
Excelを使ってFX取引用の表を作成する手順
①目的を明確にする
まず、ExcelでFXの表を作る目的を明確にしましょう。以下のような目的が考えられます。
取引履歴管理
過去の取引を記録・分析するための表。
資金管理
資金の増減やリスクを把握するための表。
シミュレーション
仮想取引や計算を行うための表。
目的によって必要な項目や計算式が異なりますので、最初にゴールを定めることが重要です。
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②必要な項目を洗い出す
次に、表に含める項目を決定します。以下は、一般的なFXの表に含まれる項目です:
基本項目
取引日時
取引を行った日時。
通貨ペア
取引した通貨ペア(例: USD/JPY)。
取引タイプ
買い(ロング)か売り(ショート)。
取引数量
ロット数や通貨の取引量。
エントリーレート
ポジションを開始した価格。
クローズレート
ポジションを終了した価格。
損益
各取引で得た利益または損失。
追加項目(必要に応じて)
スワップポイント
保有期間中に発生したスワップ金利。
手数料
取引にかかった手数料。
累積損益
過去の損益を累積した値。
勝率
勝ちトレードの割合(後述の計算式で算出可能)。
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③Excelでの基本構造を作る
❶シート作成
・Excelを開き、最初のシートに「取引履歴」と命名します。
(複数の目的がある場合は別々のシートに分けると管理しやすいです。)
❷項目のヘッダーを作成
1行目に上記の項目をヘッダーとして入力します。
例
・A1: 取引日時
・B1: 通貨ペア
・C1: 取引タイプ
・D1: 取引数量
・E1: エントリーレート
・F1: クローズレート
・G1: 損益
・H1: スワップポイント(任意)
・I1: 手数料(任意)
・J1: 累積損益
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④データ入力の準備
❶書式設定
取引日時(A列)
セルの書式を「日時」に設定します。これにより、正確な日時を記録できます。
数値項目(D列以降)
セルの書式を「数値」または「通貨」に設定します。
小数点以下の桁数を統一すると見やすくなります。
❷ドロップダウンリストの設定
「取引タイプ」や「通貨ペア」はドロップダウンリストを利用すると便利です。
⑴「データ」タブから「データの入力規則」を選択。
⑵「リスト」を選択し、選択肢を入力(例: 「買い, 売り」)
⑶設定したいセル範囲に適用します。
❸数式の設定
損益(G列)
損益を自動計算する数式を入力します。
=(F2-E2)*D2
※ これは単純な計算例で、通貨ペアごとのポイント値を考慮する場合はさらに調整が必要です。
累積損益(J列)
前行の累積損益に現在の損益を加算します。
=J1+G2
※ J1には最初に「0」を入力しておきます。
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⑤データの可視化
❶条件付き書式
勝ちトレード(損益がプラス)と負けトレード(損益がマイナス)を色分けすると、視覚的に損益状況を把握しやすくなります。
⑴G列を選択し、「ホーム」タブの「条件付き書式」からルールを作成。
⑵ルール例
・「セルの値が0より大きい場合」→ 緑色
・「セルの値が0未満の場合」→ 赤色
❷グラフ作成
・累積損益(J列)の推移を折れ線グラフで表示すると、トレードパフォーマンスの全体像が把握できます。
⑴J列を選択。
⑵「挿入」タブから「折れ線グラフ」を選択。
⑶適切なタイトルとラベルを追加。
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⑥テンプレートとして保存
一度作成した表はテンプレートとして保存しておくと、次回以降の作業が効率化できます。
・「名前を付けて保存」から「Excelテンプレート(*.xltx)」形式で保存します。
⑦使用時の注意点
定期的なバックアップ
Excelファイルは損失リスクがあるため、定期的にバックアップを取ります。
クラウド(例: OneDrive, Google Drive)を活用すると便利です。
データの正確性確認
手動入力のデータには誤りが混じりやすいので、入力後に確認を怠らないようにします。
取引所やブローカーごとの仕様確認
スワップポイントや手数料の計算はブローカーによって異なるため、公式情報を参照して計算式を調整してください。
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⑧応用編: 自動化の導入
Excelの機能だけでは手動入力が増えるため、以下の方法で効率化を図れます。
外部データのインポート
一部のFX取引プラットフォームでは、取引履歴をCSV形式でエクスポート可能です。
これをExcelに取り込むことで手動入力を省けます。
マクロやVBAの活用
繰り返し作業を自動化するスクリプトを作成することで、時間を大幅に節約できます。
まとめ
以上の手順でFX取引用の表を作成し、管理や分析を行えるようになります。
用途に応じて柔軟にカスタマイズすることで、さらに使いやすい表に進化させられるでしょう。