で僕の人生が変わったし、めちゃくちゃたくさんのことを学ばせてもらったんだよ。

だから、僕はみんなにも挑戦してほしいなって思う。こんなにも人生を好転させることしかないんだから。それは僕がジョーを呼ぶ意味でもあるんだけど、ほんとに心から自分がやりたいことに挑戦してみてほしい。周りの目や環境のせいにすることなく、興味があることに飛び込んでみてほしい。

それでも挑戦するのってやっぱり怖い?大丈夫。やっと僕は、その怖さを軽減してくれるものがわかったんだ。それが、情報と仲間なんだよ。

僕がここに書いたことって、全部情報だよね。まったく知り合いがいない場所で、50万円借金してクラファンはじめて、どうやって58万円を集めたのか。これが情報。僕もミニマリスト高校教師と出会って、イベントの情報を得て、どうやってイベントを開催しているのかという情報を得た。だから挑戦できたんだよ。

そして仲間。ひとりで挑戦するのが怖いんだったら、仲間をつくればいい。自分を助けてくれる仲間を。自分を人に紹介してくれる仲間をいっぱいつくるんだ。そのために何をすればいいのかはさっき書いたよ。

でね、このふたつに共通してるのって、やっぱり出会いなんだよね。出会いが、情報と仲間を生み出してくれる。まず人に出会わなければ何も始まらないからね。だから僕は、そんな出会いを生み続けたいって思えてきたんだよね。人が挑戦するための「出会いの場」をつくり続けたい。これが僕の使命なんじゃないかって思ったんだ。

実は、この2ヶ月間においてだけじゃなくて、僕の人生においていちばんの変化があったんだ。それは僕の気持ちの変化。人のために何かをしてあげたいって本気で思えたことなんだよ。

嘘だと思った?僕も嘘みたいに思ってるよ。僕は今まで自分が得をすることしかやってこなかった。自分が注目されたいから挑戦するし、面白いこともやる。ほんとにそこだけにモチベーションがあったんだよね。

でもね、今はなぜかそれだけじゃないんだよ。このジョーブログ講演会だってそうさ。ジョーの生き方に触れた人たちの人生が、良い方向に変化してほしいと本気で思ってる。もちろん自分の成長のためもあるよ。でも自信をもって人に会って、自分の想いを伝え続けられるのは、見に来てくれた人たちに良い影響を与えたいと僕が心から願っているからなんだ。そして、その自信があるんだよね。ちゃんと講演会の後には交流会を用意した。ただジョーの言葉を聞くだけじゃなくて、偶然その場に来てくれた人たちが出会って、また新たな挑戦が生まれたりなんかしたら、やっぱり嬉しいんだよね。

長々と読んでくれてほんとにありがとう。以上が、この2ヶ月でやったことと、環境や気持ちの変化、そして僕の答えかな。また考えが変わったりするかもしれないけど、とりあえず僕はまだまだ挑戦するよ。いっしょに面白いことする人が、ひとりでも増えたら嬉しいな。じゃあ、またね。


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基本的に記事は喫茶店で書きます。その時のコーヒー代としてありがたく頂戴いたします。