あなたの「判断が怖い」はどこから?【おすすめ書籍ご紹介】
こんにちは。とあるベンチャー企業でひとり人事をしている朱夏です。
今日はおすすめ書籍のご紹介〜(`・ω・′)
『「判断するのが怖い」あなたへ』(佐藤恵美 著)です。
昨年から社内でメンタル不調者がポツポツ出ているのをきっかけにこちら↓のコラムを読んでいたところ、記事の中でこの書籍の紹介があって読み始めました。
本の内容はタイトルにある通り、
・判断に自信がない
・不意に判断を迫られると頭が真っ白になる
・判断した後もずっと不安で落ちつかない
・人に流されやすく自分で決められない
といった、判断するのが怖いと思う状況を「発達障害特性」という切り口で捉え直し、
1.発達障害特性
2.特性が顕在化することで生まれる心理状態
3.その心理状態に影響されて起こしがちな行動
に切り分けて分析・解説していくというものです。
実は私、「決められない」「判断できない」でめちゃめちゃ苦しんでおりまして、、(・н・;)
会社で取っている適正診断でも「判断力」だけ数値が極端に低くて「自分は決断力のない人間なんだな…」と思っていたのですが、この本を読んで何故判断ができないのかが少し掴めた気がします。
ということで、私が読んでいて特にこの本をオススメだと思ったポイントを3つご紹介させてください(`・ω・′)
◆“グレーゾーン“の人に寄り添ってくれる
本書では「発達障害」に触れつつ「発達障害特性」を軸にしていますが、「特性があるからあなたは発達障害ですね」とラベリングするものではありません。
そもそも、発達障害と定型発達の境目はグラデーションのようなものなので、パッキリ区分けできることは少なく、いわゆる「グレーゾーン」の人の方が多いと言われています(この「グレーゾーン」がとても苦しいわけで(´ `*))。
本書では、そのようなグレーゾーンの人が仕事や職場で遭遇しがちな「あるある」場面を例に、その中でいったいどのような特性が顕在化しているのかを具体的かつ平易な言葉で解説してくれています。
◆自分に起きている状況を言語化する手助けになる
今までは「なんで自分は他の人ができていることができないのか」「いつも自分は失敗してばかりだ」と思って片付けていたものを捉え直し、言語化するためのキーワードをいくつか教えてくれます。
例えば私の場合、以前こちらの記事で会話に苦しんでいることを書きましたが↓
発達障害特性の中に「一時的な記憶(ワーキングメモリ)が苦手」「聴覚からの情報入力が苦手な傾向がある」というものがあって、「あ、これかもしれない…?」と思うことができました。
逆に聴覚情報が苦手なことを克服したこともあったなと思い出すこともできました。大学浪人して予備校に通っていた頃、講師に課題の添削をお願いしていたのですが、講師部屋に行って口頭で教えてもらったことが家に帰ると思い出せないということがしばしばありまして。アドバイスや添削内容を全部課題の回答用紙に赤文字で書いてもらうようにしたらメキメキ捗るようになったのでした。
ここまで振り返ると、この自分の特性を理解しつつ、ただ特性に振り回されていただけじゃない、自分なりに解決しようとして成果を出せたことも思い出せました。
◆状況の切り分け方を掴める
本書は、ただ発達障害特性をつらつらと解説するだけの本ではありません。
仕事や職場で陥りがちな状況を、先にも述べたこの3つに切り分けることが必要だと書かれており、その切り分け方を知ることができます。
1.発達障害特性
ワーキングメモリが苦手、程度や加減を掴むのが苦手、こだわりが強い、過集中、など
2.特性が顕在化することで生まれる心理状態
不安、恐れ、焦り、それらから派生する怒り、など
3.その心理状態に影響されて生じる行動
仕事を抱え込む、先送りにする、自分の意見が言えない、攻撃的な言動をとる、など
特性自体は顕在化しない限り良いものでも悪いものでもなく、どちらかというとその特性によって生まれる心理状態とそれによる行動の方で悩み苦しむことが多いのではないかと本書では述べられています。
特性だけで見てしまうとどう解決すればいいのか途方に暮れてしまいますが、そこから生じる心理・行動に焦点を当てるということを知れたのはこの本のお陰だと思います。
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ということで、おすすめ書籍のご紹介でした。
同じようなことで悩んでいる方や、そういったことで悩む人が身近にいる方の参考になれば幸いです。
あ、ちなみにこちらの書籍は現在「kindle unlimited」でも読めます!
それでは今日はこの辺で( ˘ω˘)