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Excelでセル結合を使わずに条件付き書式を用いて作業工程表を作成する方法


目的

Excelで作業工程表を作成する際、セル結合を使用するとデータの操作やフィルタリングが難しくなる場合があります。
そのため、セル結合を避け、条件付き書式を使って見た目を整える方法を紹介します。


準備するもの

Excelソフト
作業工程に必要な情報
(例:工程名、開始日、終了日、担当者など)


手順


①作業工程表の基本構造を作る

❶列の設定
必要な列を用意します。


工程名 開始日 終了日 担当者 作業進捗

❷行のデータ入力
各工程に対応するデータを入力します。


②作業日程の可視化エリアを作る

❶作業日程のカレンダー部分を作成します。
・「開始日」から「終了日」までの日付をカレンダー形式で表示する列を右側に追加します。

❷各行の工程が対応する日付範囲内に対応するように設計します。


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③条件付き書式で工程を強調表示する

セル結合を避けつつ、工程ごとに見やすくするため、条件付き書式を使います。

条件付き書式の設定方法

❶カレンダー部分の日付に対応するセルを選択します。


E2:Z10 の範囲を選択します。

❷条件付き書式のルールを設定する
・「ホーム」タブ → 「条件付き書式」 「新しいルール」をクリック。
・「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択。

❸数式の入力
作業日程に応じたセルを色付けするための数式を入力します。

=AND($B2<=E$1, $C2>=E$1)

この数式では、以下を意味します。
$B2: 開始日
$C2: 終了日
E$1: 日付行

❹書式を指定
ルールが満たされた場合のセルの色を選択(例: 塗りつぶし色を青に設定)

❺ルールを適用
条件付き書式を適用すると、該当するセルが自動的に色付けされます。


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④ガントチャートの見栄えを調整

境界線の設定
書式設定で罫線を追加して区切りを明確にする。
行の高さ調整
見やすくするために行の高さを調整します。
(例: 25pt)
文字の配置
必要に応じて文字を中央揃えにします。

ポイント
❶セル結合を使わない理由
データの並べ替えやフィルタリングが容易になる。
表の構造を壊さずにデータを加工できる。
❷条件付き書式の使い方の注意点
数式内で絶対参照($記号)を適切に使用すること。
書式の設定が多すぎると処理速度が遅くなる場合があるため、必要最低限の設定に留める。
❸更新性を確保する
カレンダー部分の日付を関数(例: =開始日+1)で自動生成するように設定することで、手動入力を減らす。

注意点
Excelのバージョンによって条件付き書式の設定画面が異なる場合があります。
最新版のExcelを使用している場合は、インターフェースが若干異なる可能性があります。
大規模なデータや複雑な条件付き書式を使うと動作が重くなるため、小規模な表で試してから導入すると良いでしょう。
誤ってセル結合を使わないように注意してください。


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まとめ

この方法を使えば、セル結合を使わずにExcelで作業工程表を見やすく作成することができます。

条件付き書式を活用することで、データの整合性を保ちながら、作業進捗を視覚的に把握しやすいガントチャート風の表を作成できます。

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