Excelを使っての問題点・解決策
①複雑な関数や数式の理解不足
問題点
関数や数式が複雑で使い方が分からない、間違いやエラーが出やすい。
解決策
・関数を分解して理解
複雑な数式は、小さな部分に分解して理解する。
・基本関数をマスターする
SUM, AVERAGE, IFなどの基本関数を確実に理解する。
・関数のヘルプを使う
Excel上で関数を入力する際に、説明が表示されるので活用する。
例題
目的
商品リストから在庫が少ない商品を判定する。
問題
在庫数が5未満なら「在庫少」と表示させる。
数式
=IF(A2<5, "在庫少", "在庫十分")
解説
❶IF関数は、「条件」を満たす場合と満たさない場合の結果を指定する。
❷A2<5は、「セルA2の値が5未満」という条件を意味する。
❸条件が「真」であれば「在庫少」、条件が「偽」であれば「在庫十分」と表示
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②データの整理や分析の効率化
問題点
データが多いと、整理や分析に時間がかかり、ミスが生じやすい。
解決策
・テーブル機能を使う
Excelのテーブル機能でデータを簡単に管理
・フィルターや並び替え
条件に応じてデータを絞り込んだり、昇順・降順に並べ替える。
・ピボットテーブルを活用
集計や分析を自動化
例題
目的
売上データを月ごとに集計する。
解決法
ピボットテーブルを作成
手順
❶データ範囲を選択
❷「挿入」タブ → ピボットテーブルを選択
❸「行」に「月」、「値」に「売上」をドラッグ&ドロップ
結果
各月ごとの売上が自動で集計される。
③エラーの原因特定
問題点
セルにエラーが表示されるが、原因が分からない。
解決策
・エラーの種類を理解
例えば、#DIV/0!は「ゼロで割るエラー」
・エラーの修正関数を活用
IFERRORでエラー時の処理を指定
例題
問題
割り算でエラーを防ぐ。
数式
=IFERROR(A2/B2, "エラー")
解説
❶A2/B2の計算でエラーが出た場合、「エラー」と表示エラーが出る原因を把握した上で修正が可能
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④デザインや書式設定
問題点
見づらい表や資料になり、他人が理解しづらい。
解決策
・セルのフォーマットを統一
書式(フォント、色)を揃える。
・条件付き書式
条件に応じた色付けで分かりやすく。
例題
目的
在庫が少ない商品を赤色で強調
手順
❶データ範囲を選択。
❷「ホーム」タブ → 条件付き書式 →
新しいルール
3日ルールに
「セルの値が次の値より小さい: 5」と
指定し、書式を赤色に設定
結果
在庫が5未満のセルが自動で赤色になる。
⑤チームでの共同作業
問題点
複数人で作業すると、内容が重複したり、上書きされる。
解決策
・共有機能を活用
Excelの共有機能やオンライン共同編集(OneDriveやGoogleスプレッドシート)を使う。
・変更履歴を追跡
バージョン管理で編集内容を確認
例題
目的
チームで売上データを共同編集
❶ファイルをOneDriveに保存
❷「ファイル」→「共有」→「リンクを共有」でメンバーに共有
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⑥時間のプレッシャー
問題点
作業に時間がかかり、納期に追われる。
解決策
・ショートカットキーを習得
作業の効率を上げる。
・テンプレートを使う
繰り返しの作業を簡略化
例題
目的
よく使う請求書フォーマットをテンプレート化
❶請求書を作成。
❷「ファイル」→「名前を付けて保存」→「Excelテンプレート」で保存。
⑦PCやExcelの動作の遅さ
問題点
データ量が多いと、Excelが重くなる。
解決策
・不要なデータや計算を減らす
重複データの削除、計算式の最適化
・軽量化ツールを使う
Excelの「データモデル」を活用
・最新バージョンを使用
定期的にExcelをアップデート
例題
目的
重複データを削除して動作を軽快にする。
❶データ範囲を選択
❷「データ」→「重複の削除」を選択
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⑧業務との直接的な結びつき
問題点
Excel作業が業務の目標や成果に直結しない。
解決策
・目的を明確化
業務目標を達成するために必要なデータのみを扱う。
・可視化で説得力を持たせる
グラフやチャートで結果を示す。
例題
目的
売上データを棒グラフで可視化
❶データ範囲を選択
❷「挿入」→「棒グラフ」を選択
❸タイトルを「月別売上」に設定
まとめ
Excelの活用には段階的な学習が重要です。
基本的な操作を身につけた上で、効率化のためのツールや関数を取り入れ、問題点を一つずつ解決していきましょう。