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機能性表示食品「紅麹コレステヘルプ」で健康被害—登録販売者として健康食品の販売実務にどうかかわれば良い?
小林製薬株式会社は、同社が製造販売している機能性表示食品、紅麹コレステヘルプを摂取した人において腎疾患等が確認されたため、当該商品を自主回収すると発表しました(小林製薬2024年3月22日)。
同社は、紅麹原料の成分分析を行った結果、一部の紅麹原料に意図しない成分が含まれている可能性が判明したとしており、その原因究明を行っています。
自主回収の対象となるのは、3月24日時点で「紅麹コレステヘルプ45粒15日分」「紅麹コレステヘルプ90粒30日分」「紅麹コレステヘルプ60粒20日分」「ナイシヘルプ+コレステロール」「ナットウキナーゼさらさら粒GOLD」の5製品です。
紅麹コレステヘルプは、コレステロール値を下げるなどのコピーで販売されており、その年間売上高は6億円にも上るそうです(日本経済新聞2024年3月22日)。
紅麹コレステヘルプは機能性表示食品であり、OTC医薬品ではありません。しかし、本件は登録販売者の実務にとっても重要なテーマだと思われます。
今回は、機能性表示食品の概要について解説したうえで、紅麹コレステヘルプの有効性や安全性に関するエビデンスを整理し、健康食品の販売実務におけるロジックを整理したいと思います。
増殖し続ける「機能性表示食品」
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