風邪薬の服用でトラック事故!?……OTC医薬品と交通事故の関連性は?
埼玉県内の首都高速道路で、大型トラックが渋滞の列に激突し、3人が死亡するという事故が5月14日に発生しました(NHK.2024.5.17)。
この大型トラックを運転していた運送会社の社員は、過失運転致死の疑いで逮捕されています。
マスメディアの報道によれば、容疑者は「風邪をひいていて、風邪薬を飲んだ」などと供述をしているとのことで、事故との関連性が調査されています。
OTC医薬品として販売されている総合感冒薬には抗ヒスタミン薬が配合されていることも多く、服用後の自動車運転については、添付文書上の「してはいけないこと」に該当(運転禁忌)していることが一般的です。
例えば、パイロンPL顆粒の製剤添付文書には、「服用後、乗物または機械類の運転操作をしないでください(眠気などがあらわれることがあります)」と記載があります。
とはいえ、製剤添付文書の記載情報をいくら眺めてみても、総合感冒薬によって交通事故リスクがどれほど増加するのかについては良く分かりません。今回は、総合感冒薬を含むOTC医薬品と交通事故リスクの関連性について、これまでに報告されているエビデンスを整理したいと思います。
侮れない!?総合感冒薬と交通事故リスク
ここから先は
3,080字
この記事のみ
¥
300
期間限定!Amazon Payで支払うと抽選で
Amazonギフトカード5,000円分が当たる
Amazonギフトカード5,000円分が当たる
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?