Excelでセルに入力したゼロ(0)を「空欄」として表示するのではなく、数値として表示する方法
Excelのデフォルト設定では、セルにゼロ(0)を入力した場合、特定の設定によっては「空欄」のように表示されることがあります。
これは、Excelがゼロを非表示にする設定が適用されているためです。ゼロを明示的に数値として表示したい場合は、特定の設定を変更することで対応できます。
以下にExcelでのゼロ表示の設定方法を、ステップごとに詳しく解説します。
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手順 1: オプション設定でゼロの表示を有効にする
❶Excelを開きます。
まず、ゼロの表示設定を変更したいExcelファイルを開きます。
この設定はファイル単位で適用されるため、対象ファイルを開いた状態で操作を行います。
❷ファイルメニューに移動します。
上部のリボンメニューから「ファイル」タブをクリックします。これにより、「オプション」メニューにアクセスできるようになります。
❸「オプション」を選択します。
「ファイル」メニューの左下にある「オプション」をクリックします。
これにより、Excelの詳細設定が表示されます。
❹「詳細設定」を開きます。
Excelオプション画面が表示されたら、左側のメニューから「詳細設定」をクリックします。詳細設定メニューにはさまざまな表示オプションやセルのフォーマットに関する設定が含まれています。
❺「シートの表示オプション」までスクロールします。
「詳細設定」内で、「次のシートで作業するときの表示設定」という項目までスクロールします。
このセクションでは、シート内のセルの表示設定を調整できます。
❻「ゼロ値のセルにゼロを表示する」にチェックを入れます。
「次のシートで作業するときの表示設定」セクション内に「ゼロ値のセルにゼロを表示する」という項目があります。
この項目にチェックを入れると、ゼロがセルに表示されるようになります。
❼「OK」をクリックして設定を保存します。
設定が完了したら、「OK」ボタンをクリックしてExcelオプション画面を閉じます。
これで、該当シート内でゼロが数値として表示されるようになります。
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手順 2: 特定のセルや範囲でゼロを表示する方法
Excel全体でなく、特定のセルや範囲でゼロを表示したい場合は、条件付き書式やカスタム数値形式を使用してゼロを表示することができます。
❶条件付き書式を使ってゼロを表示する
⑴範囲選択
ゼロを表示したいセル範囲を選択します。
⑵条件付き書式を設定
上部の「ホーム」タブから「条件付き書式」をクリックし、「ルールの管理」を選択します。
⑶新しいルールの作成
「新しいルール」をクリックし、「数式を使用して書式設定を決定」を選択します。
⑷数式を入力
数式欄に「=A1=0」のように入力します(セルA1を範囲の先頭セルに置き換えてください)。
⑸表示形式の設定
書式ボタンをクリックして、ゼロが表示されるフォントや色を選択し、「OK」をクリックします。
❷カスタム数値形式でゼロを表示する
⑴セルの選択
ゼロを表示したいセルや範囲を選択します。
⑵セルの書式設定
右クリックして「セルの書式設定」を選びます。
⑶カスタム数値形式の設定
「表示形式」タブで「カスタム」を選択し、0;-0;;@ の形式を入力します。
⑷OKをクリック
これで、選択範囲内のゼロが非表示ではなく数値として表示されます。
手順 3: 列ごとにゼロ表示の設定をする方法
Excelの列全体でゼロを表示したい場合は、列のセル書式を設定することで可能です。
⑴列全体の選択
ゼロを表示したい列の見出し(例:列Aなど)をクリックして、列全体を選択します。
⑵セルの書式設定
右クリックして「セルの書式設定」を開きます。
⑶カスタム数値形式を指定
「表示形式」タブで「カスタム」を選び、0;-0;;@ という形式を指定します。
⑷OKボタンをクリック
これで、該当する列全体でゼロが表示されるようになります。
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手順 4: マクロを利用してゼロ表示の自動設定
複数のシートで同様の設定を一度に行いたい場合や、毎回手動で設定するのが面倒な場合は、マクロを使って自動化する方法もあります。
以下はマクロを利用してゼロを表示する方法です。
マクロの設定手順
⑴「開発」タブを有効化
「ファイル」タブから「オプション」を開き、「リボンのユーザー設定」で「開発」をチェックして有効化します。
⑵マクロの記録
「開発」タブで「マクロの記録」をクリックし、適当な名前を入力して「OK」をクリックします。
⑶VBAエディタでコードを入力
Alt + F11でVBAエディタを開き、次のコードを入力します。
Sub ZeroDisplay()
Dim ws As Worksheet
For Each ws In ThisWorkbook.Sheets
ws.DisplayZeros = True
Next ws
End Sub
⑷マクロの実行
コード入力後、Alt + F8を押して「ZeroDisplay」を選択し、実行します。これで、すべてのシートでゼロが表示されるようになります。
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手順 5: Excelのバージョンに応じた設定方法
Excelのバージョンによって、設定方法やメニューの配置が多少異なる場合があります。
例えば、Excel 2016やExcel for Microsoft 365などのバージョンでは、リボンやオプションのレイアウトが異なることがあります。
お使いのバージョンに応じて、設定手順が若干異なる可能性があるため、注意が必要です。
補足:ゼロ表示が必要な理由とメリット
ゼロを数値として表示することにはいくつかの利点があります。
特に、数式やグラフの作成時にゼロが空欄と認識されると誤差が生じる可能性があるため、明示的にゼロを表示することでデータの正確性が向上します。
また、ゼロを表示することで、ユーザーにとってデータが完全であることを示し、見やすさも向上します。
まとめ
以上が、Excelでゼロを表示するための方法です。
ゼロを数値として表示することでデータの正確さが保たれ、よりわかりやすい表計算が可能になります。