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Excelを使って図面を作成する手順
①作成する図面の計画を立てる
Excelで図面を作成する際には、以下を事前に考えておきます。
・何を描くのか(例: 間取り図、配線図、機械図面など)
・必要なサイズやスケール(例: 1マス=10cm)
・使用する要素(線、図形、文字など)
ポイント
Excelは正確なCADツールではないため、細かい精度が必要な図面には向いていません。
ただし、概略や簡単なデザインには十分です。
②セルのサイズを調整する
Excelではセルを利用してグリッドのような感覚で図面を作成できます。
❶セルを正方形にする
セルの幅と高さを均一にするため、リボンの「ホーム」タブから「セルの書式」を選択します。
「列の幅」と「行の高さ」を設定します。
例えば、「列幅を2」、「行の高さを15」にすると近い正方形になります。
❷グリッド線を活用する
Excelにはデフォルトでグリッド線が表示されています。
必要に応じて「表示」タブから「グリッド線」のオン・オフを切り替えます。
注意点
セルサイズを変更しても印刷時には実際のサイズが異なる場合があります。
印刷プレビューで確認しましょう。
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③描画ツールを使う
Excelには、図形を挿入する機能があります。
この機能を使って線や図形を描いていきます。
❶図形を挿入する
「挿入」タブの「図形」ボタンをクリックします。
長方形、線、円などの基本図形を選択します。
❷図形を編集する
図形を選択すると「図形の書式」タブが表示されます。
ここで色や線の太さ、枠線などを調整します。
必要に応じて、図形を回転させたり、サイズを変更したりします。
❸線を引く
「図形」から「線」を選択し、必要な場所にドラッグして直線を引きます。
Shiftキーを押しながら引くと、完全な水平線や垂直線が作成できます。
ポイント
線の端点をぴったり揃えるには、[Altキーを押しながら移動]すると細かく調整できます。
「配置」機能を使えば、複数の図形を整列させることができます。
④色分けやラベルを追加する
図面を分かりやすくするために色や文字を追加します。
❶図形の色を変更する
図形を選択し、「図形の書式」タブで「塗りつぶし」や「枠線」の色を変更します。
配色に統一感を持たせると見やすくなります。
❷文字を追加する
「挿入」タブの「テキストボックス」を使い、必要な箇所に文字を入力します。
フォントサイズや色を調整し、読みやすくします。
❸セルに直接入力する
必要に応じてセル内に説明や寸法などを記載することもできます。
注意点
色を使いすぎると図面が見づらくなるため、重要な部分に絞って使うようにしましょう。
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⑤スケールを調整する
図面のスケールを設定し、実際のサイズ感に近づけます。
❶目盛りや寸法線を作る
セルの幅や高さを利用してスケールを設定します。
例
1マスを1cmとして作成する場合は、セルのサイズを均一に揃えることが重要です。
❷実寸を意識する
実寸法を意識して図形を配置することで、後の作業が楽になります。
必要に応じて「グリッド線」を使って目安を確認します。
注意点
Excelではスケールを完全に正確に設定するのは難しいため、寸法の精度が重要な場合は、専用のCADソフトの利用を検討してください。
⑥完成した図面を整理する
図面が完成したら、見やすく整理します。
❶不要な線やグリッド線を非表示にする
「表示」タブからグリッド線をオフにします。
余計なセルの枠線を非表示にするには、「ホーム」タブの「塗りつぶし」から背景色を白に設定します。
❷印刷プレビューで確認する
図面が正しく表示されるか確認します。
「ファイル」→「印刷」でプレビュー画面を開き、図面が適切な位置に収まっているか確認します。
❸ファイルを保存する
図面の修正が容易にできるよう、オリジナルのExcelファイルを保存します。
必要に応じて、PDF形式で保存して共有します。
ポイント
印刷時には「ページ設定」で余白や用紙サイズを調整すると、見栄えが良くなります。
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⑦注意点
精密な作業には不向き
Excelは図面作成専用ソフトではないため、複雑な図面や精度が求められる作業には向いていません。
マウス操作の練習が必要
図形の配置や線の調整には慣れが必要です。初めはシンプルな図面から練習するのがおすすめです。
定期的に保存する
作業中にExcelが強制終了することを防ぐため、定期的に保存を心がけましょう。
まとめ
以上が、Excelを使って図面を作成する手順です。
初めは少し難しく感じるかもしれませんが、基本操作を覚えればシンプルな図面は十分作成可能です。